土橋悦子著 「ぬい針だんなとまち針おくさん」(福音館書店)異常な購入に本人が関与、「葛飾川せせらぎ計画」の「怪」他の質疑は、
こちらの録画と合わせてご覧いただきますと、議場の雰囲気をお感じいただけるかと思います。
 

議長(村田一郎) 中村実議員。(拍手)

[中村実議員登壇]

中村実議員 何ともやりにくい間合いでございます。(笑声)気を取り直して、始めさせていただきます。なお、項目の1、2、5に関しましては、次回以降の質疑といたします。(笑声)

 図書館について質問いたします。

 福音館書店刊行の「ぬい針だんなとまち針おくさん」は、土橋悦子氏の著書であります。35冊もの購入を決めた会議に著者自身が出席の事実に関しては、17年第3回定例会での指摘のとおりであります。同じものを35冊という異常な大量購入の言い分として、お話会等にも使用する云々の回答がありました。用いられた実績の回答を求めます。

 図書館が選書を行う際には、見計らいなる作業があります。多数の購入候補の中から、実際に購入する書籍を絞り込む作業であります。出版社ごとに見てとれるその比率には、選書会議の意向、すなわちの図書館の傾向が如実にあらわれております。

 そこで、先月までの過去5回の児童図書選書会議に関して質問いたします。児童図書出版社としては、福音館書店のほかにポプラ社ほかの出版社の購入が決定されております。一例として、福音館書店とポプラ社分について、その比率の回答を求めます。

 続きまして、多額の文化振興団体補助金を受ける団体と文化行政との間合いに関して質問いたします。

 団体の代表者格の役員と文化課長補佐が、市内本町5丁目所在の飲食店で酒食をともにしていた事実を確認しているでしょうか。市民の方の疑念を招く信用失墜行為と言えますが、どのように認識しているのか、回答を求めます。

 さらに、この職員は、女性センター利用団体として機関誌や女性センターフェスティバルでもおなじみの船橋女性会議の運営委員を務めていたとのことですが、政策決定にこの団体の意向が反映されていたのか、回答を求めます。

[生涯学習部長登壇]

生涯学習部長(中台雅幸) 図書館についてのご質問にお答えいたします。

 土橋悦子著「ぬい針だんなとまち針おくさん」に関してでございますが、当該図書がお話会に使用された実績があるかとのことでございますけれども、平成11年度から13年度までの間に、読み聞かせや本の紹介に使用されたことはございます。平成14年度以降は使用されておりません。

 次に、先月までの過去5回分の児童書の見計らい選書における福音館書店及びポプラ社、この2社の選書率についてでございますが、福音館書店につきましては100%、ポプラ社が28%となっております。

 次に、文化行政についてのご質問でございますが、団体役員と市職員が飲食をともにしているかとのご質問でございますが、当該者から事情を聞き、確認をしたところ、昨年の千人の音楽祭実行委員会が終わった後、それぞれの食事代についてはそれぞれが自己負担をして、夕食をともにしたと聞いております。

 次に、船橋女性会議が文化行政の政策に影響を及ぼしていないかとのご質問でございますが、船橋女性会議は市民団体で、女性問題について活動している団体と聞いております。つきましては、船橋女性会議による文化行政の政策決定についての影響は、特にございません。

 以上でございます。

[中村実議員登壇]

中村実議員 ありがとうございました。

 続きまして、税金のむだ遣いについて質問いたします。

 葛飾川せせらぎ計画なるものに関しましては、18年の第1回定例会で指摘をしたとおりであります。落選した議員のチラシに名を連ねる、NPO法人まちアート・夢虫の理事長ほかの葛飾川せせらぎの会関係者の信じがたい振る舞いと、その振る舞いを事前に打ち合わせの上おぜん立てした行政の手法に関して、多くの市民の方が言葉にならない不信感を抱いた出来事でありました。

 多種多様の意見を伺うことが目的だったはずの市主催の懇談会を進行するに当たり、葛飾川せせらぎの会という特定の意見の方にのみ会場内に展示物を設置させ、マイクを使っての発表の機会を公に設け、入会チラシを配布させ、市職員に回収させようとした前代未聞の出来事でありました。市の考え方とは、あたかもせせらぎの会の考え方なのかと錯覚した方が多かったのも、無理はありません。

 私自身は、かねてから生活排水で流れが成り立っている葛飾川に、排水を流す下水管が布設され、生活環境の改善と同時に、水の流れがなくなった上の部分を通学路等に有効活用できると期待しておりました。

