パズル
見つからないんだ ここにはまるはずのピース
子供がやけになって嵌めようとしたみたいに
変にかたちが歪んだりしてる 心のパズル

妙に手早く片付けてしまう人も居るけど
僕の廻りは 整理のつかないことだらけ
色分けまではしてみたけれど 無くしたパーツが多すぎる

“また明日にしよう”なんてね 気分が変われば見方も変わるよ
そんなことの繰り返しで
今日やらなくちゃいけない事 貯まって行く

もっともっと 時間がほしい
心のパズル 組み直したいんだ
君の心へと続く 長い道のり 
まずはこの部屋から 出口を作ろう
そして ひとつずつはめながら行こう

新しい形を 作り上げよう
時間はかかっても きっといつかは組みあがる
君のところへと通じる 長い道のり
山を登って 川を渡って行こう
心のパズルは複雑だから


              Mituo

モノクロームの瞳
どうして私はここに居るんだろう
毎日の暮らしに追われ 疲れ果てていく
今日も出来なかった あんな事やこんな事
ただ 時だけが無防備に過ぎ去って行く

時計の針を いくら戻したとしても
あの時の私には もう戻れない
明日のことは 誰にも分らない
ただ あなたの傍に居たかった それだけなのに

ああ もしもあの日に戻れたとしたら
そう 素直な私のままで
あなたに逢いに 行けるのに
あなたの胸に 跳びこめるのに…

空のコーヒーカップ眺めては 何もない自分と比べてる
紅く染まる夕日を映す 自分の横顔 鏡の中で
あなたを探してる 今何処に居るんだろう
ただ 沈む太陽眺めて 1日が閉じていく

ああ もうあの日の私は 何処にも居ない
そう モノクロームの肖像画みたいに
冷たい視線の 閉じない瞳で
今 あなたを見つめても 気付くはずもないのに…

どうして私は ここに居るんだろう
あの日に戻って あなたの胸に 跳び込んでいきたい
許されるのなら  ああ 許してくれるなら…




          Mituo

愛の戦慄
月の輝く凍てつく闇 行進は乱れることなく
ゆっくりとした足取り 高鳴る胸の鼓動が押さえ込まれる
昨日の戦いは夢のように過ぎ去り 燃え尽きた抜け殻だけが
凍りついた朝のしじまに 横たわっていた

何をそんなに守りたかったのか 
愛することの尊さだけが
おまえの屍に纏わり付いて
霧の中 揺らめいているなんて

光り輝く勝利の剣 空しさと切ない微笑を
お前の体に突き刺して 愛の欲情を勝ち取る為に 浮かべていたのか
今日もまた戦いは続くのか お前の魂を完全に打ち消す為に
戦士の微笑みは冷たく 安らかに見えるのは何故

何をそんなに守りたいんだろう
愛する辛さ がんじがらめで
お前の白い肌を真赤に染めた
勝利の美酒が やけに悲しいなんて

戦慄が走った 俺の魂の奥底で
失った物の 尊さを知り得るのか
これで正しかったのか 別れを告げた朝
お前の墓標は 悲しみの涙に
それともそれは 爽やかな朝露に
濡れてたたずんだ 摩天楼の片隅に

愛していたのか 戦士は振り向いて首を傾げた
何故そんなに 戸惑いを鎧の中にしまい込む
Open your steel-heart 愛の戦士よ
Look for your love これから始まる

愛の戦慄はもう消え果た
ただ悪夢のように 朝の光に怯えている
隣りで君がまだ眠っていた…

Mitsuo