平成13年第1回船橋市議会定例会  平成13年3月8日

 午後2時48分開議

●副議長(上林謙二郎) 休憩前に引き続き、会議を開きます。

 日程第1の質疑を継続します。

 中村実議員。(拍手)

[中村実議員登壇]

●中村実議員 日の丸のはち巻きを巻くというのは、ちょっとおとがめがついちゃうらしいので遠慮させていただきたいんですが、それでは、私、本日よろしくお願いいたします。ふなばし21の中村でございます。

 今回も大変項目が多くございまして、若干時間がまたいつものようになくなりますので、大変駆け足でまいりますが、よろしくお願いいたします。

 まず、第1といたしまして、地域医療に関しましてお尋ねをいたします。

 これは西船の京成電車と国道14号線の間に済生会病院がございます。こちらの済生会病院が三山にあります国立習志野病院の事業を継承するという形で移転をするんですが、この地域におきまして、この済生会病院が果たしております極めて重要な地域医療の拠点としての役割がございます。今後の時間的なスケジュールとして、まだ定かでない部分ももちろんあるんですが、移転して、例えば入院患者さんをもうこれ以上引き受けない、そして外来患者さんのみになっていく、そしてまた、その次の段階として外来患者さんも受け付けることをやめてしまう、そういったことに大変近所の方々も危惧をされている部分がありまして、こういった面に関しましても、やはり公共の福祉を実現するというのが船橋市の目的でもありますし、このあたりにおきまして、やはり市としても、ある意味でのリーダーシップを発揮していくべきであると思いますので、このあたりお考えはいかがか、お尋ねをしたいと思います。

 続きまして、鉄道駅エスカレーター・エレベーター設置推進につきましてお尋ねをいたします。

 これはことしの予算の中に入っているんですが、営団の西船、原木とこの2駅の分が予算の概要にも出ていたんですが、このあたりに関しまして、具体的な整備の内容につきましてお聞かせをいただきたいと思います。また、大変これも懸案といいますか、待ち遠しい話ではあるんですが、西船橋駅の北口側の、いわゆる14号線側の方です。こちらの階段の件につきましても、今後、主体的に、そしてまたいろんな手段があると思います。例えば、これは今、かつての国鉄といったものが民間会社になって、民間企業ですから、そういった意味での働きかけの仕方といったものも幾つか考えであると思うんですが、この西船橋駅の整備につきまして、今後の西船橋の関係につきまして、協議する対象が、JRですとか、JR千葉支社、さまざまあると思うんですが、このあたりの現在の状況につきましてお聞かせをいただきたいと思います。

 そしてまた、津田沼の駅に関しましても、これも、いつできる、いつできるという感じで、ひょっとしたら12年度予算かもしれない、13年度予算かもしれないという形で、大変首を長くして待っておられる方々もおられますので、このJR津田沼駅の整備時期等々に関しましてもお聞かせをいただきたいと思います。

 そしてまた、次に保育園につきましてお尋ねをいたします。

 この保育園なんですが、やはり子育て支援の拠点といたしまして、保育行政の果たす役割というのは極めて重大だと思います。その中で、待機児童の問題といったものが大変今クローズアップされてはいるんですが、この待機児童を解消していくに当たりまして、さまざまな施策があると思います。そしてまた、これから何年間かは子供の数が右肩上がりでふえていく、そしてまた、いずれ子供の数が一気に右肩下がりに少なくなっていく、このことはもう火を見るより明らかではあるんですが、そういう現状に対しまして、いかように──ある意味で私はこれを保育の危機と勝手に自分1人で呼んでいるわけであるんですが、これはやはり保育の危機だと思うんですね。やはり安心して子供を預けて働きに行くことができない。そのための整備をするため、船橋市の保育行政の役割があると思うんですが、それがある意味で欠けてしまう──欠けてしまうという言い方は不適切なんですが、なかなか及ばない場合、その及ばない方に対しまして、これは私は公共の福祉が実現できていないと言わざるを得ません。

 そこにおきまして、例えばその一例といたしまして、12年度の補正予算におきまして、前原保育園と二宮保育園の関係がございます。これは市立の二宮保育園と私立の社会福祉法人が営んでおります前原保育園があるわけですが、今回のこの補正予算におきましての実例といったものが、いわゆるこれが新しい形での公設民営化であると考えております。私はこの公設民営化という考え方は非常に大事だと思うんですが、二宮・前原地区と同じように人口が急増し、とりわけ子育て世代、例えば私も今33ですけれども、ある意味で子育て世代であるんですが、その子育て世代の人口の急増といったもののメカニズムといったものが、これは非常に因果関係がはっきりしておりまして、例えば二宮・前原地区でもそうですが、例えば西船地区におきましても、民間企業の社宅や独身寮がたくさんありまして、それらの会社が業績が低迷したり、例えば不良資産を抱えてしまって、そういった固定資産を売却せざるを得ないわけでありますね。

