平成12年第4回船橋市議会定例会 平成12年12月12日

1.学校教育について

●議長(田中恒春) 休憩前に引き続き、会議を開きます。

 日程第1の一般質問を継続します。

 中村実議員。(拍手)

[中村実議員登壇]

●中村実議員 こんにちは。ふなばし21の中村でございます。こんにちはというより、こんばんはの時間になってしまいましたが、早く終わらせろというご意見も多いんですが、かなり今回、まくら言葉のようなものを私、割愛いたしまして、何というのでしょうか、1問1答でお尋ねをさせていただきたいところですが、何せ出番が3回しかないものですから、3回分しか出てこれないのに1問1答をどういうふうにやろうかと私なりに苦悩いたしまして、砂田教育委員長様に(「それこそまくら言葉だよ」と呼ぶ者あり)お尋ねをさせていただきたいと思います。

 私も、砂田委員長がきょうお出ましくださるものですから、ありがとうございます。私、非常に人よりひげの本数が多いといいますか、ひげが太くて濃いものですから、今もひげを剃ってきたんですけれども、ちょっと血が出てきちゃっているものですから、若干お見苦しいかもしれないのですが、お許しをいただきたいと思います。

 では、早速質問の方に入らせていただきます。

 まず、教育委員長に就任をされまして、まだほどなくていらっしゃると思うんですが、教育委員長に就任されまして今日に至るまでのご感想につきましてお聞かせをいただきたいと思います。

 そしてまた、昨今、ちょうど7階のフロアにおられます教育委員会の方々に大変元気がない、また覇気がない、そして自己保身の固まりだという意見を私よく耳にいたしております。こういったことに関しまして思い当たる節がおありかどうか、お聞かせをいただきたいと思います。

 そしてまた、(「そういうことは教育長に聞いた方がいいんじゃないの」「気にしないでいいよ」と呼ぶ者あり)そしてまた、続きますが、教育委員会の任務とは何か、そしてまた5人いらっしゃる教育委員の使命とは何かにつきましてお聞かせをいただきたいと思います。

 さらにまた、教育委員会の構成をごらんになりまして、教員出身者でない委員に求められる意義といいますか、民間の方がいらっしゃっているというその目的、意義ということにつきまして、お考えをお聞かせいただければと思います。

 そしてまた、今回、教育委員長に就任されたのは最近ですが、教育委員さんを大分務めてこられたんですが、ご自分がどういう理由であえて教育委員にご指名されたのかといったこともお聞かせいただければと思います。

 そしてまた、民間出身者としての教育委員でいらっしゃるということのその存在の意義をどのようにお考えか、お聞かせいただきたいと思います。

 ちょっと項目の列記になりますが、さらに最近、ジェンダーフリー教育ですか、私、本当にTOEICなどというのも800点に及ばないような人間ですから、よく英語はわからないのですが、いわゆるジェンダーフリー教育というのが今後登場するのかしないのか、私はよくわからないのですが、まずそれに基づく前の男女平等とは何かといったことですね。男女平等というのは、私、時々何をもって男女平等と言うのか、本当にわからなくなるときがあります。大変教育委員長さんはそういったことに関しまして造詣が深くていらっしゃるので、あえてお聞かせいただきたいと思います。

 そしてまた、その男女平等とは何かということと、いわゆるジェンダーフリー――このジェンダーフリーというのも、いわゆる和製英語なのか、いわゆるタックスフリーとかフリー・オブ・チャージとか、そういったときのフリーだと思うんですが、要はジェンダーから解放されるというふうに、私、解釈しているのですが、このいわゆるジェンダーフリーとは一体何を言うのかということにつきましてもお聞かせいただきたいと思います。

 そしてまた、済みません、ちょっと項目の列記になって恐縮なのですが、さらに教育委員会会議というのが月に1遍かそのぐらいの頻度で開かれているらしいんですが、教育委員会会議におかれまして、ご自分のお考えといったものを率直に伝えてこられたかどうかにつきましても、お聞かせをいただきたいと思います。

 そしてまた、教育委員として活動する中で印象深いことは、今も現在進行形でお務めでいらっしゃるので、印象深かったことになるのか印象深いことになるのか、そのあたりのことをお聞かせいただきたいと思います。

