議員の資質の問題を、公益のために質す必要性を、一連の流れの中でご覧下さい。 動画はこちらです。


議長(村田一郎) 中村実議員。(拍手)

[中村実議員登壇。「今度やったら失格だからな」「そうだよ、失格」と呼ぶ者あり]

中村実議員 以後、厳重に気をつけたいと思います。

詳細な質疑に関しましては、来週から始まる予算委員会におきまして行いますので、本日は要点のみ端的に質疑を行います。

 項目2より質疑を行います。

 国語教育に関しまして、質問いたします。

 読み書き、そろばんは教育の基本であることは言うまでもありません。しかしながら、コンピュータや英語に力を入れることにより、合理主義的な発想がはぐくまれ、社会に求められる人となれると信じてやまない方が少ない(3月19日「少なくない」と訂正許可)ことを憂えるものであります。その方々の世代的な問題、または生育環境が想像されて気の毒に思うばかりであります。やはり、教育の基本は読み書き、そろばんであると私は年々歳々確信するものであります。私自身の国語の素養はというと、心もとないといったところではなく、日々これ赤っ恥の連続であります。だからこそ、人様の国語の素養をあげつらうことは常々控えてはおりますが、日本人として培ってきた国語の感性は大切にしていかなければならないと思います。(「そうだ」と呼ぶ者あり)ありがとうございます。

 「子供」という語があります。昨今では、「子」は漢字、「ども」は平仮名を用いる向きが確かにふえてはおります。子供が意味する小さなものへの差別的な意味合いがある云々と伝え聞き、きのうまでは漢字できちんと「子供」としていた大人が、きょうからは「子ども」と括弧書きの自己規制をして、私は子供に優しいんですと、わざわざ宣言しているかのような大人がふえているように思えてなりません。文部科学省までもが「子ども」としていることに暗たんたる思いでありますが、ご自身が養った国語の感性を自然体で表現されている例を目の当たりにいたしますと、ほっとしてくることさえあります。

 試験で問われる国語の力と国語の感性とは異なるものと思います。国語の感性を備える、または磨くにはどうすればいいのか。国語の素養を備えた方と話をすること、そして文を読むことだと思います。太安万侶の時代から現代に至るまで、碩学がものした文をひもとくことでつながることができます。国語が乱れている時代であっても、我が国の言葉である国語とは何かがわかっていれば、子供にとっても大人にとっても日々の免疫となると思います。学校での教科、科目という意味でも、科目の中の科目であり、かなめとなる教科であります。

 昨今、「学ぶ力」なる私の国語の感性からいたしますと、どうもしっくり来ない、違和感を覚える言い方があります。この学ぶ力なるもののもとこそが国語であると考えます。教育委員会としても、国語の素養を高めるために取り組んでいることは知るものではありますが、国語力向上推進委員会のこれまでの取り組みと、今後の方策に関しましての所見をお示し願います。

 また、国語教育に実際に携わる先生方の意欲をいかに高め得るかは、学校、そして教育委員会と常に連携して取り組むべき課題と考えます。先生方の国語教育に対する意欲を高める方策につきましても、所見のお示しをお願いいたします。

 続きまして、子ども美術館に関しまして、質問いたします。

 アンデルセン公園子ども美術館名誉館長設置要綱なるものが、11年4月より施行されております。第1条には、次のとおりあります。「船橋市アンデルセン公園子ども美術館の運営にあたり、助言、指導等を得るために、専門的知識を有する者として、子ども美術館名誉館長を置く」とです。

 第5条には、名誉館長に対する謝礼の基準及び金額が定められております。子ども美術館運営会議に出席したとき、1回につき20万円を限度、子ども美術館のイベント事業に参加したとき、1回につき30万円を限度、イベントに参加をするのに高い入場料をお支払いになる市民の方がおられる一方で、参加して30万円とのことであります。

 この要綱をお知りになった市民の方からは、怒りやあきれを通り越した失笑が聞かれます。特に、5条に関しましては、利用者の多くの方が許されまじきとお怒りですし、私も常々意を同じくしております。

要綱にあります子ども美術館運営会議が昨日の午前、アンデルセン公園で開かれました。名誉館長であります牧野圭一氏が発する一言一句が20万円を上限とする対価に見合うものであるか否かを検証するために、私も駆けつけました。(笑声)傍聴を申し入れましたところ、かたくななまでに拒まれました。(笑声)1回の出席で、20万円もの尋常でない公金が支出されてきたこれまでの会議の議事録を別途検証することとして、牧野圭一名誉館長に面談を申し入れました。