 そうなりますと、それらの、例えば建っていた場所といったのは、これはほぼ十中八九、そこに例えば4階建ての社宅や寮があったとしますと、それの3倍ものマンションといったものが続々建設されてまいります。そうなりますと、それらのマンションに住まれる方が大概がこれが子育て世代であるわけでありますが、そうなりますと、いわば一極的に集中してしまっている現状があると思います。そしてまた、この極度な集中といったものが、ある意味で仕方がない部分──仕方がないと言ってしまえば仕方がないんですが、しかしながら、その集中に対しまして、いかに1点の集中突破を行うかといったことが、行政に求められるテーマであると私は思います。

 だからこそ、この西船地区におきまして、いよいよ新しい保育園の建設に向けまして、1歩1歩、現在、行政当局の方も尽力もされておられまして、私も地域に暮らす者として本当にありがたい限りであるんですが、この西船地区の保育所建設に当たりましては、公設民営化という考え方を基調といたしまして運営すると、私、漏れ伝わって聞いております。

 その場合、そのプランに関しましてお尋ねをしたいんですが、その運営法人、民間のそういう保育の力量や、そういう才覚を持っておられる集団になると、学校法人ですとか、社会福祉法人とかなると思うんですが、そういう運営主体となる法人を決定するに当たって、その対象法人といったものをどのように公募をしていくか。公募、結局、募集を募ることになると思うんですが、その公募のやり方等に関しまして、現時点わかる限りでお聞かせをいただきたいと思います。

 そしてまた、その運営法人といったものをどのように決定していくか。市内にも本当にたくさん保育園がありますが、また、市内、市外問わず、この地域には民間の保育園もたくさんあるんですが、そういった中で応募してくる保育園、法人等があると思うんですが、この選定していく方法につきましてお聞かせをいただきたいと思います。

 続きまして、勤務評定に関しましてお尋ねをいたします。

 この勤務評定というのは、かつて勤務評定に関しまして、勤務評定を勤評と略しまして、勤評反対運動という1つの労働運動があったというふうに私は聞いております。いつごろのことかというのはよくわからないのですが、なぜそういったことが反対されるのかというのが、私、非常に奇異に思われて仕方がないんであります。というのも、例えば自分が一生懸命仕事をした。で、自分の仕事というものを正確に、そしてまた適切に評価されないと嫌になってしまいますし、逆に例えば遊んでいるような人がいたとして、そういった人とまるで一緒くたにされてしまうようなことがあれば、これは本当に労働意欲といったものは減退いたしますし、士気が低下するものであると思います。

 そしてまた、これが民間と、もちろん民と官との違いはあるんですが、この船橋市におきまして、勤務の評定といったものがこれからいよいよ始まっていきます。既に勤務評定に匹敵するようなものは確かにあることはあるんですが、今までは確かにいわゆる印象評定といっていいんでしょうか、印象評定といった感が、これは私、ぬぐえないと思うわけであります。だからこそ、やはり勤務評定によりまして、よい評価が私は大変期待するものであるんですが、このあたりに関しまして、やはり市民サービスの向上のためには、職員の資質向上といったものは欠かせないものでありますし、適切で的確な勤務評定を実施するといったことが、その1歩となると思いますので、このあたりに関しましても、人事当局のお考えをお伺いしたいと思います。

 続きまして、防災訓練につきましてお尋ねをいたします。

 来月の26日でしたでしょうか、横須賀市の災害派遣隊、この災害派遣隊の方々が掃海艇と特務艇に乗って、船橋の港まで接岸されて、私たち船橋市民を助けに来てくださるという、そういう非常にこれは実践的で、非常に興味深い訓練が実施されようといたしております。

 私もかつて造船会社にいたものですから、今回、派遣対象になります特務艇という船があるんですね。これといったのは、いわゆる機関銃とか、そういったものは一切ついていない全く無防備な船であるんですが、これとあと掃海艇が来るわけですね。掃海艇といったのは、ペルシャ湾でも、本当に我が国を代表して世界に貢献してきた、我が国の本当にすばらしい、この掃海技術といったものを一堂に集約した形の部隊ではあるんですが、この掃海艇と特務艇に乗って、横須賀市の災害派遣隊の方が船橋市にやってこられるわけであります。サッポロビールの岸壁に到着されるわけであるんですが、やはりこうなりますと、自衛隊と災害防災対策に関しましては、これは本当に切っても切れませんし、常に私たち市民がお世話になっているのが自衛隊であると思います。

 しかしながら、自衛隊といったものが自衛隊協力会という会がございます。この自衛隊協力会の会長といったものは、首長がそれぞれなっているわけですね。例えば、船橋市の自衛隊協力会があります。この船橋市の自衛隊協力会の会長は、我が藤代市長であるわけであります。で、そうなりますと、例えば市長が自衛隊に対して、私はいろんなお考えがあると思います。日ごろ本当に感謝されていると思うんですが、やはり市長の自衛隊に対する思いといったものを私たち耳にする機会や目にする機会というのは、なかなか機会がないものですからわかりません。だからこそ、やはり市長の自衛隊に対しての熱き思いといったものをぜひこの場において、自衛隊の皆さんありがとうと、そういった一言でも私は構わないと思うんですが、そういう熱き思いといったものを私はぜひ語っていただきたいと思います。

 時間がなくなりますので、まずはこれで1問とさせていただきます。

[保健福祉部長登壇]