 そしてまた、ご自分が教育委員として提言されたことの中で、これはやはり教育委員として提起をしてよかったなという問題に関しましても、お聞かせいただきたいと思います。

 そしてまた、教育委員会に課せられた――これは教育委員と言った方が確かなのかもしれませんが、教育委員会に課せられた任務の中で教科書の採択のお仕事があると思うのですが、その重要性といったものをどのように認識しておられるか、お聞かせをいただきたいと思います。

 さらにまた、たしか9月だったと思うんですが、教育委員会会議――この教育委員会会議におきまして砂田委員長が、教科書の採択の手続に関しましてのご意見をお述べになられた中で、要は採択協議会という教育委員会に対して意見を上申するという言い方は、これは妥当じゃないんでしょうけれど、要は採択協議会の意思を受けて教育委員さんが判断するという手続を踏まれるわけなんですが、その採択協議会に私たち――委員長さんですね、私たちの考えは伝わっている云々といったようなことを私も傍聴させていただきながら伺ったのですが、やはり教科書採択の手続からいたしますと、若干その順番がいかがなものかなと私はそのとき伺ったのですが、そのあたりに関しましてどのようにお考えか、お聞かせをいただきたいと思います。

 そしてまた、ちょっと根本的な問題になってしまうんですが、学習指導要領といったものをどのように認識しておられるか、お聞かせをいただきたいと思います。

 そしてまた、これまで何年かの間で教科書を採択されてこられたと思うんですが、これまで採択をされてこられました教科書の記述の中におきまして、学習指導要領の趣旨にはこれはどうもそぐわないといった内容があったかどうか、お聞かせをいただきたいと思います。

 そしてまた、先日、新聞で私も拝見したんですが、今通ったのかちょっとわからないのですけど、当時、文部省の教科書検定を検定中のときの教科書のいわゆる白表紙本というのか、検定中の表紙が全くないような形での見本と言ったらいいのでしょうか、そういったものが流出いたしまして、要はこの教科書を批判する集会があったらしいんですが、その集会に参加いたしまして批判を展開いたしました学校の先生がいたと報道されているのですが、こういう事態をどのようにお感じになられたかということにつきましてお伺いしたいと思います。

 そしてまた、これ、私もいろんなところでお尋ねをして、よく何が言いたいんだと言われるんですが、昭和16年12月8日に始まりまして、昭和20年8月15日に終わりました戦争があります。この戦争の呼び方に関しまして、いろんな立場からさまざまな呼び方があるわけであります。例えば15年戦争と呼ぶ方もいれば、大東亜戦争、そしてまた太平洋戦争、そしてまた第二次世界大戦、さまざまな呼び方はあるんですが、ご本人といたしまして、いかなる呼称、呼び方が妥当であるのか、そのあたりのお考えをお聞かせいただきたいと思います。

 今回あえて私も砂田教育委員長さんに対しましては大変一方的に片思いといいますか、どういうふうなお考えを持っていらっしゃるのか、大変私、興味津々でありまして、私も東武百貨店というところをこよなく愛しているといいますか、大変私も東武百貨店さんにはお世話になっておりまして、例えば地下に、この中にもいらっしゃる方も多くいらっしゃるかと思うのですが、キハチというソフトクリーム屋さんがありまして、私もしょっちゅう行っているのですが、例えば店舗戦略ということに関しましても、以前、私もデパ地下――これはデパートの地下を略してデパ地下と言うんですけれど、そのデパ地下に関しまして、私、大変一家言あるのですが、そのデパ地下を展開していく中におきまして、例えばオッジという、これはチョコレートケーキがあって、私、これは大好きなんですけど、オッジを撤退させて、そのところに、例えば戦略といったものですね、例えば私は、基本的にオッジというチョコレートケーキといったものは、1つの百貨店がデパ地下に置きまして、そして船橋の東武に置きまして、戦略上、私はこれはいかがなものかなと思っていたんですね。船橋で私もオッジのケーキが手に入るということでうれしかった者の1人ではあるのですが、そういう戦略といったもの、企業戦略といったものを展開されていらっしゃる、セクションが広報でいらっしゃるというお立場ですから、どのあたりそういう戦略的な部分にご意見を主張されているのか、私、わからないのですが、こういうお店で戦略を展開されているような、そこの広報部門の方が船橋市の教育委員さんを務めているということは、これは私は非常に、何と言ったらいいのでしょうか、うれしいといいますか、その動向を注視してやまないわけであります。

