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★監督★
橋口亮輔
★キャスト★
木村多江/リリー・フランキー/賠償美津子/寺島進/八嶋智人/柄本明/光石研 ほか

★ストーリー★
小さな出版社で女性編集者として働くしっかり者の翔子(木村多江)と、靴の修理屋から法廷画家の仕事に変わり、戸惑いながら働くどこか頼りない夫・カナオ(リリー・フランキー)。そんな2人に、小さな命が宿る。そして翔子は、カナオと共に子を授かった幸せを噛みしめていた。だが、そんなどこにでもいる夫婦を、突然の悲劇が襲った…。初めての子供の死をきっかけに翔子は、精神的に追い詰められ心のバランスを崩してしまう。そんな翔子をカナオは全身で受け止める。2人は、困難に直面しながらも“夫婦の絆”で、壁を乗り越えていく。

Miwaの感想

自分の身の周り。自分をとりまく様々な環境のことを「ぐるりのこと。」という。わが子を失い心を病んでいく妻と、それを支える夫の10年にわたる物語で、その物語に法廷画家の夫の目からみる日本犯罪史上に残る大きな事件、宮崎勤事件や地下鉄サリン、音羽幼女殺人事件等の法廷シーンが織り込まれます。病んでいく日本と、病んでいく妻をリンクさせていきますが、少しずつ妻が再生していく姿を描く中に、日本の未来にも希望をもたせるような、そんな優しいつくりになっています。橋口監督は優しく繊細な人なんだとよくわかる映画です。私はこの映画がとても好きです。
「どうして私といるの?」と問う翔子に、カナオが「好きだから、一緒にいたいと思ってるよ」と言う、長まわしの一連のシーン。どこまでが台本で、どこまでがアドリブなのか知りませんが、なんだか夫婦の会話を透明人間になって盗み見、盗み聞きしているような錯覚を覚えるほど、自然体というか、ホントにリリーさんがカナオで多江さんが翔子なんじゃないかと思うようなシーンでとても印象に残っています。お寺の天井画をふたりで寝そべってみるシーンもいいです。

ラストにリリーさんが法廷の絵を描きながら、窓の外を歩く人たちを見つめ「人、人、人」とつぶやくシーンがあるのですが、そこにエキストラで歩いている私がちょっと映ってるらしいのです。(友人はそう言うんだけど・・・私は確認できませんでした) 試写で一度見ただけなので、再び映画館に確認しに行こうと思っています。

評価

(リリーさんのぽよよんとした全裸が見られます)

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