「今聞こえる曲の感じは赤色のように感じるので、もう少し、黄色っぽい感じを出して欲しい・・・。」
いきなりですが、曲(又は音)をこうして、色で表現した事があるでしょうか?
私は、そう言われた事があって(今でもあるけど・・・。)最初はどう表現したらよいか分かりませんでした。
当たり前の事ですが、音は耳で聞くものであって、目で見る事は出来ません。
しかし曲を聴いていて、情景が思い浮んだりした事は誰でもあると思います。
ミックスをしていて、殆どの人が具体的に物事を言ってきます。(例えば、ボーカルのレベルをもう少し上げて欲しい・・・とか。)
私としては言われた通りにすれば良いので簡単なのですが、色で表現されると、それはそれは楽しいですね。
相手にとっての「赤」と自分にとっての「赤」のイメージは勿論違います。
今聴いている感じの何処が「赤」に感じるのかな?と、まずそこから考えて、相手と自分の中にある「赤」のイメージのギャップを埋めていき、どうすれば黄色っぽい感じが出るか?等、色々と思考錯誤の連続です。
色だけでなくイメージで物事を言われると、こちらとしても色々なアイデアが浮かんでくるので、やっていて張り合いがあります。
一つのアイデアを10倍にも、100倍にもする感性がそこで必要になってきます。
エンジニアは技術職ですが、芸術性を持ち合わせてないと出来ない職業でもあると思います。
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