1.書き方に関する問題

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(正)(許)(△)(誤)のしるしの基準

(正)

規範的、標準的、一般的な形   国語表記の本則

(許)

現代仮名遣い・送り仮名の付け方など、国語表記の許容

(△)

やや一般的でない形  やや適切でない形  

(誤)

表記・用法上の間違い

 

(な)

(293)(正)鳴かず飛ばず /(誤)泣かず飛ばず

(誤)わたしは会社をやめて田舎に戻り、親の果樹園を手伝いながら泣かず飛ばずの年月を過ごしています。

(コメント:「鳴かず飛ばず」は、「史記(しき)」などに見える故事「三年蜚(と)ばず鳴かず」の「三年」を省いた言葉である。意味は、「将来大いに活躍しようとして、じっとその機会の来るのを待っているさま」をいう。しかし、現在では、多く「これと言った仕事や活躍をしないでいるさま。ずっと目立った行いもなく、人から忘れられたようになっているさま」に用いられる。「鳴かず飛ばず」の逆の「飛ばず鳴かず」の形を掲げる辞典もあるが、「鳴かず」を先にした形が一般的である。しかし、「鳴かず」を「泣かず」と書いては誤り。)

 

(294)(正)中身(なかみ) (△)中味

(△)あの男はいつも滔々(とうとう)と弁じ立てるが、話の中味が薄い。

(コメント:「なかみ」は、「中身」が本来の表記であるが、現在では「中味」も使われている。(「刀剣の刃の部分。刀身」の意では「中味」は使われない。)一般には「中身」と書かれることが多く、新聞でも「中身」を用いている。)

 

(295)(正)なかんずく(就中) /(許)なかんづく

(許)これまでの海外旅行はそれぞれに思い出が深いが、なかんづく、広々としたアフリカの大地の落日の下に見た野生動物の姿は感動的だった。

(コメント:仮名遣いについて。副詞「なかんずく」は、「中(なか)に就(つ)く」から変化した語で、「その中でとりわけ。特に」の意を表す。歴史的仮名遣いは「なかんづく」であるが、現代では分解しにくい語として「なかんずく」を本則の表記とする。しかし、「なかんづく」も許容として認めている。)

 

(296)(正)(なら)わし /(△)慣わし

(△)除夜の鐘を聞きながら、家族みんなでこれからの抱負を語り合うのが、新年を迎えてのわが家の慣わしです。

(コメント:国語辞典では「習わし・慣わし」の順に両表記を掲げるものが多いが、「文部省公用文送り仮名用例集」には「習わし」とあり、新聞でも「習わし」を用いている。常用漢字表の「習」には「シュウ、ならう(習う)」、「慣」には「カン、なれる(慣れる)・ならす(慣らす)」とある。「習わし」が一般的であるが、「慣わし・慣らわし」も誤りとは言えない。)