議長(興松勲) 中村実議員。(拍手) 動画はこちらです。

[中村実議員登壇]

中村実議員 防犯灯のLED化を期して質問いたします。

 市内には3万6000カ所以上もの防犯灯が設置されています。設置に当たっての町会自治会の方々のご尽力の一端をうかがい知る機会があります。その後の維持管理にも日夜奔走されているお姿には頭が下がるばかりであります。点灯時間が長いからこそ、長寿命で省資源型へと移行を検討し、維持管理のご労苦の軽減を図るべきと考えます。

 LEDの明かりに関しましては、受けとめ方は状況によっても異なり、解決すべき技術的課題もまだまだありますが、研究開発は日進月歩と進んでいます。技術革新に伴い、市場価格も適正な水準へと落ちつくことも期待されます。少なくとも、来年の今ごろには想像を超える変化が生じていると確信するものであります。今後の動向を注視しながら、臨機応変に対応すべきと考えますが、ご所見を伺います。

 いわゆる平和事業について質問します。

 米ソが中距離核戦力全廃条約調印へ進むさなかに、本市では平和都市宣言が採択されました。その2年後には東西冷戦の終結が宣言されるような時期にであります。この平和都市宣言を採択しているがために行われているのが平和事業であります。この事業に関しては、明確に仕分けを要すると考えます。多額の税金が使われる優先順位に照らしては、この事業を廃止して福祉事業に充てるべきと考えますが、平和都市宣言の採択が足かせとなって直ちに事は運びません。まずは市民の方に理解していただける内容へと中身を近づけていかなければなりません。ノイジーマイノリティーが唱えるステレオタイプな反戦平和を平和ととらえるのであれば、税金の使われ方としては極めて不適切であり、事業内容の再検討が求められます。

 8月に開かれる平和の集いのかなめである平和講演会の講師の人選について質問いたします。

 「平和とは何か」を語っていただくに十二分な方に依頼することが条件となります。市内に限定しても、国際関係論の権威を初め、直接侵略、間接侵略に対抗する最前線、外交の綱引きの場面で尽力されてきた方も多くいらっしゃいます。何よりも船橋には自衛官の方々が身近におられる強みがあります。国の内外で、平和のとうとさ、平和を維持することがいかに大変なことかを身をもって認識されている方々に平和を語っていただくことは、とても貴重なことと考えます。市内の方に限られるというわけではありませんが、この方に語っていただいたならばという講演の実績の多い方が市内には多くいらっしゃいます。市内の方であれば費用面でも助かりますが、何よりも、船橋とのえにし、ゆかりが深い方に依頼する意義は深いと思います。この点に関しましてもどのようにお考えか、所見の回答を求めます。

 獣医師による小学校飼育動物及び飼育環境等指導について質問いたします。

 14年度から始まった本事業に関しましては、16年第3定例会で質問したとおりであります。児童の情操をはぐくむ教育的効果とは将来的にあらわれるものでありまして、目に見えての確認はおよそできません。町田康さんが、著書「猫のあしあと」の145ページから146ページで、動物愛護センターでの事例を伝え聞き、次のように記されています。

車でやって来て、大型犬を連れてきて置いていった裕福そうな50代の男があった。「なぜ犬を捨てるのか」という職員の問いに、男は「もう十分楽しませてもらったから」と言ったという。その間、犬は大好きな飼い主とお出かけするのがうれしくて、信じ切ったひとみで男を見上げ、しっぽを振っているのである。男は職員の説得に全く耳を貸さず、「十分に楽しませてもらったから、もういい」の一点張りで、自分を信頼し切っている犬を置いて車で去った。それ以外にも、引っ越しをするから、子供が生まれるから、子供が飽きたから、皮膚病になったからなど、理由にもならない理由でほかに頼るもののない動物を捨てに来て、そして、「この動物が今後どうなるか知ってここに来たのか」という問いに対しては「うるさい。そんなことは自分には関係ない。そっちは行政なんだから、市民の言うとおり黙って仕事をしろ」と逆切れして帰っていくという

