福島、会津地方
福島は郷里に帰る途中の中間地点の県だ。宮城県と同様、帰省する度に通る県である。プライベートで2,3回、仕事で3、4回行った。行ったのはすべて会津地方で、その他はただ通過しただけにすぎない。通りながら観光したのは吾妻連峰の吾妻スカイラインぐらいなものである。
会津には行く前から他生の縁があった。大学でお世話になった彫刻の先生の出身地が会津若松だったので、会津の話はよく聞かされていた。また父方の従姉の連れ合いが浜通りの、野馬追いで有名な相馬出身である。
裏磐梯には大学の時に同学年の仲間たちと行ったのが初めてだ。五色沼の青緑色の湖水が印象的だった。裏磐梯には昨年の修学旅行の引率を含めて4,5回行っている。磐梯山の爆裂火口と至る所にある湖沼が風景にアクセントを付けている。観光地なので、ペンションやホテルが多い。
会津若松には5回ぐらい行ったが、すべて仕事であった。千葉県の中学校は昔から会津地方に修学旅行に行く学校が多いのだ。会津藩の城下町で歴史の町だ。会津藩は徳川幕府との関係が強く、藩士は幕府や藩に対しての忠誠心の強かった。そのため幕末の戊申戦争では薩長の官軍に攻められ、白虎隊の悲劇になった。
会津盆地の北方に蔵の町、喜多方がある。ラーメンでも有名な町である。市役所の傍にある坂内(ばんない)食堂はTVで取り上げられたこともある食堂であるが、行った時は店の前に行列が出来ていた。外見は田舎の食堂に過ぎないのであるが、数あるラーメン店の中で一番有名らしい。肉そばを食べた。麺が太くて量が多く、チャーシューの量も多かった。麺つゆは透明感があってあっさりした感じだが美味しかった。
会津地方に春から初夏にかけて行くと雪が残っていることがある。関東に近い割に山が多く、雪国である。少なくても新潟、山形との県境にある飯豊(いいで)連峰は真っ白である。広々とした盆地にはあちこちに雪解け水がふんだんに流れ、近くには磐梯山や猪苗代湖、遠くには飯豊連峰や吾妻連峰が見える。なかなか印象に残る風景である。
昨年仕事で行った只見川沿いの奥会津、金山(かねやま)町には昔ながらの民家が残っている。昔ながらの生活や風景を体験できるが、大きな民家を守る後継者が不足しているらしい。新潟に近いので4月でもまだ道の脇には雪が沢山残っていた。
(2002年2月3日)
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