2.読み方に関する問題

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(正)(許)(△)(誤)のしるしの基準

(正)

規範的、標準的、一般的な形   国語表記の本則

(許)

現代仮名遣い・送り仮名の付け方など、国語表記の許容

(△)

やや一般的でない形  やや適切でない形  

(誤)

表記・用法上の間違い

 

(い)

(4)(正)いそん(依存) /(正)いぞん

(正)我が国は多くの資源を外国にいぞん(依存)している。

(コメント:「依存(=他のものに頼って存在し成り立つこと)」の読みは、「いそん」が優勢だが、「いぞん」も正しい。ただし、「いぞん」と読むと、「異存(=反対の意見)」と紛れる場合がある。)

 

(5)(正)いち(一)かばち(八)か /(誤)いちかはちか

(誤)九回裏、一点差で負けている攻撃側は、いちかはちか(一か八か)の勝負に出、繰り出されるバッターは皆ホームランねらいの大振りをした。

(コメント:「一か八か(=のるかそるか)」は、「いちかばちか」と読み、「いちかはちか」とは読まない。なお、「一か八か」は、さいころ賭博(とばく)の「一か罰(ばち)か(=<壷皿(つぼざら)に伏せた賽(さい)の目に>一が出るかしくじるか)」から出た語といわれる<ほかの説もある>。)

 

(6)(正)いちげんきゃく(一見客) /(誤)いっけんきゃく

(誤)いっけんきゃく(一見客)お断りによって格式や高級な雰囲気(ふんいき)を保とうとする料亭は、もはや時代後れの感がしなくもない。

(コメント:「一見客(=料亭や旅館などで、なじみでなく初めてである客)」は、「いちげんきゃく」と読み、「いっけんきゃく」とは読まない。「一見(いちげん)の客」「一見(いちげんさん」とも言う。この語の「見」は「見参(げんざん)(=人に会うこと)」の略で、近世、(上方(かみがた)の)遊里で、遊女が客に初めて会うことを「いちげん」と言い、その客が「いちげんきゃく」であった。のち、それが一般社会でも使われるようになり、冒頭例のような用法が生じた。)

 

(7)(正)いちじつ(一日)のちょう(長) /(△)いちにち(一日)の長

(△)包丁(ほうちょう)さばきの点では、やはり兄弟子(あにでし)のほうにいちにち(一日)の長を認めなくてはなるまい。

(コメント:「いちじつ(一日)のちょう(長)」が優勢。NHKでは、「イチジツノチョ−」と読み、「イチニチノチョ−」とは読まないことにしている。なお、「一日の仕事を終える」などの場合は「いちにち」である。)

 

(8)(正)いちだんらく(一段落) /(誤)ひとだんらく

(誤)この仕事がひとだんらく(一段落)ついたら、みんなで温泉にでも行こう。

(コメント:「いちだんらく(一段落)」が正しい。しかし、「一安心」「一苦労」などの「一」は「ひと」と読む。)

 

(9)(正)いちにんまえ(一人前) /(正)ひとりまえ

(正)息子を早くひとりまえ(一人前)の板前にしたいと思い、今、知人の店へ奉公に出しています。

(コメント:本来の言い方である「いちにんまえ(一人前)」のほうが優勢。しかし、「ひとりまえ」もかなり使われている。)

 

(10)(正)いっし(一矢)を報(むく)いる /(誤)いちや(一矢)を報いる

(誤)このところ何度対戦しても勝てなかった碁敵(ごがたき)に、ようやくいちや(一矢)を報いることができた。

(コメント:この場合、「いっし(一矢)を報いる」と、「一」も「矢」も字音で読むのが正しい。「いちや」「ひとや」は誤り。)

 

(11)(正)一丁字(いっていじ)を知らず /(誤)いってい、字を知らず

(誤)日々さまざまな情報にふりまわされている現代人よりも、いってい(一丁)、字を知らず、自然の流れのままに暮らしていた昔の人々のほうが、生き生きとした人生を送れたのではなかろうか。

(コメント:「いっていじ(一丁字)を知らず」と続けて読むのが正しい。「一丁字」は「一个字(いっこのじ)」の書き誤りから生じた表記で、「一つの文字」の意。)

 

(12)(正)意をたい(体)して /(誤)意をてい(体)して

(誤)社長の意をてい(体)して人事の刷新に取り組む。

(コメント:「意をたい(体)して(=その人の考えや気持ちを理解し、それに従って)」が正しい。「体」を「タイ」(呉音)と読む例。「ひらりと体をかわす」「これでは会議の体を成さない」「名は体を表す」。「体」を「テイ」(漢音)と読む例。「ほうほうの体で逃げ出す」「体よく断る」。)