とあります。

 命がはぐくまれることを心に感じる子供たちは、こんな大人には決してならないと思います。獣医師会と教育委員会とのこの事業がもたらしている効果を、個人的にも教えられております。

 そこでお尋ねいたします。教育委員会として聞いている事業の効果及び反響についてお聞かせを願います。

 以上で1問を終わります。

[市民生活部長登壇]

市民生活部長(横井充) 街灯のLED化の推進につきましてご答弁申し上げます。

 LED型防犯灯は、これまでの蛍光灯や水銀灯に比べてエネルギー効率と耐久性にすぐれ、CO2の削減や維持管理費の節減に効果が期待されておりますが、一方で、その価格は現時点ではまだ従来の防犯灯に比べ高いということなどの課題がございます。しかしながら、ご質問者が言われますとおり、価格の設定や性能の改善には著しい進歩がございます。こういったことから、今後は、LED型防犯灯の価格等の動向を注視し、導入事例等の情報収集に努めますとともに、その導入を促進する方策について検討する時期に来ているものと認識しております。

 以上でございます。

[企画部長登壇]

企画部長(金子昌幸) 平和事業についてのご質問にお答えをいたします。

 本市は、昭和61年12月に世界の恒久平和と核兵器の廃絶を目指して平和都市宣言を行っております。以来、戦争の悲惨さや平和のとうとさを市民の皆様と一緒に考え、平和意識の啓発や高揚を図るため、さまざまな事業を実施してまいりました。

 この平和事業の一環といたしまして、毎年8月に開催している平和の集いにおける実施事業の1つとして、平和に関する見識を持つ講師の方を招いての平和講演会を実施しております。平和講演会講師の選定につきましては、戦争の悲惨さや平和に対する深い見識を持っている方、比較的知名度が高く、市民の方も関心がある方、そして予算の範囲内での出演が可能な方などを対象に、毎年日程等を勘案して講師の選定を行っております。

 なお、ご質問者のご指摘にございました船橋市に対するゆかりという点も重要な要素と考えておりますので、候補者の選定に当たりましては、その点も考慮しているところでございます。

 市といたしましては、今後も創意工夫をいたしまして、あらゆる世代の市民の方が気軽に参加し、友達あるいは家族とともに平和について考えていただけるような平和の集いにしてまいりたいと考えております。

 以上でございます。

[管理部長登壇]

管理部長(松本清) 中村議員の動物愛護についてのご質問についてお答えいたします。

 小学校飼育動物及び飼育環境等指導につきましては、委員ご指摘のとおり、京葉獣医師会と委託契約を結んでおります。その内容につきましては、動物を適正に飼育するための診療相談、飼育環境指導、診療等でございます。

 事業の効果といたしましては、電話による診療相談や飼育指導が受けられることにより、学校として迅速な対応が図られること。また、子供たちには適切な指導が提供できること。さらには、治療してもらうだけでなく、学校訪問による飼育環境指導を受けることで、子供たちに動物の気持ちを理解させることだけではなく、衛生面においても、飼育小屋を清潔に保つことで安全な学習環境の場を提供できること等々でございます。

 その反響といたしましては、子供たちに動物の飼育のすばらしさについて語っていただくことで、学校側からは、「命を大切にすることを子供たちが学んだ」、また、「飼っている動物のことだけでなく、動物愛護に関すること、仕事に関すること等を話していただき、大変有意義だった」「もしものとき迅速に対応していただき、安心感ができた」等の意見が教育委員会に寄せられておるところでございます。

以上です。

[中村実議員登壇]

中村実議員 図書館について質問いたします。

 開館時間の延長や開館日をふやすなどのサービス向上が求められると同時に、効率的な費用対効果の高い運営が求められております。今後、図書館サービス推進計画を策定するに当たっては、市民の方の多様な要望を効率的に的確に反映する図書館を目指すとともに、時代におくれをとってはならないと考えます。

 官製市場の見直しを図るために、地方自治法244条が改正され、施行されたのは15年の9月2日でありました。その9月、私は教育委員長に図書館の民間委託を求める請願書を出しました。改正自治法が施行されて27日後の9月29日開会の定例教育委員会議で審議されましたが、残念ながら採択とはなりませんでした。