 ですので、やはり砂田教育委員長も特別職の地方公務員というお立場であるとは思うんですが、やはりお役人ではない、そのお立場でありますから、やはり官製のお言葉ではなくて、ご自分お言葉で思うままにご自分の教育論を初めといたしました、私、今までお尋ねさせていただきましたが、このお尋ねに関しましてお考えをお聞かせいただきたいと思います。よろしくお願いいたします。

 以上で1問を終わります。(「議長、注意しないのか、注意しておかないと、後で注意したらおかしいよ」と呼ぶ者あり)

[教育委員会委員長登壇]

●教育委員会委員長(砂田清子) 皆様こんにちは。(「こんばんは」と呼ぶ者あり)こんばんは。外はもう暗くなっておりますので、こんばんはの方がよろしいかと思いますけれども、ただいまご紹介をいただきましたというか、本日召喚いただきました砂田教育委員長でございます。

 今の言葉が不適切でしたら取り消しを。済みません、役所の言葉がよくわかりません。(「そういうのは気にしないでしゃべった方がいいよ」と呼ぶ者あり)はい。

 本日、私がこのような席で、大変権威がある船橋の議場というところのここで、私の考えをお話しできるような機会が与えられましたことを大変光栄に思っております。まくら言葉はいけないというふうに言われておりますが、私、3年前に母が93歳でふっと亡くなりました。亡くなる3日前まで元気で、けれども私の母は子供たちがこのような晴れがましい場所に立つということを大変うれしく思うような人でしたので、きょう生きていてくれたら、早速に電話して大変喜んでもらえたのになというふうに思いながら、ここに参った次第でございます。

 では、ただいまの質問に、たくさんいただきましたのですけれども、お答えをしてまいりたいと思います。

 私は実は11月に、本当にもう60年近く生きているんですけれども、生まれて初めて9度を超える熱で4日間ほど寝まして、せきがずっととまらなくて、先ほどかなり強いせきどめの薬を飲んでまいりましたけれども、ここの水を時々飲ませていただいたりしますし、せきをしたりして失礼がありましたら、どうぞお許しいただきたいと思います。

 最初に、皆様、質問の中村先生もご存じのとおり、教育委員会は合議制の執行機関でございます。私は現在、教育委員長という職を拝命しておりますが、会議を主催し、対外的に委員会を代表することが教育委員長の務めであろうかと思っております。しかし、教育委員会制度では、委員会の長であるということで、各委員の権限を超えて私が委員会を代表する考えをお答えする、申し上げることができません。しかし、たくさんのご質問を先ほどメモをさせていただきましたが、いただきました。私が個人の考え、教育委員長というふうな立場で参っておりますけれども、教育委員会の総意をあらわすものではないということを承知していただいた上で、ただいまの中村議員からのご質問のうち、私がお答えできる範囲でお答えを申し上げたいと思います。

 まず第1に、教育委員長にご就任の感想はというふうに聞かれました。私は真摯にこの教育委員長の職というのを重く受けとめております。私はご存じのとおり民間企業で長い間働いてまいりまして、来年は定年という年齢に達しております。家庭におきましては2人の子供を育て、現在は3人の孫と私は大家族で、男の子ばかりなぜか私は4人孫を授かっておりますけれども、現在、我が家では息子夫婦とその男の子3人とで暮らしております。子供たちを育てましたけれども、今は幼い者の教育続行中というような環境の中で、誠実にこの責務を果たしてまいりたいというふうに思っております。どうぞお力添えをいただきたいというふうに思います。

 それから2番目に、教育委員会に元気がない、覇気がないというふうなご指摘でございました。それはいろんなところで言われているところでございますけれども、確かに教育委員会という制度そのものがそんなに、私の感覚から言いますと、民間企業の会議のようにうんと活発にというふうにはいかないところがありまして、そのようなご指摘かと思いますけれども、しかし少なくも私は教育委員になりましてから4年目になりますが、かなり真摯に突っ込んだ議論をいたしております。それは定例の会議の枠の中でもそのように努力をしておりますけれども、その前に後に、私たち教育委員は本音でいろんな意見を出し合いながら、船橋の教育行政のために力を尽くしたいということで意見交換はしておりますので、そのあたりはどうぞご理解いただきたいと思います。