●保健福祉部長(湯浅英雄) 地域医療についての質問にお答えいたします。

 現在、国立習志野病院の経営移譲につきましては、本年6月1日をもって社会福祉法人恩賜財団済生会千葉県済生会に移譲されることが決まっております。これに伴いまして、西船橋4丁目にあります船橋済生病院は、診療が今度は習志野市に設置されます仮称千葉県済生会習志野病院に移管されることになり、現在の病院は5月末をもって閉鎖されます。市といたしましても、移転は大変残念なことでありますが、千葉県済生会の病院経営上の問題でもあることから、やむを得ないと思います。

 なお、従来より受診していた外来の患者さんにつきましては、6月より3カ月から6カ月の期間、外来診療を行っていくとの説明を県の済生会病院より受けております。その後につきましては、地元の住民の方々は、ご不便をおかけいたしますが、近隣にあります医療機関の方を利用していただければと思っております。

 以上でございます。

[企画部長登壇]

●企画部長(菅谷和夫) それでは、私の方から鉄道駅エスカレーター・エレベーター設置推進についてということでお答えしたいと思います。

 まず最初、営団西船橋駅及び原木中山駅のバリアフリー化にということでございますが、これにつきましては平成13年度、14年度の2カ年で西船橋駅改札の中の2つのホームにそれぞれエスカレーターを1基、それからエレベーターを1基、合計でエスカレーター2基、それからエレベーター2基を設置するとともに、駅の南側にございます階段部分につきましてもエスカレーター1基を設置するということになっております。それから原木中山駅でございますが、こちらにつきましては下りホームにエスカレーターを1基、それからホームにそれぞれ1基ずつということで設置する予定になっています。なお、上りホームにつきましては既に設置されております。

 それから、次に、JR西船橋駅につきましてでございますが、これにつきましては、長年の間、本市とJR千葉支社との間で協議を重ねてきたところでございますが、その結果、12年度に改札内についてはJR側がエスカレーターを設置し、駅広につながります北側階段部分については市の事業ということでエレベーターを設置するということで進んできたところでございますが、その後、前の議会で何回かお答えしていますが、JR千葉支社の方より駅舎部分につきましては、耐震上問題があるということで、駅舎の改修との整合を図りたいという申し出がございましたので、整備を見送った経過がございます。

 しかしながら、北側階段部分につきましては危険な状態であるということから、JR千葉支社に対しまして、早期の設置について再三にわたり申し入れをいたしてきたところでございますが、この結果、平成12年11月、駅舎部分につきまして駅ビルに改修し、あわせてバリアフリー化についても対応をしていきたいということでございます。現在、この駅舎改修計画につきまして、市の関係課と協議しているところでございますので、ご理解いただきたいと思います。

 それから、3番目のJR津田沼駅の整備につきましてでございますが、当初、今年度12年度で実施する計画で習志野市とともに補助すべく予算措置をいたしましたが、国の方の指導によりまして補助手法が変更になりました。このことから、12年度の事業実施を見送らざるを得なくなりました。改めて平成13年度、14年度事業ということで行うことになりまして、補助金につきましては平成14年度の事業完了後の支払いということになりますので、14年度の債務負担行為ということで対応させていただいております。

 以上でございます。

[福祉サービス部長登壇]

●福祉サービス部長(海老根幸男) 保育園に関します質問にご答弁いたします。

 西船地区につきましては、マンション建設の増加等により、保育園の入所児童数が急増している地域でございます。そこで、西船橋貨物ヤード跡地の多目的広場の一部を利用して、保育所を建設すべく準備を進めているところでございます。西船地区の新たな保育所につきましては、市が施設を整備し、保育所の運営は社会福祉法人にお願いする、いわゆる公設民営方式を考えております。ご質問の運営法人の公募についてでございますが、既に市内で保育所を経営し、実績のある18カ所の社会福祉法人に公募をする予定でございます。新たに建設を予定している保育所は駅から極めて近いところに位置することから、駅前の保育所の特色を生かした多機能な保育所を目指しております。

 そこで、運営法人の決定につきましては、運営法人の選定委員会を組織し、応募を希望する社会福祉法人から企画書を提出していただき、選定委員会でヒアリング等を実施することで、保育に対する意欲、運営の堅実性、多様な保育需要に対する対応、市の政策との整合性などについて総合的に評価することを予定しております。この選定委員会の答申を受けまして、対象法人を決定してまいりたいと考えております。

 以上でございます。

[総務部長登壇]

●総務部長(平丸藏男) 勤務評定につきましてのご質問にお答えいたします。

 現在、本市におきましては、定期昇給時、勤勉手当の成績率算定時に成績判定型の勤務評定を行っているところでございます。しかし、統一した評定を行うための評定者訓練を実施していないことから、ご質問者からお話がございましたように、印象評定の傾向があると考えております。