 16年の4月からはNPOを指定管理者として山中湖情報創造館が、翌17年4月からは株式会社を指定管理者として北九州市立図書館が動き出しました。高額な人件費が是正されると同時に、サービスも向上した成功例を後追いする結果となった地方公共団体も全国に数え切れません。最近の例としては、港区立図書館、市川駅南口図書館が挙げられます。本市もこれ以上おくれてはならないと痛感するばかりであります。

 そこで質問いたします。図書館サービス推進計画の策定に当たっては、指定管理者制度の導入に関しても実情に見合った検討を行うべきと考えますが、いかがお考えか、お聞かせ願います。

 今月12日は、本来であれば祝日として奉祝するべき日にもかかわらず、平日となってしまいました。こぞって奉祝しようとの機運が台なしにされた経緯は、ご案内のとおりであります。旗日に国旗がはためくいつもの光景とは異なる平日の木曜日でありました。天皇陛下ご在位20年記念式典当日には、各学校において国旗を掲揚する旨、文科省からも通知も出され、その趣旨は市立学校にも伝えられたと理解しております。

 そこで、お尋ねいたします。11月12日の市立学校における国旗の掲揚の状況を伺います。

内閣主催の記念式典で上映されたDVD「天皇陛下ご即位から20年」が、制作の趣旨が生かされるべく各学校に配布されましたことは、前回の質疑において確認したところであります。当初私は、「奉祝」を「慶祝」と言ってのけるような政府が制作したDVDには期待できずにおりました。しかしながら、実際に拝見をいたしますと、我が国柄を学び得る一歩となるようなすばらしい作品でありました。1人でも多くの子供たちがこの作品を鑑賞する機会に恵まれてほしいと、衷心から思った次第でありました。

 そこで質問いたします。市立学校における上映の状況の回答を求めます。

 以上で2問を終わります。

[生涯学習部長登壇]

生涯学習部長(須藤元夫) 図書館に関してのご質問についてお答えをいたします。

 今後、図書館サービス推進計画の策定を予定しておりますが、策定に当たっては、市民の皆様によりよい図書館サービスを提供するため、貸出、返却の拠点整備や開館時間の拡大など、サービスの向上に努めてまいりたいと考えております。

 また、管理運営のあり方についても、一部民間委託や指定管理者制度の導入等も視野に入れ、研究してまいりたいと考えております。

 以上です。

[学校教育部長登壇]

学校教育部長(阿部裕) 学校教育についてのご質問に順次お答えいたします。

 まず、天皇陛下ご在位20周年記念式典当日の国旗掲揚の状況でございますが、市立小・中・特別支援学校及び高等学校全校で国旗掲揚をされております。

 次に、DVD「天皇陛下ご即位から20年」の上映の状況についてでございますが、11月27日現在、26校が教材研究や研修、打ち合わせ等の場で上映をしております。また、今後上映を予定している学校は45校であり、今のところ上映を予定していない学校は12校でございます。

 以上でございます。(「やれなんてし向けるなよ」と呼ぶ者あり)

[中村実議員登壇]

中村実議員 71校もの学校の子供たちにとって、鑑賞の機会が奪われてしまうことがないように、今後引き続き捕捉をしてまいります。上映を予定してない学校は12校。どういう学校だろうかとあきれて物が言えませんが、一体どこの学校かを個別に確認した上で、見解を問いただしに学校に行ってまいります。

 続きまして、新学習指導要領の伝統的な言語文化と国語の特質に関する事項について伺います。

 学習指導要領の改訂に伴い、移行措置期間の現在、既に現在進行形で動いてもいます。今回は小学生の指導に限定して質問いたします。

 学年に共通して、「話すこと」「書くこと」「読むこと」とあります。受け身から前へ出て、感じたことや思いをあらわすことといった表現が重んじられるということに、教育的な効果の達成を期待してやまないものであります。1・2年では、神話、伝承などが対象となり、3・4年では「ことわざや慣用句、故事成語などの意味を知り、使うこと」とあります。そして、5・6年では、「親しみやすい古文や漢文、近代以降の文語調の文章について、内容の大体を知り音読すること。古典について解説した文章を読み、昔の人の物の見方や感じ方を知ること」とあります。各学年ともに、私自身が教室で授業を受けて参加したくなるような内容です。