 4番目に、教育委員会の構成を見て、教育出身者でない委員に求められる意義とは何かというふうなご質問でした。

 これは戦後さまざまな法改正がされた中で、教育委員制度というのも発足しております。そのときに教育のプロではなく、むしろ素人、ごく普通の民間の英知を教育行政の中に生かすことによって、よりよい教育を構築していきたいという理念がありました。

 その中で私のような民間企業の者も教育委員の中に入れさせていただいているのでありますけれども、私も逆の方から見れば、企業人というある種の枠にとらわれていて、どこかが足りないところがあろうかと思います。また、一方から見ますれば、教育という中だけに、学校を出て、また学校に就職をしてずっと教育という場に身を置く方々には見えない何かが、私たちには見える場合もあります。率直に提言も申し上げ、お話も聞き、私どもも胸を割ってお話を申し上げて、少しでもお役に立ちたいというふうに思います。それが教育畑ではない教育委員に課せられた使命であるというふうに私は思っております。

 5番目に、どういう理由で自分が教育委員に指名されたと思うかという質問で、これはなかなか答えにくいです。(「そんなの、聞く方が悪いんだよ、答える必要ないよ」と呼ぶ者あり)なかなか答えにくいので、これは申しわけありません、お答えせずに、責任を持って遂行するということでこの質問にお答えしたいと思います。

 それから、民間出身者としての存在にはどのように考えるかということですが、これは、この前の教員出身者でないというところのお答えで、同じようにここのお答えとさせていただきたいと思います。

 次に、教育委員会議において自分の考えを率直に伝えてこられましたかというご質問です。これは十分に率直にお話をさせていただいてきております。といいますのも、私のような民間企業の者にとっては、率直に意見を言うことがなければ存在価値がないというか、そういうことで時々言い過ぎたりいたしていることと思いますけれども、自分の今まで暮らしてきた物差しの中で、誠意をもって率直に私の意見を申し上げることが、私を任命してくださいました船橋への私の責務だとも思いますので、そのようにやってまいっているつもりでございます。これからもそのように努力してまいります。

 9番――ごめんなさい、私、番号をつけてメモをしたので、すみません、9番なんて言ってしまいました。9は取り消しです。教育委員として活動する中で印象深いことは、またご自分の提言の中でこれは提起してよかったと思う出来事はどういうことかというふうな、これは分かれていましたでしょうか、2つ一緒にお答えをいたします。

 私は教育委員になって初めて、自分の子供たちや孫たちが通う学校以外の学校に、この3年間でこんなにたくさん行くという経験をしております。私は広報担当という役目柄、新聞は隅から隅まで読むわけでありまして、今、日本の子供たちがとても大変なことになっているという負の場面の記事だけを目にすることが多くて、なかなかつらいものがあるのですけれども、実は私は教育委員になってこの3年間で経験したことは、ほとんどがとても深い感動で、いろいろ問題はあろうかと思いますが、先生方も一生懸命なさっているし、子供たちも元気です。

 この中で印象深いことはというふうなことで1つ申し上げますれば、私どもは学校訪問というのをするのですけれども、そのときに授業を見せてもらいます。ある中学校に行きましたときに、音楽の授業でした。音楽の授業で独唱を、ひとりで歌を歌うというのを、このごろは合唱が多くて、独唱というのはなかなか少ないと思うのですけれども、若い議員の先生方はいかがでしょうか。私が行きました授業では男子生徒が、まさに私が教室に入ったときに「浜辺の歌」か何かを独唱をピアノの伴奏でするところだったのです。

 私といたしましては、私たちのような者――私たちと言ってはいけない、私のような職務の者が突然教室に入っていって授業を見るわけですから、邪魔っけだなというふうに思っても当然だというふうに私は考えるのですね。しかし、その男子生徒さんは本当に姿勢を正しく、朗々と日本の唱歌を歌って、それを私たちに聞かせるということではなくて、授業でそれをしていたのですね。