 次の項目を端的に確認するための面談でありました。

 11年に要綱が施行されて以降、この要綱に基づいて受領し続けた公金の金額は幾らか。

 名誉館長なる名称で祭り上げられることに、人として気恥ずかしさを感じないか。(笑声)

 これまで、受領し続けた多額の公金を返却すべきではないか。

 現在、市議会議員を務める者との過去から現在に至る相関関係。

 以上の項目についてであります。(「新たな名前が出てくるらしい」と呼ぶ者あり)

 なお、記憶をたぐり寄せるには時間を要するかと思いまして、事前に質問の内容は本人に伝わっておりますことを申し上げておきます。

 答えを導き出す上で参考になる事象が2つありました。

 1つ目は、「ほし柿シネマ点描」の冒頭の記述です。次のとおりあります。「2004年」――これ私が2004年と言っているのではなくて文章にそう書いてあるんです。私は元号を――西暦は使わない人間ですから、ご承知おきしていただきたいんですが、「2004年(平成16年)12月24日、夏見台、牧野家にて。(牧野)」括弧で入ってますね。発言者という意味ですね。「(牧野)島田さんと出会ったのが、まだこの夏見台の周辺がほとんど畑だったころですよね。そのころ、島田さんが見えて船橋にはたくさんの人がいるんだと。才能豊かな人がいるんだけれども、なかなかつながらないので、私はそれをつなぐ役目をしたいということで来られたのが最初でした。島田さんはお役所の業務に非常に熱心で」云々の記述があります。なるほど、「ほし柿シネマ点描」の著者と牧野氏のえにしはアンデルセン公園の計画さえもなかった昔にさかのぼるのだなということがわかりました。

 一方、私の手元に、こちらの封筒があります。(封筒を示す)こちらなんですが、(「見えない」と呼ぶ者あり)こちらです。とある議員の後援会の封筒ですが、この封筒の表には「ガク」と読むんでしょうか、画家の「画」と書いてありまして、「画 牧野圭一」と記名入りの似顔絵が書かれています。「政策のせん定もおまかせください」。剪定、すなわち植木ばさみを巧みに操る方のようです。この議員は多才な方なようでして、その手法を学ぼうとする方が後を絶たないようです。自宅に隣接する土地で、宅地開発が行われる際に、職員時代に得た知識と現職の市議会議員という政治力を最大限有効に使い、今までの自宅の敷地が約2倍になるほどの200坪近い土地を、お金を払わず取得されたそうです。こういう議員、または同類の議員は直ちに議場を退出すべきあります。議員辞職勧告云々の話は、本日の議案質疑の場ではできません。そこで話を戻します。

 アンデルセン公園の指定管理者に公園協会が指定される以前は、アンデルセン公園の管理を公園協会に委託する窓口がみどり管理課でありました。この議員の市職員在職時の勤務の履歴を調べてみました。平成4年、5年とアンデルセン公園整備室、11年、12年とみどり管理課副参事、13年に公園協会(アンデルセン公園)副参事を務めております。この事実をどう受けとめるかは、まさしくご想像のとおりであります。

 ここで、牧野圭一氏との昨日の面談に話を戻します。私の質問がお気に召されなかったようでありまして、「僕、答えません」と話の途中で席を立たれてしまいました。機会を改めて本人に確認して、改めてこの場で報告しようとは思っておりますが、本日、この場では次の点に関して回答を求めます。

 アンデルセン公園名誉館長への公金の支出金額の累計は幾らか。

 アンデルセン公園名誉館長設置要綱そのものを廃止すべきであります。最低限、第5条は直ちに改めるべきと考えますが、所見の回答を求めます。

 要綱を定めるに当たって、当時、市職員で現在議員を務める者に関与し得る立場の者はいたのか。

 要綱を定めるに当たって、当時、市職員で現在議員を務める者から働きかけはあったのか。謝礼は議員に還流していたのか。

 以上、回答を求めます。

[学校教育部長登壇]

学校教育部長(松本文化) 学校教育についてのご質問に、お答えいたします。

 国語力向上推進委員会のこれまでの取り組みと、今後の方策についてでございますが、平成19年第1回定例会でご答弁申し上げましたように、教育委員会としましては、国語は学校教育におけるすべての教科の基礎であるだけではなく、日常生活全体の基盤をなすものであると考えております。したがいまして、その重要性を深く認識し、国語科指導の充実に努めておりますが、昨今は社会一般に国語力の低下が叫ばれ、市内の学校からも憂慮する声が聞かれるようになってきております。