 一方、社会情勢も大変変化しておりまして、地方分権の進展や行政改革の要請など、公務を取り巻く環境は一層複雑、困難性を増してきており、基本的な業務遂行能力とともに、新しい時代に対応した職員1人1人の能力を最大限に開発することが急務となってきております。このことから、職員個々の資質を高めることを目的とした人材育成型の勤務評定制度を新たに構築し、職員みずから目標を設定して評価することや、必要に応じて複数の上司や部下による多面評価を実施するなど、これからの船橋を担う人材の育成を目的とした勤務評定制度を確立し、職員の意識を変えて、さらなる市民サービスの向上に努めてまいりたいと考えております。

 以上でございます。

[市長登壇]

●市長(藤代孝七) 中村実議員のご質問にお答えをいたします。

 私は常日ごろから自衛隊に対して、災害等の場合にすぐに駆けつけていただける頼りになる存在と考えており、毎年、市の防災訓練に参加をしていただいておるところでもあります。また、今回の横須賀市との災害派遣訓練には、横須賀市が海路より支援していただく際に、海上自衛隊横須賀地方隊の協力を得て船橋港に参りますし、本市としましても地元の第1空挺団に救援物資の搬送訓練等をお願いいたしております。このようなことから、自衛隊とは日ごろから連係を密にし、良好な協力関係を続けてまいりたい、このように考えております。

[中村実議員登壇]

●中村実議員 引き続きまして、2問をさせていただきます。

 本日も砂田教育委員長お出かけいただきまして、本当にありがとうございます。よろしくお願いいたします。

 2問目なんですが、学校教育につきまして、民間企業研修に関しまして教育委員長にお尋ねをいたします。

 学校の教職員の資質の向上を目的といたしまして、各種の研修といったものが実施をされてはおりますが、これもあくまでも私の極めて個人的な主観ではあるんですが、果たして費用対効果といったものがどれだけのものか。そしてまた、研修のための研修ではないのかなと思う場面が少なからずあります。

 また、研修プログラムの種類とボリュームがそこそこある一方で、それらの研修の中で、今回、教職員の世界での出来事としては異例の研修が実施されたわけでありました。所は東武百貨店です。ここの売り場といったものが、余り私みたいな男が立ちどまってじろじろ見ると誰何されてしまうようなところだったと思うんですが、昨年からことしにかけまして、市内のある小学校の先生が民間企業研修として売り場に立たれていました。私もこっそり売り場にお邪魔をしたんですが、遠くから見ていたわけですが、それはそれは大変お忙しそうにお仕事をされていたわけでありました。また、年末年始といったものはデパートにとりましては大変な書き入れどきでもありますし、暮れも正月もない職場環境で得た成果といったものを今後の教育現場であるとか、または教育行政の場面でしっかり生かしていただけるものと期待をいたしております。

 とかく教員の世間知らずといったものに関しましては、当人たちがそれに気づく機会がないことということに端を発しているというわけでありますが、教員一家なんて場合、どうなってしまうかなんていうのは、わかっている方は非常によく、痛いほどわかっているわけであります。とにもかくにも民間企業経験のある社会性を備えた教員を配置することの意味といったものは言わずもがなではありますが、管理職とて安住していられる時代では私はあってはならないと思います。民間での当たり前の感覚、そういったものを目のあたりにしてしまいますと、教員の方々というのは、もう本気でびっくりしちゃうんすね。何かもうおばけ屋敷に行ってびっくりしたときのように、本当ですか、それっという感じで、大変驚いてしまうんですが、こういった感覚というのも困ったものだなと私はいつも思うんですが、やはり管理者にも民間出身者といったものをどんどん送り込んでいく必要性があると私は思います。しかしながら、これといったものは大変時間も要することでありますから、できることからやっていかねばいけないと思います。

 そこで、今回の民間企業研修といったものが実現したかと思いますが、やはり教育委員長も同じお店の中で、何度か勤務の様子をごらんになったり、お話をする機会があったと思いますが、研修の前後で、例えばいろんな変化があったと思われますが、効果のほどを目の当たりにする機会といったものがあったと私は思うんであります。民間の企業感覚といったものを教員の方に教える側として、そしてまた、教育委員長としてお感じになられたことはたくさんおありだったかと思います。時間を追うごとにどのようにお感じでいらっしゃったかといったことにつきまして、お聞かせをいただきたいと思います。

 そしてまた、今後、教育委員長という立場で教職員の研修、とりわけ民間企業研修といったものをどのように位置付けていきたいか、お聞かせをいただきたいと思います。

 続きまして、国旗・国歌に関しましてお尋ねをいたします。

 私は、日の丸・君が代に関してという言葉遣いはいたしませんで、国旗・国歌についてというふうな言葉を使わさせていただきます。

 昨日、きょうと県内で公立高校の卒業式が挙行されています。また、明日は市内の各中学校におきましても一斉に卒業式が実施されるわけでありますが、毎年この時期になりますと、学校での──これはいわゆるでありますが、いわゆる日の丸・君が代問題といったものがいつもに増して報道されてくるわけでありますが、これはいろんなご意見があると思うんですが、私はある意味でこの問題は非常に冷ややかにとらえてしまっております。それというのは、私にとりましては、日の丸といったものは我が国の国旗にすぎない存在でありますし、君が代といったものは国歌である、ただそれだけの問題だからなんですね。