 その日本の唱歌の詩を理解するのと同時に、歌うということを多分先生は、歌うということのすばらしさを多分お教えになっていたというふうに私は思いましたけれども、中学3年生と言いますれば13歳――15歳……。失礼いたしました、15歳。本当に世間的に言えば生意気盛りで、悪いことばかり言われるような年代でございます。けれども、彼らは非常に真摯に日本の唱歌を美しく歌おうというのを努力して歌っていたのですね。そのことに私はなぜか大変感動いたしました。ですから印象深いことは何かと言えば、1つということであればそのことで、ここでは語り尽くせませんけれども、本当に心が洗われるような、せいせいするような、うれしい幸せな気分というのを私は、子供たちはやっぱりすてきだなというふうにそのとき思って帰ってまいりました。

 私の提言で何かいいことがあったかと言えば、残念ながらここで発表するほどの提言で実現したということが、今すぐ思い出せません。こういう質問が来るというふうに思っていませんでしたので、思っていれば一生懸命ゆうべ考えて、申し上げたかったんですけれども、今すぐ私の提言で、こんなすてきなことがあったというふうに、残念ですが申し上げられません。

 次に、ジェンダーフリー。男女平等とは何か、いわゆるジェンダーフリーとは何か、男女差別と男女区別の違いは何かというふうな質問がございました。しかし、これはさきに申し上げましたとおり、非常に今大きな論議を日本じゅうと言ってもいいぐらいに巻き起こしておりますし、今、教育委員長の立場でここに参っております私といたしましては、本日はこの2つについてはお答えを差し控えさせていただきます。

 それから次に、教育委員会に課せられた任務の中で教科書の仕事があるという、その重要性はどうかいう質問でございました。この教科書というのはとても、我が家でも子供たちが毎日、今小学校2年生、来年1年生という孫たちの宿題を夕方見るんですけれども、子供たちにとっては本当にそれがすべてのお勉強の指針になりますし、国語、音楽、そういうものを読むところによって情緒も育てられますので、非常に重要な書籍――書籍と言ってよろしいのでしょうか、教科書は本当に大切なものだというふうに思っておりますので、その採択については極めて重要なことだというふうに考えております。

 その次の質問は、9月に私が教育委員会において、採択協議会に私たちの考えは伝わっているというふうな発言を言われたけれども、採択の手続からするとどうかという質問だというふうに思いますが、採択協議会が開かれる前に、教科書の見本というのを取り寄せるということで勉強会をいたします。その勉強会の学習結果を踏まえて、協議会の採択に我々の意見を添えて――何というのでしょうか、意見を申し上げております。

 今、中村先生が、私が私たちの考えが伝わっているというふうに言ったというふうにおっしゃって、確かに私はそのように発言をいたしました。私は数学などを見ても余りよくわからずに、ただ国語だとか詩やなんかを読んだら、とてもああいいなとか、非常に直接的に意見が言えたりするのですけれども、もっともっと私が知識を深めないといけませんが、そのときに音楽だとか図工だとか、そういう本を手にとったときに、私の記憶の中にある教科書に比べて、はるかにビジュアルで美しくなっておりました。学習しやすいように配慮されているなあというふうに感じたのですけれども、もっともっと視覚的なところで子供たちに理解をさせるような工夫は、もっともっと工夫されてもいいのではないかというふうな意見を言ったように記憶をしております。

 次に、学習指導要綱[後刻「学習指導要領」と訂正]をどのように認識しておられるか。これまでに採択されてきた教科書の記述の中で、学習指導要綱[後刻「学習指導要領」と訂正]の趣旨に、これはどうもそぐわないといった内容があったかどうかというご質問だったというふうに思うのですけれども、文部大臣が示した学習要領は各学校で行う教育課程の基準になるものでありますから、重要なものであるというふうに考えております。したがって、文部省によって検定を経た教科書は学習指導要綱[後刻「学習指導要領」と訂正]の趣旨に合ったものだというふうに思っておりますし、私の見た限りでは、どうもそぐわないとかというふうな感じを抱きませんでした。

 次に、検定中の教科書のいわゆる白紙が流出して、この教科書を批判する集会に参加して批判を展開した職員がいたと報道されたということでございましたね。その白紙本に関しましては、私がこの報道についてもしっかり読んでおりませんというか、ここでお答えするほどの情報を持っておりませんので、お答えを差し控えさせていただきたいと思います。

