[胴網の浜]

三浦半島は過去数回の大地震により隆起しており、新井城の合戦の當時と比べて3m以上
海面が下がっていると考えられる。従って、この浜も當時は存在せず急峻な崖に波が打ち
つけていた事であろう。海より押し寄せる北條勢との激しい戦いがあったものと思われる。

小田原北條記に、「荒次郎の威勢に恐れ、寄せ手は一人も近付かない。あたりには敵も
いなかったのでみずから首をかき落とした。」とあり、その後伝説に、「首は小田原に
飛び、胴は下の入江に落ちた」と云われ、その胴の落ちた所を「胴網の入江」と呼び、
この浜に土地の人が網を干しに来て昼寝をすると、必ずうなされたものだそうです。