 例えば、外国に出かけたときなんか、多少その意識が異なるかもしれないと思います。例えばニューヨークに行ったりすると、ハドソン川の河畔に国連の本部があったりするんですけれども、そこなんか行きますと各国の国旗がずらっと並んでいるわけでありますね。そういったときというのは、まさに世界の中の日本といったもの、この場合まさに片仮名のニッポンですね。世界の中のニッポンといったものを実感する瞬間でもあるんですが、やはり特に外国の方と話をしていまして、国旗・国歌の話をしていくと、これが大変長くなってしまうわけであります。それぞれの国旗や国歌といったものには由来があります。

 そしてまた、各国の由来を聞いていたりしますと、本当に世界にはいろんな人がいて、いろんな歴史があるんだなと、私もつくづく思ったりするんですが、これ、いろんな国の人が集まってキャンプをしたりするとよくあるんですけれども、時計の形をしたケーキをつくろうというのがよくあるんですね。例えば1から12まで、大体10カ国ぐらいの人が来れば、どの国が、どの人が、例えば中村君は3時のところを担当してくださいというふうなのがある場合に、そうしますと、例えばそこの3時の時計の文字盤のところに日の丸の旗を、そこで砂糖だとか、何かケーキの材料を、菓子材料をつくってやるというのは、これはよくある話なんですが、そういったときに、まさにこれは国旗・国歌というよりは、ナショナルフラッグであり、ナショナルアンセムという、そういった話題がよく出るわけであります。

 そういったときに、日の丸というのは、日本人だろうと言われて、そうだ、私は日本人だと。そして、じゃ、まさにライジングサンをやれと。そうしたら、日の丸というのは軍国主義の象徴だなんていう、そういうふうに切り出したような方がいたらしいんです。その場では本当にフーリッシュの一言で片づけられちゃったらしいんですが、こういう場面で切り出すというのは、私は賛成はできないんですけれども、大変性根の座ったなかなかの人だなと思うんですね。そういう場面でそれだけやってくれるというのは、私は逆にそういう骨のある人というのは、ぜひゆっくりお話ししたいなと思うんですが、やはり今でも国旗・国歌に関しましてのエチケットというものを心得ていないと、世界では大変なことになることを知らないまま出国してしまいまして、外国へ行って参ったよなんていう人をよく見かけます。

 それ見たことかと、私、思ったりもするんですが、やはり被害者でもあるなと同情を禁じ得ません。それというのは、やはりこの国におきましては、自分の国の国旗や国歌といったものを忌み嫌うといった、本当に世界でも極めてまれな論理が存在いたしまして、その論理といったものを金科玉条として信奉していながらも、てんで納得のできない理屈しか持ち出さないような人がいるわけなんですよ。

 これというのは、私の周りにたまたま──私の周りの反日の丸、反君が代論者の理屈がそういうことであって、中には本当にうなってしまうような論理を展開するような人もいるわけでしょうから、これは一概に決めつけるわけにもいかないんですが、例えばデパート業界いろいろあるんですが、高島屋にいたしましても、三越にいたしましても、これらのデパートは国賓を迎える機会が多いデパートなんですね。そういうときというのは、さりげなく日の丸、そしてまた先方のお客様の国旗といったものを掲げてお迎えする場合、これがエチケットなんですが、そういう場面において、例えば黒塗りのリムジンかなんかで乗りつけてきて、その場でぱっとおりて玄関に立たれる。相手の国のお客様の国旗と日の丸が並んでいて、その瞬間のその空間に、軍国主義をその瞬間で賛美しているような人がいるというのは、到底これは思えないわけなんですね。

 ところが、まさにそういう場面というのは、世界と接する機会が多いところほど、自然に会得しているマナーといったものをただ単に実践しているにすぎない、ただそれだけだと私は思います。

 ところが、これが問題なんですが、昨今、国歌を歌えないという子が結構いるわけなんであります。これは自分の意思で、国歌・君が代の歌詞といったものを全部ちゃんと暗記している、知っていても、だけれど私は内容が気に食わないから歌わない、そういう意味ではなくて、国歌・君が代の歌詞を知らないという、そういう子供たちが非常にふえているわけであります。

 やはり国家や国民という概念といったものを非常におろそかにしてきてしまった戦後の教育といったものがもたらした面があるんですが、これはやはりギャグでは済まされないといった不利益が子供たちに将来降りかかってきたとしても、これは先生がその場で守って、助けに来てくれるわけじゃないんですね。

 だから、やはり世界でも非常にたぐいまれな国旗・国歌否定教育を改善しようという動きも展開されつつあるわけではありますが、やはりいまだ学校現場で混乱が毎年のように起きていたりすることを新聞で読むわけであります。本当にいつまでやっているんだろうなという気が私はするんですが、そこでお尋ねをしたいんですが、やはり厳粛な式典におきまして、国旗掲揚、そしてまた国歌斉唱の果たす役割やいかにといったことをどのようにお考えか、お聞かせをいただきたいと思います。

