この作品も「雨に唄えば」同様、殿堂入りしています。
これは、優しい映画、だなぁと思う。人に対する目線が優しい、というか。そう、それと
海の匂い。アメリカ映画とちょいと違うのはその海の匂いなのかなぁ。と思うのです。
青いし、ご機嫌な感じだし。そういえばこの映画、最初は海の映像から入るんだよね。
この映画は早い話し、一人の少年(トト)の成長を通じて人との結びつきについて描いている、
と思います。特に、アルフレードとの結びつき。アルフレードと一緒に自転車に乗っている
場面がとても好き。ビデオのパッケージも(たしかサントラも)あの場面だったかな?
私はこれを観てると、もう、ダメです。なんだかずっと泣いてしまう。映画館が火事に
なっちゃうところとか、トトが住み慣れた町を離れる時に、アルフレードがトトを引き寄せて
「もう2度と帰ってくるんじゃない」と言うところとか、敬語で話す近所の人が昔の様にまた
「トト!」と呼ぶところとか、映画館が取り壊される場面とか。とかとかとか。
あぁ、思い出しただけで涙が…。
そんな中でも一番号泣なのが、ラストシーン。アルフレードがトトに残したキスシーン
いっぱいのフィルムを流す…、あの場面。今まで観た映画の中であれくらい素敵な
ラストシーンってなかったなぁ、と思う。うん。
トルナトーレ監督といえば1月に公開していた「海の上のピアニスト」を観に行きました。
「ニュー・シネマパラダイス」を愛する者としては行っておかなくてはと思ったので。
しかし…。これは好きじゃない…。今度は主人公と船との結びつきの話でした。
素敵なシーンはたくさんあったんだけど。船降りろよ〜。ぐうぅぅぅぅぅ。
あぁ、違う話しになってしまいそうだ。というわけで「ニュー・シネマパラダイス」でした。