 教育委員会としましても、児童生徒の国語力向上に向けて、さらなる取り組みが必要であると考え、平成17年度に児童生徒の国語力向上に対するプロジェクトチームを立ち上げ、方策を話し合ってまいりました。その基礎資料としたアンケート調査の結果からは、児童生徒の国語力が低下している、または以前と変わらないとする回答が多く、まずは児童生徒に直接向き合っている教員の不安を感じ取りましたが、一方、各学校で国語力向上を目指した取り組みが実践されていることも把握できました。

 こうしたことから、平成17年度末に国語力向上推進委員会を設置し、各学校での取り組みを支援することといたしました。18年度には、児童生徒の話す、聞く、書く、読むという国語の基本的な力を養うため、国語科の授業だけではなく、日常的活動でも実践できる向上策の実践ヒントの開発に向けて、24名の教員に協力員をお願いいたしました。そして、19年5月及び11月に「話し上手・聞き上手」、「たのしく書けるなりきり作文」、「名句誕生・俳句でみがくことばの力」などの実践ヒント6点を各学校に提案いたしました。

 今後は、この実践ヒントの効果を評価し、実質的な指導を目指したより効果的な資料の開発を継続し、活用を広げていきたいと考えております。

 また、読書活動の推進策といたしまして、「目指せ150万冊」に取り組んでおります。これは、小中学校図書館の貸し出し冊数がコンピュータで把握できることを活用し、全校の貸し出し冊数を合計して年間150万冊を目指すものでございます。月々の総計を各学校、児童生徒に知らせて、読書への機運を一体化し意欲化を図っております。2月末現在で140万冊になっております。来年度も引き続き向上策の柱として位置づけ、各学校での有効な意欲づけ等を紹介するなど、児童生徒に一層浸透するよう努めてまいりたいと考えております。

 次に、教員の国語教育に対する意欲を高める方策はとのことでございますが、国語教育の重要性、国語科の指導法の工夫、改善等につきましては、学校訪問等で指導、助言をするなど、引き続きさまざまな機会をとらえて教員への支援に努めてまいります。国語力向上推進委員会におきましても、各学校、各学級の実践を大切にし、連携を深めながら、国語力の向上を図っていくことで、意欲向上を期待しております。

 実践ヒントにつきましては、24名の協力してくださる教員以外から募集することも視野に入れておりまして、実践者から有効な提案をしていただくことで、お互いの意欲を高め、ひいては国語教育に対する全教職員の関心を高めていきたいと考えております。今後とも、教員の実践力を生かし、新しい視点に立った国語力向上策の開発に努めてまいります。

 以上でございます。

[都市整備部長登壇]

都市整備部長(横山眞明) 所管事項について、順次お答えいたします。

 アンデルセン公園子ども美術館名誉館長である牧野氏に支出した公金の累計額は幾らかとのご質問でございましたが、財団法人船橋市公園協会が子ども美術館名誉館長として牧野氏に、平成11年から本年3月までの間に支出いたしました報酬の累計額は420万円との報告を受けております。

 次に、子ども美術館名誉館長設置要綱の廃止でございますが、名誉館長につきましては、今後も引き続き設置・活用していきたいと考えているとのことでございます。

 3点目の当該要綱の第5条の規定の廃止のことでございますが、この点につきましては、船橋市の審議会の委員等の報酬と比較・検討するように伝えてまいりたいと思います。

 4点目のご質問でございますが、子ども美術館名誉館長の設置及び選任に当たりましては、財団法人船橋市公園協会の組織内部で決定されてものであり、他の者の関与はなかったということで聞いております。

 最後に、名誉館長に支払った報酬の使途ついては知る立場にはございません。

 以上でございます。

[中村実議員登壇]

中村実議員 男女共同参画に関しまして、質問いたします。

 今後の方向性を質問する上で、平成10年度分といささか旧聞の事例に関してでありますが、質問したいと思います。

 女性センター事業に関してであります。

 当時は、前市議会議員だった者が女性センター専門員として事業の企画を行っていた時期であります。女性センター主催事業報告書、決裁番号337とある文書には、事業名、リラックス子育て講座、テーマは本を読んでお母さんとあります。市民の方に広く配布されたチラシには、次のとおりの記載があります。「内容 講演と読み聞かせ実演」「講師 船橋市西図書館職員土橋悦子氏」とあります。

 ちなみに、決裁伺書には講師を依頼するに当たっての項目の下に、報償費の項目があります。「講師謝礼金。但し、税交通費込み。講座終了後指定の銀行口座に振込みの手続きをする」とです。ちなみに、支出額の欄にはマスキングがされているので、内容は定かではありません。