 関連しまして、この議員は次のとおり述べています。「葛飾川のせせらぎ利権とは、一体何のことでしょう。下水道整備による小河川の枯渇を指摘し、自然再生の提案をしてきましたが、あえて利権とうさんくさく言い募るのは何のためにでしょう。国土交通省モデル指定された計画策定事業に横やりを入れる真意はどこにあるのでしょう」とです。

 この前議員や葛飾川せせらぎの会の方々が、国土交通省モデル指定事業を盛んにうたう理由とは何か、私なりに調べを進めてまいりました。この事業とは、国土交通省が公募した都市水路計画策定モデル地域事業のことですが、その応募書類を見て、重大な瑕疵、問題を発見したのでありました。

 申請の書類には、次のとおりあります。「下水道事業(合流式)として河川(葛飾川)を利用し、下水道事業を進めてきておりますが、市民からは地域の歴史及び文化等を踏まえ、せせらぎを中心とした下水道施設の利活用の意見が多く」とあります。この申請が出されたのは17年の5月13日です。まず、ここで問題が明らかになります。最初にせせらぎありきだった、重大な問題点が明らかです。

 せせらぎありきの申請書が出されて5カ月後の10月23日に、第1回の利用計画懇談会が開かれました。先ほど述べた葛飾川せせらぎの会の活動家と行政による協働が演じられたのがこの日です。ところが、私自身、せせらぎなどという発想を見聞きしたのはこの日が初めてでありました。会場にいらしていた多くの方も同じでした。真っさらの状態から、今後どうしよう、地域の皆さんで考えようと開かれたこの日の懇談会の前までに、せせらぎ計画で既に決められていた事実に気づいた方々は、不適切を指摘する私の指摘に拍手をしてくださいました。

 せせらぎを声高に主張している方々がにしきの御旗とする国土交通省モデル事業は、申請の中味に重大な瑕疵があり、国土交通省を欺く詐欺行為と言えるものであったことがわかってきたのでありました。

 申請書の「せせらぎを中心とした下水道施設の利活用の意見が多く」とある文言を検証してみました。せせらぎの会関係者以外には、どこを探してもそのような意見の方にたどり着くなど、今に至るまでありません。せせらぎの会関係者以外に、当時一体だれがせせらぎ推進の意見を述べていたのですかと尋ねました。すると、こちらのとおり意見が出されていますと、市議会の議事録を手渡されました。確かに国土交通省に申請する記述以前に、3名の議員が葛飾川に関して議場で意見を述べています。

 まず、お二人の発言をじっくりと読んでみました。わざわざ人工的にまでせせらぎを実現しようというような考えなどは、どこにも読み取れませんでした。せせらぎの会の方の意見と同じにされかねないことをご本人が聞いたら、かんかんに怒るに違いありません。3人目の議員でありますが、17年3月に確かに葛飾川に言及しています。「地域住民の声を計画段階から反映できるようにしていくことを求めます」とも述べています。

 3人目の議員に関しては、実に興味深い後日談があります。4月の市議会議員選挙の際に、年配の方々と移動するこの議員と、西船橋駅で行き会いました。その隊列の中に、何とせせらぎ構想を盛んに主張しているとある方がいたのです。そこで私が、「何だい、あなた、K党かい」と尋ねたところ、それはそれはばつが悪そうにしていました。せせらぎ構想を推進しようとする構図が、なるほどねと見えた瞬間でもありました。日ごろ、むだな大規模開発に反対するという立ち位置には共感するものでありましたが、日ごろの主張と行動が一致しているか否かは、今後じっくり注視の上、その結果を多くの市民の方に発信しようと考えています。

 下水道部が申請した時点では、せせらぎ構想自体をご存じない方が圧倒的多数であったにもかかわらず、少数意見の方と行政が協働して、勝手に市民の方の多数意見としてひとり歩きさせてしまったわけです。安全性や利便性や生活環境の改善を求める地域の方々の意見は、置いてきぼりにされたままにです。

 これまでの経緯を振り返るにつけて、多くの市民の方には理解されない少数意見が、行政との出来レースを演ずることによって、多くの市民の方の意向であるかのような錯覚を招く危険性を思い知らされました。今回の構図は下水道部のみならず、市役所内のどの部署においても起き得る危険な構図でありますので、強く警鐘を鳴らすものであります。