 先日も近所の学校におきまして、入場時に演奏される分だと思うんですけれども、エルガーの「威風堂々」の練習を管弦楽部が一生懸命やっていたんですが、やはり大切な節目におきまして、感動を届けるために、大人たちが惜しみない愛情と思いを込めて送り出すといったことが私は求められていると思います。やはり私の母校におきましても、毎年、本当に感動に包まれて卒業生は巣立っていきますし、桜の季節になりますと、希望に満ちた新1年生を温かく迎えております。

 また、あしたも卒業式なんですが、卒業式におきまして、私も本当に毎年、思わずいい年をしてもらい泣きをしてしまいます。そしてまた、新1年生を迎える4月になりましたら、やはりこの子供たちを私たち大人が絶対に守らなければいけないと、私は毎年決意いたします。そして、この感動と喜びといったものがこの春に訪れるわけでありますが、そういった喜びといったものを一緒に分かち合えることというのは、私は本当にうれしいわけであります。

 しかしながら、本当にそういう感動と喜びといいますか、そういう厳粛な式典といったものがとり行われ、そして子供たちが人生の一大場面におきましていろんなことを思うわけでありますが、私の出席したり、知っている限り以外にも、船橋市内学校がたくさんあります。それらの学校におきまして、どのように式典が行われているのかといったことにも大変私、興味があります。とりわけ船取線を真ん中に東西と分けたときに、私も東部地域のことといったことはなかなか知る機会がございません。つきましては、1つの例といたしまして、薬円台小学校におきましての昨年の様子につきましてお聞かせをいただきたいと思います。

 続きまして、教科書採択に関しましてお尋ねをいたします。

 いよいよ来月から新学習指導要領に基づきましての小中学校の教科書採択が行われてまいります。やはり曇りなき子供たちが手にとる教科書だからこそ、採択に当たります教育委員会の責任は極めて重大であることは言うまでもありません。そしてまた、このところ、文部科学省の検定中にあるような教科書の内容に対しまして、不合格を求める、これは内政干渉の記事を新聞紙等々で目にするわけであります。これは本当困ったものだなと思うんですが、そもそも内政干渉というのは古今東西、きょうに始まったことではありませんでして、要はそういう内政干渉に対しまして、政府が憲法にうたわれております主権といったものを正しく護持すればいい、ただそれだけであるわけでありますね。

 やはり世界の中におきまして、単なるお人よし国家といったものは、もう笑い者になっているにすぎませんし、そんなことをやっていたら、本当にこの日本がおかしくなってしまうというのを認識している外務省の職員の方もたくさんおられますので、私のようなそういう素人がとやかく心配することはないのかもしれませんが、やはり注意せざるを得ない場面でございます。

 続きまして──少々お待ちください。ちょっと呼吸が乱れていますので。失礼いたしました。文部科学省も、いよいよ教科書採択の改善に向けまして、重い腰を上げているところではあるんですが、千葉県議会におきましても、教科書改善を期しての問題提起がなされたり、県の教育長通知が出されてきたといったことは非常に記憶に新しいものであります。内容自体としましては、本当に当たり前のことを言っているだけのことなんですが、この当たり前が当たり前でないといったことに問題があると私は思います。やはり再確認をわざわざしなければならない事態といったものを放置してきた責任といったものは、これは看過できるものではないと思いますが、先日、東京都の教育委員会教育長から、各区市町村教育委員会教育長あての通知といったものが出されました。

 この通知といったものが東京都のみに当てはまるのではなくて、全国的にも極めて妥当な内容であります。この通知の趣旨といたしましては、教科書採択の改善がはかどっていないことへの文部科学省の初等中等教育局長の指導という観点があるとは思うんですが、改善すべき項目として、採択に際しては保護者の意見を取り入れるなどの開かれた採択。そして、採択は採択権者がみずからの責任と権限において、適切かつ公正に行うこと。採択権者の責任が不明確になるようなことがないように手続の適正化を図ることなどなどがあるわけであります。この趣旨をどのように認識していらっしゃるか、どのように受けとめられるか、お考えをお聞かせいただきたいと思います。

 また、項目の若干の補足をさせていただきたいんですが、開かれた採択に向けましては、これ、東京都の採択の言葉なものですから、これに匹敵するものといったものは、こちら船橋出張所管内でいう採択協議会とか、そういった言葉に置き換えなくちゃいけないんですが、原文のままですから、ちょっとこれは勘弁していただきたいんですが、「選定審議会や採択委員会に保護者等の意見が反映できるよう、委員に加えていくとともに、調査員について、教職員以外の住民を委嘱することができるよう、必要に応じ要綱等の見直しを行う」、そのように文中にあるわけであります。また、教科書の見本本につきましては、速やかに一般住民用に展示をしまして、また「展示場を周知する措置をとること」とあります。そしてまた、「採択後は速やかに採択結果及び採択理由、調査研究資料、調査報告書、会議の議事録、採択に携わった委員及び調査員の氏名を公表し、採択事務の透明性を確保すること」とあります。

 採択権者の責任に関しましては、「地方教育行政の組織及び運営に関する法律第23条第6項に定められました教科書の採択権者としての立場と責任を自覚し、調査研究員資料及び採択委員会等の下部機関の調査報告書の内容に基づき、みずからの判断で採択すべき教科書を決定すること、その際、必要に応じ、調査研究資料と調査報告書の内容について確認するため、当該教科書に当たって点検すること」とあります。