 そこで、平成10年度女性センター主催講座予定表なる文書を当たってみました。すると、「分野 女性問題」「講座名 子育て講座」とありまして、予算額は14万円とあります。実際に、この方が講師としてあらわれた平成11年3月4日に行われた講座の報告書には、驚くことに食糧費から昼食代として公金が支出との記載がありました。通常、市職員が業務時間内に業務に関する講師を務める場合、謝礼が支払われること、いわんや食糧費から昼食代が支出されるなどあり得ないと私は理解しておりました。この事例が今後も繰り返されるのであれば、これは許されまじきことであります。

 そこで、質問をいたします。

 今後、市職員を同様の例で講師とする場合の対応を、どのように考えているのか、回答を求めます。

 続きまして、図書館に関しまして質問いたします。

 船橋市西図書館の司書である職員を女性センターの専門員、すなわち女性センターが講師に指名をしたということは、過去から今日まで大変な働きをしてきたものかと思われます。そこで、この司書の業務時間中の事例に関して質問をいたします。

 この司書の業務時間内の働きの中で、特筆すべき例が、事例があるのであれば、解説を願います。

 なお、司書でありますから、一貫して図書館勤務でありましょうので、ある程度期間を切りたいと思います。平成13年8月10日から、中央図書館に異動する平成14年3月末の期限に限って回答願います。

[企画部長登壇]

企画部長(三橋勝吾) 中村議員の2問のうち、所管事項について、お答え申し上げます。

 市の職員が女性センターの講師を務めた場合の謝礼及び昼食について、男女共同参画課はどのように考えるかということでございますが、市の職員を講師として女性センターで講座を実施する場合、講座内容がその課の業務に関連しているものは、所属長に職員の派遣を依頼し、派遣される職員は職務の一環として講師を務めるものととらえておりますので、現在は謝礼及び昼食を出しておりませんし、今後も同様な対応をしてまいる所存でございます。

 以上でございます。

[生涯学習部長登壇]

生涯学習部長(中台雅幸) 図書館についてのご質問について、お答えをいたします。

 平成13年8月10日から平成14年3月末までの間、西図書館において司書の業務時間内の働きの中で特筆すべき事項はあったかとのご質問でございますが、西図書館において、ご質問の期間に当時在職していた司書が独自の判断で所蔵図書の除斥や廃棄をした事例がございました。

 以上でございます。

[中村実議員登壇]

中村実議員 続きまして、西図書館での焚書事件に関しまして、質問をいたします。

 ジュリストの重要判例解説には、公立図書館による図書廃棄と著作者の表現の自由とあります。

 事件の概要には次のとおりあります。

 Y市(船橋市被告、被控訴人、被上告人)は、市内に4つの図書館を設置し、その図書館資料の除斥基準として、Y市図書館資料除斥基準(以下、本件除斥基準という)を定めていた。同市の設置するA図書館の職員(司書)(以下、本件職員という)は、X1権利能力なき社団、原告、控訴人、上告人やX1に賛同する者等及びその著作に対する否定的評価と反感から、独断で、A図書館の蔵書のうちから、X1等の執筆ないし編集にかかわる書籍を含む計107冊を、本件除斥基準に定められた除斥対象資料に該当しないにもかかわらず、廃棄した。

事実の概要として明記がされております。

 この判決が出されて以降、船橋市西図書館焚書事件、インターネット上検索すると私のホームページに極めて多くの方が行き着いたこともありまして、対応し切れないほどの問い合わせに対応し、または解説を多数行ったものでありました。憲法学研究者のみならず、行政法研究者、そしてまた司法試験に出るのではと思い、概要を知りたいとの司法試験受験生に対してと、可能な限り対応して現在に至っております。

 最高裁判決は、我が市の図書館行政に対して、覚せいを促すものでありました。そこで質問をいたします。

 この判決を認識した上で、20年度以降の図書館行政を進めていくものと思われますが、著者の人格権をどのように認識をしているのか、回答を求めます。

 以上です。

[生涯学習部長登壇]

生涯学習部長(中台雅幸) 図書館についての2問のご質問でございますが、著者の人格権について、どのように認識しているかとのご質問だったと思いますが、著者の人格権につきましては、西図書館所蔵図書除斥事件で平成17年に判決が出ております。公立図書館の図書館職員である公務員が、図書の廃棄について基本的な職務上の義務に反し、著作者または著作物に対する独断的評価や個人的な好みによって不公正な取り扱いをしたときは、当該図書の著作者の人格的利益を侵害するものとして、国家賠償法上、違法となると判決が下されております。

 教育委員会といたしましては、今後もこの判決を真摯に受けとめ、適正な図書館運営に努めてまいりたいと考えております。

 以上でございます。

議長(村田一郎) 以上で、質疑を終結します。


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