 もう1つ――中村先生にお聞きしてもいいでしょうか。

●議長(田中恒春) 答弁者、太平洋戦争について答弁者はどう考えているかということです。

●教育委員会委員長(砂田清子)(続) 失礼いたしました。昭和16年12月8日に始まりました太平洋戦争、申しわけありません、呼び方はさまざまでありますが、いかなる呼称が妥当であるかというふうにお聞かせくださいというご質問でした。これは「第二次世界大戦」ということが妥当であるというふうにお答えをさせていただきます。この「第二次世界大戦」というのは、学習指導要綱[後刻「学習指導要領」と訂正]でも示されているものでありますが、妥当であるというふうに考えております。

 あと、質問は以上で……(発言する者あり)はい。では、以上をもちましてお答えを終わりにさせていただきたいと思います。

●議長(田中恒春) 答弁中、「学習指導要綱」という言い方をされていましたが、「学習指導要領」ということでよろしゅうございますね。

●教育委員会委員長(砂田清子) はい、失礼いたしました。

[中村実議員登壇]

●議長(田中恒春) 中村議員、発言の前に。中村議員の主意通告は学校教育についてとなっています。できる限り、この主意通告に沿った形で質問をしていただきたいと思います。

●中村実議員 では、2問を始めさせていただきます。

 学校教育――では2問をさせていただくんですが、まず男女差別と男女区別の違いは、何かあえてお話しいただけなかったのですが、これというのは、要は男女差別というのはやっちゃいけないことで、男女区別というのはやらなきゃいけないことだと、私はその一言に尽きると思うんですね。

 要は男が男らしく、女が女らしくというのが、やっぱりこういう当たり前のことといったものが、例えば昨今、特に多いのは男が女化しているようなのがたくさん多いんですね。こういったものというのが、これはまさにそれぞれ1人1人の、例えばあの人は男なのに女のようだとか、そういうふうな感覚というのはまさに人それぞれだと思うんですが、これがある程度あまねく、例えば100人いれば100人が何か女みたいな男だなという、そういうふうな感覚といったことは、これはまさに定義づけというよりはまさに感覚的な問題でありまして、やはり男が男らしく、女が女らしくという、そういう価値観というのは、まさに私はとても大事でありますし、特に日本の女性に対しましては、外国人の男性がとても日本の女性を好きだというのは、これはまさに言わずもがななんですが、やはりこれは要は――余りこれはお答えいただけないということですので、あえてお尋ねはいたしませんが、若干話を変えます。

 それと教育委員会に元気がない、覇気がないというふうに、私、申し上げたんですが、これはちょっと誤解がおありのようでして、教育委員会会議がそうだというふうにお受け取りされてしまったようなんですが、私も傍聴いたしまして、特にけんけんがくがくやるような雰囲気ではなかったのはわかるのですが、私によくそういう情報を届けてくれる方というのは、教育委員会会議がそうだというのではなくて、教育委員会、これは例えば7階のフロアの人たちがそうだという、そういう趣旨で私あえて申し上げたのですが、余り時間もないものですから、このあたりにいたします。

 それで独唱を聞いて、その独唱で迎えられたということにつきまして、その学校での出来事をまさに大変感動されたということなんですが、やはり学校教育の中でもとりわけ音楽教育といったもの、これに関しましては若干、私、お尋ねしたいと思います。

 独唱で迎えられて大変感動されたということなんですが、私も自慢じゃないんですけれど、ここに今、市議会議員が49名いるんですけれど、恐らく私より歌がうまい人間はほかにはいないはずです。私はそういった意味で、それはおかしな意味じゃなくて、独唱といったものを、例えばいわゆるカラオケのようなものがなしで歌が歌えるか。そういったことを私は幾らでもご要望があればできるんですが……。

[発言する者多し]

●議長(田中恒春) ご静粛に願います。

●中村実議員(続) その中で、例えば今回私がお尋ねしたいのは、歌を歌うということですね。詩を朗詠するだとか歌を歌うというのは、これはすごい1つの表現方法だと思うんですね。例えば先日も私、伺ったんですが、どこの学校の出来事だったのか、私、それもちょっとお聞かせいただければと思うんですが、私が出た葛飾中学校というところで合唱祭というのをやっていたのですね。合唱というのが要は非常に心を揺り動かすといいますか、例えば今の子供たちというのは非常に冷めた子供が多いんですね。いわんや冷めた子供たちというのは歌なんか歌わないわけですね。ところが、なかなか学校に来たがらないような子も合唱祭だからということで、例えばほかのクラスの子たちがここまでやっているんだから一緒に歌おうという、これは私は歌を歌うというのは1つの集団演技の1つではあるんですが、歌を歌うということの意義といったものを私は学校の教育の中でもっと盛んにあるべきだなと思うわけであります。