 特に、私がすばらしいな、参加したいなと思うのは、古文や漢文の音読であります。身近なところで言うと、「祇園精舎の鐘の声」または論語の素読かと思います。内容は、それこそ大体で一向に構わないと思います。助詞や助動詞なども後からついてくるものでありまして、大切なことは調べ、すなわちリズムであります。

昨今の高校の教科書を開きますと、私のころと比べてみても、これではと思いやられてしまいます。私自身が正しい国語をわかっていませんので、人の国語をあげつらうのは心の中にとどめておりますが、正しい国語、すばらしい国語がわかっていれば、時流に飲まれそうになっても大丈夫な気がいたします。そのためには、やはり漱石、鴎外に尽きると思います。

 ルビを振る文化がおろそかになるに比例して、国語の素養は低下したと私は常々思うのですが、かつては、社会全体から、構えることなく自然に培われた国語の素養を、先生方が強力に補完していかなければいけない時代と思います。しかしながら、先生方自身の素養はというと、心もとない先生も散見される現実です。指導計画の作成にはこれまで以上に苦心されることが目に見えていますが、指導要領のねらいを的確に反映していただかなければなりません。

 そこでお尋ねいたします。既に移行措置期間中ではありますが、改めて方針を確認すると同時に、今後の方針についてお考えをお聞かせいただきたいと思います。

 最後となりましたが、葛飾中の学級編制、そして教室不足に対する対応について質問いたします。

 私のホームページの写メール日記の4月4日(12月14日「8日」と訂正許可)の日記をごらんになった多くの方から、葛飾中の教育環境についてお問い合わせをいただきました。新入生は375名、学級数は10、この事実を知って驚いた方々からでした。最近の卒業生の方は、「10クラスですか。ふえましたね」といった程度の反応でありましたけれど、今後入学予定の児童の保護者の方々にとっては、それはそれは重大なことであります。お兄ちゃん、お姉ちゃんから聞かされている保護者の方からは、教室の問題、校舎の問題の的確なご指摘もありました。学区の現状から判断しますに、今後さらに入学希望者はふえることが予想されます。

 以前から、PTAの方々を初めとする保護者の方々からは、先を見据えた心配の声が聞かれていました。校舎の増築を含め、学校規模のさらなる拡大に対応すべきと考えますが、(予定時間終了2分前の合図)所見の回答を求めます。

 以上で質問を終わります。

[学校教育部長登壇]

学校教育部長(阿部裕) 伝統的な言語文化と国語の特質に関する事項についてのご質問にお答えいたします。

 平成20年3月に告示されました新学習指導要領では、総則の教育課程編成の一般方針の中で、「豊かな心を持ち、伝統と文化を尊重し、それらをはぐくんできた我が国と郷土を愛し、個性豊かな文化の創造を図ること」が明記されました。この方針を具体化し、新たに設けられたものが、国語科における伝統的な言語文化と国語の特質に関する事項でございます。

 教育委員会では、新学習指導要領の全面実施に向けて、各学校において新学習指導要領に従い年間の指導計画を作成するよう指導しているところでございます。したがいまして、新学習指導要領が全面実施されます平成23年度には、伝統的な言語文化と国語の特質に関する事項は、各学校の国語科指導計画に位置づけられ、授業で取り組むことになります。

 以上でございます。

[管理部長登壇]

管理部長(松本清) 中村議員の学校教育についてお答えいたします。

 葛飾中学校の生徒数の推移につきましては、今後も増加すると見込んでおります。このことから、教育委員会といたしましては、教室不足検討会議の中でそのような状況を確認し、また学校側からの意見も十分聞きながら検討を進めてまいります。

 以上です。

議長(興松勲) 以上で、本日の一般質問は終わりました。


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