 採択要綱・要領の中には、採択権者であります教育委員会の決定に先立って、「教育委員会の下部機関が採択すべき教科書の候補を一種または数種に限定するいわゆる絞り込みの規定があるときは、速やかにその規定を改正し、採択手続の適正化を図ること」とあるわけであります。そしてまた、「何よりも新学習指導要領に示された各教科・分野の目標等を最もよく踏まえている教科書を選定するなどの観点から、教科書の専門的な調査研究を行うこと」とあります。

 やはりこの通知自体が、私は思いますには、今さらちゃんちゃらおかしいと思うんですが、これは確かに東京都──江戸川の向こうの東京都教育長の通知とは思いますが、船橋でも十分考慮されてしかるべき内容と思います。どのように認識されておられますか、お考えをお聞かせいただきたいと思います。

 続きまして、広報及び社会教育についてお尋ねをいたします。

 広報ふなばしの配布といったものが始まりまして、どれだけの年月がたったのかというのは、私、これ定かに覚えていないんですが、物心がついたころには、既に私も広報ふなばしというのはたまに読んでいたのを覚えておりますし、何かおもしろい話が載っかっていたというのは覚えがあるわけであります。今の立場になりまして、広報ふなばし、毎月1日と15日に届くわけでありますが、やはり流し読みで済ましてしまうのも、これはやっぱりよくないと思いますので、じっくり目を通すようにはしてはいるんですが、やはり後になって知る情報も多かったりしまして、しまったなと思うこともよくあるわけであります。

 先日の広報ふなばしも、私、きちんと目を通したつもりではあったんですが、ある指摘をいただきまして、初めて気がついたことがありました。これは衆議院議員が講師で船橋に来られるという内容なんですが、よくある話じゃないのという程度の認識では当初あったんですが、言われてみると、確かに広報を手にとってみると、そのように載っているわけであります。どこかのだれかが主催の行事であれば、だれが来ていても何の不思議もないと思うんですが、公民館が主催で、謝礼を公金から支出、あるいは使用料の減免措置といったものを講ずるというのは、これは果たしていかがなものかなという気になったわけであります。

 そしてまた、同様に市の広報というのは、主義主張が異なる方がたくさん読んでいるわけでありますね。読んで不快に思う方への配慮という以前に、やはり政治的には中立であるべきだったと思ったわけでありました。やはり、私も長きにわたりまして、この広報ふなばしを読んではおりますが、今回のような記述といったものは、私、余り覚えがないわけであります。しかるに、今回の極めて異例な記事の掲載に至る経緯といったものをお聞かせいただければと思います。

 以上で2問を終わります。

[教育委員会委員長登壇]

●教育委員会委員長(砂田清子) 皆さんこんにちは。中村議員の質問にお答えいたします。

 まず最初に、民間企業研修についてということでございました。教育委員長としての研修の位置付け等含めてお答えいただきたいということでございましたので、お答えいたします。

 最初に、中村先生がお外でごらんになった、大変異例なというふうにおっしゃられておりますけれども、この教員の企業への派遣、企業研修というのは、大分前からされております。千葉県教育委員会による長期の研修として、現職の教員を小売業だとか──特に小売業というのは非常に目立つところですので、研修先として、千葉市内の小売業を初めとして、随分と研修の場所として選ばれております。ホテルなどもありますね。それから、社会福祉施設等への研修ということも割合多くなされております。平成元年に高等学校の教員派遣が始まって、義務教育は平成8年からということです。

 私ども船橋市の場合、ことし2名の先生方が小売業と、それから社会福祉施設と2カ所で研修を行っております。小売業の場合は3カ月の研修でありました。これも3カ月の場合もありますし、1年というふうなケースもあると聞いております。

 私がたまたま民間企業の人間でありますので、今回の質問にもつながったかと思うのですけれども、民間企業での研修、特に小売業での研修の場合は、どうもあいさつだとか、利益を得るためにはこんなに苦労が必要なのだというふうな側面からだけ評価が──そのあたりのところをもう少し接遇、何というんでしょうか、人と人とのコミュニケーションがもう少しうまくできるように、プレゼンテーションがうまくできるようにというふうな成果を期待されてのとらえ方が大方のとらえ方ではありますけれども、私自身は、もう少し違った観点からの効果といいましょうか、受ける側にとりましても、そうではないところをもう少しお役に立てるところがないかというふうに考えている企業が多うございます。

 それは、民間企業というのは、当然のことながら利益を求めるという組織体であります。多分こちらにいらっしゃる皆様方の中にも民間企業のオーナーの方いらっしゃるかと思うのですけれども、利益を求めるという組織体であります。けれども、利益を求めるということを本当によくお考えくださったことがありますでしょうか。