 その中で、日本の唱歌ですね。私の基本的な理念というのは、日本の伝統的な価値観に基づく政治の実現というのが私のモットーなんですが、その日本の唱歌といったものの中で、例えば「浜辺の歌」もそうですけれど、恐らくこの中には本当に日本の唱歌は全くご存じない方もたくさんおられると思うんですけれど、ある程度の世代以上の方からすれば、例えばこれはまさに党派を超えて、例えばどんなにこの日本の国というものがおれは大嫌いだという、そういう政党の方であっても、何気ないときにそういう日本の唱歌というのを口ずさんだりしてしまうと思うんですね。

 そういったことというのが、まさに日本の唱歌といったものの中にある、それは私はやっぱり日本人の感性といったものを非常にその琴線に触れるものだと思うんですが、その日本の唱歌、とりわけ音楽教材の中では、例えば最近、歌謡曲で岡本真夜という歌手がいるんですけれど、その歌手の歌が教科書に登場するような時代ではあるんですが、それこそドレミファソラシドの音感ではなくて表現されているものですね。例えば、私も小唄、端唄、常磐津、浄瑠璃とか大変好きなんですが、例えば日本の三味線音楽があるのですが、こういう三味線音楽のようなドレミファソラシドの音感ではなくて、例えば新内流しのようなときに、例えばそういうものに日本人の感性というものが非常に込められていると思うんですね。

 だからこそ、私もぜひお孫さん方にもそういう日本の伝統文化といいますか、まさに日本の感性というものをぜひ私もお伝えいただければと思うんですが、そういった意味で歌を歌うこと、とりわけ日本の感性に基づいた唱歌といったことを感性の表現として、そしてまた感動を受け付けるその手段として歌を歌うといったことがあると私は思うわけです。

 そういったことにつきまして、これはあくまでも私の考えなんですが、歌といったものがどういう教育的な効果が発揮されるかということにつきましてお聞かせをいただきたいと思います。よろしくお願いいたします。

 いろいろやじも飛んでいるんですが、私、非常にうれしいことがあります。それというのは、今回の私の通告に対しまして、恐らく教育委員長さんは総務課の方がワーッと書き上げた原稿を棒読みされるような方ではないと私は信じておりました。しかしながら、本当にご自分のお言葉でご自分の考えを伝えていただいたことというのは、私は非常にうれしく思います。とかく官製といったものがまかり通るこの現代におきまして、本当に私、うれしい思いがありました。

 あと若干もう1つお尋ねしたかったのが、教科書の採択に関しまして、採択協議会ではなくて、やはり教育委員さんが主体的にあっていただきたいと私思います。あくまでも勉強会での趣旨を採択協議会に伝達されたというふうなお話なんですが、これはやはり順番としては採択協議会が――仮に採択協議会がこうだと言っても、いや、私はこう思うからこの教科書の方が絶対いい、この教科書の方が妥当であると、そういった考えはやっぱり打ち出していただきたいなと私は思うわけであります。ですので、教科書の採択の筋道ということからいたしまして、勉強会での趣旨といったものが伝わるよりは、教科書採択会議においてのやはり判断といったものが重要視されるべきではないかなと私は思うんですが、そのあたりのお考えをお聞かせいただきたいと思います。

 1番最後の戦争のことに関しましてなんですが、例えばよく言われているのは「太平洋戦争」という記述があるのですが、これは明らかにパシフィックウォーという、これを直訳したにすぎないと私、思います。「第二次世界大戦」と言いますと、例えば何というのですかね、パリの陥落ですとか、ああいったことなんかを私なんかはぴんときちゃうのですが、そういった意味で「第二次世界大戦」というのはどうか。純粋的に歴史を分析するという上で、「第二次世界大戦」という響きはちょっと大き過ぎるのではないかなと私は思うんですが、そのあたりに関しましてお聞かせをいただきたいと思います。

 以上で2問を終わります。

議長(田中恒春) ここで、議事の都合により、会議時間を延長します。

……………………………………………

●議長(田中恒春) 今、中村議員から3つの第2問がありましたが、1番目の音楽教育について、専門じゃない委員長さんということですが、砂田委員長さんに向けてご答弁いただくということでよろしいですか。