 各論に話を戻します。

 水源とされるところは唯一、ゼファーマンションに隣接した上山公園のみであります。現地の状況を繰り返し確認してみました。せせらぎを構成すると言われる水源には、どこからか流れ着く排水の油と一緒になっても、水たまりを形づくるのがやっとの水量しか見当たりません。もちろんですが、下流方向へわき水を導くとされる側溝には一滴の水も見当たらず、乾燥し切っていました。

 わき水がこんこんとわき出る地域、例えば柿田川の湧水群のような水量があれば、せせらぎもありましょう。わき水自体が水源として成り立ち得ないことは、これまでの懇談会でも、計画案でも共通の認識です。そこで、何と井戸を掘って人工的に水を流すといった、地盤沈下も招く、まさにむだな公共事業の案が真剣に論じられているというから、驚きです。さらには、葛飾小学校付近から水を送って、わざわざ流すなどといった案もあり得ると聞いては、あきれて物が言えません。そしてまた、何と経路を迂回する工事をしてまでも通そうなどと、本末転倒な、まさにむだな大規模開発です。

 特定の方の、多くの方には理解され得ない趣味のために、通学路の安全や利便性も損なわれかねない、究極の税金のむだ遣いが進められようとしている、これが現実なのであります。地域にとって求められるべきは、地域の方の多くの意向に沿った利用の計画以外あり得ません。

 財政の観点でも言及しなければなりません。この事業は、市単独では手に負えない事業とも推察されます。現状のまま、水源の枯渇が進行する中で、下水道事業として色がついてしまうと、確実に将来に禍根を残します。事業の展開には、下水道事業もあれば、公園事業もあれば、事業の選択肢と可能性は多岐にわたっています。にもかかわらず下水道事業にのみ限定してしまうのであれば、見えているのは唯一とんざと思われてなりません。

 水源とされるところが水源たり得ないから、わざわざ井戸を掘ってまで、人工的にせせらぎをつくってまでして、下水道事業と言い張るならば、その先に残るは、国交省からも見放されることと税金のむだ遣いのみと確信いたします。

 町会関係の方々で構成される懇談会で計画案が練られてきたことは、知るものです。途中経過を読んで、相変わらずのせせらぎ志向はなぜだろうかと疑問に思っておりました。何てことはありませんでした。葛飾川せせらぎの会の代表者が懇談会の委員であることが判明したのであります。これでは公平・中立であるべき懇談会の議論など期待できず、疑問を感じるのも当然の帰結でありました。地域を代表される方を委員に選任していると思ったら、このとおりでありました。公平であるべきとの指摘を下水道部が全く学習していなかったことに、幻滅したものでありました。

 かくなる上は、特定の少数の方の意見に偏り、多くの市民の方の意向を計画案に反映できなかった反省も含め、出直しをして、意見の集約と合意形成に努め、地域の方皆さんに納得していただける事業とすべきと考えます。事業内容も狭く限定して、自由度を損なうことなく、実情に応じた事業展開を可能とする内容とするためにも、拙速ではない、充実した検討もさらに加えていくべきと考えますが、所見の回答を求めます。

[下水道部長登壇]

下水道部長(湯浅勇) 税金のむだ遣いについてご答弁いたします。(笑声)

 平成18年度から5回開催した葛飾川上部利用計画は、協議会形式の懇談会として進めてまいりました。この懇談会を構成する委員は、葛飾川流域の町会自治会から推薦された代表者であります。

 懇談会ではさまざまな意見が出されましたが、一定の方向性が見出された計画づくりが進められたと考えております。また、各委員には懇談会終了後に、町会自治会の住民に対し、結果を報告していただいておりましたが、詳細な報告は事務局側で実施してほしいとの要望がありましたので、懇談会成果の報告会を来年1月中旬ごろに開催したいと考えております。

 当初の予定からしますと、この後に実施設計となるわけでありますが、本計画に対しまして、各ゾーンともそれぞれ置かれた環境により、自宅前を通行することによるプライバシーの問題や、せせらぎ整備に伴って蚊の発生が心配、あるいは逆にせせらぎ規模の改善を望むなど、さまざまなご意見をちょうだいしており、現時点においては、必ずしも本計画に対する地区ごとの合意形成は成熟されていない状況であります。

 このようなことから、各町会自治会においては、本計画の内容について確認・検討していただき、市は、各町会自治会住民の合意形成の熟度に応じて実施設計などを進めてまいりたいと考えております。

 以上です。

議長(村田一郎) 以上で、一般質問を終結します。

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議長(村田一郎) ここで、議事の都合により、会議時間を延長します。

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議長(村田一郎) ここで、会議を休憩します。

17時40分休憩

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