 今、民間企業は、特に最近は、ここのところは日本経済新聞の「私の履歴書」を多分たくさんの方がお読みくださっていると思うのですけれども、アサヒビールの樋口さん、外交官を1人挟んで、今、京セラの稲盛さんがお書きになっています。その中でも、お2人のような比べようもなく大きな民間企業の代表でございますけれども、社会貢献、メセナとか、フィロソフィーとか、いろいろ言われておりますけれども、要するに我々が企業活動を通して、どういうふうに社会に貢献していくことができるか。よい仕事をすることは当然でありますから、製造業であれば、よいものをつくる、小売業であれば、よいものを仕入れて、快適な環境で売って、適正な利潤を得る、それは当たり前のことであります。それを超えて、その職務を通して、企業業務を通して、社会にどういうふうに貢献していくことができるか。地域に何をもって貢献することができるか、利益をもたらすか。自社にだけではなくて、社会に対して、どういうふうな利益をもたらすことができるかということを常々考えております。それは、京セラの稲盛さんとか、樋口さんと、今私が言ったような大会社でなくても、小さな会社でも、それをしなければ地域に存続できません。

 いかなる企業も団体も社会に認容されなければ存続しないというのは、私たち民間企業の基本的な哲学なんです。自分の職務を通して何ができるかということを毎日、毎日考えています。大げさなことを言うんじゃないよと言われてしまうかもしれませんけれども、そういう企業の理念を確立して、職員1人1人、18歳の若い人から60歳定年──私もうすぐ定年ですけれども、私のような年齢の者まで1人1人にその企業理念をいかに徹底して──徹底されるだけではだめなのですね。それを日々の業務の中でどういうふうに実践できるかということを私たちは考えております。そこのところをせっかくお越しくださった研修を受けてくださった方々にもぜひ伝えたい、ぜひ学んでいただきたいというふうに考えています。それは、どちらの企業もそうだと思います。

 なかなか研修の方を受け入れるというのは大変なことなんですけれども、そういう考え方で私の身に引き寄せてお話をすることになってしまうのですけれども、研修の方々には研修効果が上がるように会議にも出ていただきますし、もちろん中村議員がごらんになられたように、売り場に実際に立っていただいて、接客もしていただいております。1日200個の包装なんていうのもしていただいたりはしているんですけれども、さまざまな角度から学んでいただきたいというふうに思っておりますし、もともと学校の先生方は賢い方々です。そういう環境の中に100日近い日にちを身を置いてくだされば、的確に学んで帰ってくださっているというのが私の経験です。

 具体的に、では、その企業理念の確立というのをどういうふうに企業の中で日々やっているのかというふうな(予定時間終了5分前の合図)──5分です。では、少し省略いたします。

 そういうことで、民間企業での研修ということは大変意義があるというふうに思っております。それは、研修に来てくださる方だけに意義があることではありません。公がだめで、例えば教職にある方がだめで、民間にいる方がよいという固定的な図式には私は考えておりません。我々も学ぶところが、民間企業の側も学ぶことが多々あるやに聞いております。言葉で、では、どういう意義かというふうに申し上げますれば、異なった意見、異なった環境にいる人たちが、お互いに出会って、違いを知るというところに大変意義があるのではないかと思います。何事もそうなのですけれども、どちらかだけが見劣るということではよい関係は成立いたしません。双方がそれぞれ学び合うというところに、よい結果が生まれるような気がいたしております。

 中村議員がごらんになったケースにつきましては、大変民間企業の側も──女性の先生がいらしてくださいましたが──、触発されたというふうに若い社員たちが言っておりますし、先生ご自身も大きなものを得たというふうに言ってお帰りくださっておりますので、成果は十分見られたというふうに私は考えております。今後もぜひよい研修を民間企業との間に持続していくことは、教育界にとっても大変意義があることのように思います。

 続きまして、国旗掲揚、国歌についてお答えいたします。

 一昨年、国旗及び国歌に関する法律の成立とともに、学校現場でも国旗と国歌の指導の根拠が明確にされたというふうに考えております。昨年シドニーオリンピックが開催されて、いろいろ世界じゅうの国旗が並んで交歓される風景などは、とても感動的な場面を見ましたが、私などは、中村先生はお生まれになっていないと思うんですけれども、東京オリンピック──オリンピックといったら東京オリンピックを思い出してしまうのですけれども、素直にそういう場所でそういう風景を見るということにうれしさを感じたというふうな感慨を持っております。

 子供たちに、船橋の場合は小学校でも中学校でも、卒業式や入学式に国旗が掲揚されて、国歌も斉唱されております。このような厳粛な場面を通して、これから世界に巣立っていく子供たちに、他の国の国旗に対しても、自然に尊重の気持ちをあらわすことができるような学習ができるのではないかというふうに思っております。今後も我が国の国旗及び国歌の意義を教えて、尊重する態度を育てていくことは大切なことだというふうに思っております。

 次に、薬円台の小学校のことをお尋ねくださいましたけれども、私は残念ながら薬円台の小学校の卒業式にまだ伺っておりませんので、実際に私の目で見たお答えはできないのですけれども、大変整然とよい式が行われたというふうに聞いております。(予定時間終了の合図)

 以上、教科書のことがあったのでございますけれども、このことにつきましては担当の部長に答えていただくということで、よろしくお願い申し上げます。

副議長(上林謙二郎) 中村実議員の質疑時間は終了しました。残余の答弁は省略とします。

 上着の着用はご自由にお願いいたします。