[教育委員会委員長登壇。「すばらしい教育委員長さんじゃないね、よくわかりましたよ」と呼ぶ者あり]

●教育委員会委員長(砂田清子) お答えいたします。

 大変音楽教育についてよいお話をお聞かせくださって、ありがとうございます。私も歌を歌うということによって人間の心がとてもよい方向に向くということを思っているのですが、具体的なことを1つ。

 私は2人の子供を育てて4人の孫を今見ていると言いましたが、最初の子供のときには物すごく張り切って、こちらにいらっしゃる女性の方は皆さんそうだと思いますけれども、子守歌を本当に1日、ねんねんころりよ――子守歌というのはシューベルトもあり、外国のものもあり日本のものもあり、たくさんあるのですね。それを1番上の子供には毎日、ねんねんよ、おころりよというふうに順次歌っていくんです。そうすると、子供は本当に好きな子守歌のときは眠るんですね、必ず。我が家の場合は、ちなみに、ねんねこしゃっしゃませは嫌いだったんですけど、あれは泣いてだめなので、1番古典的な子守歌が好きでしたが、そういうふうに音楽というものが持つ不思議な力というのは……(発言する者あり)本当にそうですよ。大変不思議な力があります。

 ですから、歌うことだけではありませんが、我が教育委員会におきましても、子供たちによい音楽をというふうなことを常に考えておりますけれども、音楽が持つ力というのは、私は自分の子供に子守歌を歌って聞かせて、本当に実感をいたしました。

 では、4人の孫にそれだけ歌っているかというと、それほどは歌わないんですが、たまには歌って、1番下の2歳になるのは「もう1回ばばちゃん、歌って歌って」というふうにおねだりしてくれるような観客がいるので楽しみなんですけれども、音楽教育についてはそのように考えております。

 それから、2番目の教科書のことについてですが、これは大変貴重な意見を中村先生からるるお聞かせ願いましたので、これを私が大切に意見を持ち帰りまして、私自身の考えを深めて、またもっとしっかりとしたお答えができるように努力をしてまいりたいというふうに考えます。

 そして、最後にさきの戦争のことでございますけれども、私は昭和16年6月7日生まれです。(「戦争勃発の年だよな」と呼ぶ者あり)はい。昭和16年6月7日生まれなので、この戦争の名前をどういうふうに呼称するのがよいかということについても、中村先生のご意見をいろいろお聞かせ願いました。ただ、私は今、子供たちに「第二次世界大戦」というふうなことで教科書にも載っております表現の仕方が妥当であるというふうに、今の段階では私のお答えとしたいと思います。

 以上をもちまして、つたない答弁でしたけれども、2回目の答弁にしたいと思います。

[中村実議員登壇。予定時間終了5分前の合図]

●中村実議員 どうもご答弁ありがとうございました。時間がないものですから、ちょっとしり切れトンボになりますので、あと1つだけお尋ねさせていただきたいと思います。

 先日の教育委員会会議で委員長さんが、美しいものを子供にたくさん見せたいと。これは私はどこか違う――たしかおっしゃったと思うんですね。私も最近ちょっと耳が遠いのか、若干耳があれなのかもしれないのですけれど、やはり美しいものというものですね、例えば美しい音楽に触れる、美しい絵画に触れる、美しい景色を眺める、これは本当に子供たちにとりまして有益なことだと思いますので、これは要望とさせていただきます。

 教育委員長というお立場で民間のご出身であり、私、大変教育委員長を見識あるお方と拝しておりますし、これは誤解していただきたくないのですが、とても私、魅力的な女性だともお見受けしております。こんなことを言うと誤解する向きがたくさんいるものですから、どうか誤解はないようにいただきたいのですが、本当にこういう魅力的な教育委員長さんが船橋の教育行政の中で大変有益な提言をされて、船橋の教育を引っ張っていってくださるということに、本当に私、ありがたく思います。

 私のさまざまな教育に関しましての思いといったものは、私、いついつどこまでこの時間に来いとおっしゃっていただければ、幾らでも何時間でも、夜を徹してでもおつき合いさせていただきたいと思いますので、今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

 以上で3問を終わります。

●議長(田中恒春) 以上で、本日の一般質問は終わりました。