これは、明治27年に村井玄斎によって書かれた「桜の御所」が元になっているようで、
物語の人物が現実の世界に蘇ったものなのでしょう。

この「桜の御所」は室町末期に時代設定し、荒次郎義意と架空の金沢城主楽岩寺下総守種久
の娘とのラブロマンスと三浦氏が油壺の新井城で永正13年(1516)に滅亡するまでを
からめて描いた歴史ロマン小説である。 房総では滝沢馬琴が「南総里見八犬伝」で里見氏
を描いたのに対し、三浦氏を描こうとして「桜の御所」を執筆したという。
                                         (三浦半島の文化 第7号より)