平成13年第2回船橋市議会定例会   平成13年7月9日

●議長(千葉満) 中村実議員。(拍手)

[中村実議員登壇]

●中村実議員 何か久々の登壇でございます。ふなばし21の中村実でございます。すっかり席替えもあったりしまして、窓からの向こうの景色というのは結構いい景色だなというのを、今さらながら実感しております。本当に7月となりまして、私どもはいわゆる与党だとか、野党だとか、そんなことを言っている場合ではなくて、やはり私たちに課せられました任務といったものを──粛々と信ずるところに従いて発言、そして行動していく、これが私どもの使命ではないかと思います。

 本日も限られた時間内での一般質問を始めます。そのため、不本意ながらではありますが、要望にとどめる内容もございます。早口になるかとは思いますが、どうぞよろしくお願いいたします。

 まずは、公設公営の放課後ルームが発足してから、ようやく1年が経過いたしました。この放課後ルーム事業に関しましては、昨年の4月当初のスタート当時は、確かに混乱がなかったわけではありませんでした。しかしながら、関係者、指導員、そして何よりも保護者の方々の努力と惜しみない協力によりまして、順調に推移をしております。

 その事業は、教育委員会及び学校等の協力も得ながら、現在50小学校区において展開されておりまして、児童の入所状況に関して言いますと、6月1日現在で実に1,750名もの児童が通っております。指導員の方々も定期的な研修を通じまして、資質のさらなる向上に努めてもおられます。1年という期間を経まして、保護者や子供との信頼関係といったものも築かれまして、保護者からの評判も大変よく、公設公営になって、よりよくなったという声をよく聞きます。かくなる上は、放課後児童健全育成事業にふさわしい事業運営といったものを希望するものでありますが、未設置の小学校区におきましても、これはどうか早期に開設をされますよう、私は強く要望いたします。

 続きまして、一時保育に関してでありますが、12年度は、ひばり、湊町、あすなろ、弥生、この4園におきまして実施をされました一時保育事業でありますが、利用状況は非定型型が3,591人、緊急型が753人、私的型が698名で、12年度だけでも5,042人の方がこの事業を利用されておられます。6月現在では、まこと保育園と三山つくし保育園の2園も加わりまして、既に1,579人もの方々が利用されています。現時点までに5つのコミュニティーに6カ所の園での実施。これは、この目標といったものは達成されたことでもありまして、その今までの尽力に対しましては敬意を表するものであります。

 しかしながら、ここであえて提起したいことがあるのですが、現在、15年度の開園に向けまして着々と進展しております西船地区の新たな保育所構想に関しては、今後もこれまでと同様の支援を誓うものではあるんですが、この保育所といったものは、駅前保育所のコンセプトといったものが大いに生かされてしかるべきだと思います。そこで、駅前という利便性を生かす意味においても、一時保育事業をぜひとも展開していただきたく要望するものであります。

 続きまして、交通施設バリアフリー化に関しましてお尋ねをいたします。

 13年度予算で予算化されました営団西船橋駅のバリアフリー化に関してなんですが、私も西船に暮らす者といたしまして、熱い期待を寄せるものであります。設置の要望を託されるたびごとに、私も奮起をしていたものでありますが、やはりこれは行政だとか、議会だとか、そういった枠にとらわれることはなく、実現に向けた努力をしていくべきだと思います。そしてまた、このことに関しましては、私どもも、いかなる苦労をいといをすることはございません。既にこの件に関しましては、本当にやりとりも重ねておりますので、簡潔にお尋ねいたします。

 まず、やはり気がかりでならないのは、供用の時期がいつになるかということであります。時期がいつになるかといったことは、施設によって違いが出てくるのはいたし方ないことであることは承知しております。そもそも改札口の内外での違い及び設置する位置によって大きな違いが出てしまうことはあると思います。しかるに、できるものから順々に進めていただきたいと思うものであります。

 そこで、お尋ねをいたしますが、まずは事業着手の時期であります。駅での工事ということもありますので、技術的には苦心される面が一層多いかとは思うのですが、乗降される方々も、着工から供用までを期待しながら見守られていることと思います。事業着手といったものがいつごろになるか、お聞かせをいただきたいと思います。

 そしてまた、やはり最終的に心待ちにしてならないのは供用の開始時期でもあります。ほかの施設同様の工事を行うよりも、工期がどの程度多く必要になるかといったことは、私にも定かにはわかりません。しかしながら、やはり日常的な駅の機能と並行しての工事といったものは難儀される面も多いかと思います。市民の方の期待も強いものであります。

 そこで、お尋ねしたいのですが、現時点での供用の開始の時期をどのあたりと定めておられますか、お聞かせをいただきたいと思います。

 続きまして、同じ西船ではあるんですが、北口の方ですね。西船橋駅北口バリアフリー化につきましてお尋ねをいたします。

 この問題に関しましては、私も繰り返し問題提起を行ってきたものではありますが、近所のおじいちゃん、おばあちゃん、そして体の不自由な方々、そして妊産婦の方や大荷物の方々からの切実な要望をいただいては、気ばかりが焦るというか、いても立ってもおられぬ思いでございます。もちろんながら、これは市の意向のみで進捗するといったものではありませんでして、あくまでも相手がある話であります。

 これまでのやりとりといったものを私も虎視たんたんとうかがいながら、1歩1歩進めてこられた担当部局の方々には敬意を表するものであります。いわゆる事情といったものは、これはだれにでもあるものかとは思います。西船橋の駅といったものは、南北にとても長い駅でもあります。そしてまた、その地上空間部分1つとっても、構想が無限大に広がることは、当然と言えば当然であります。しかしながら、その事情といったものは、駅周辺で業を営む方、そして利用者の側にも同じくあるわけであります。

 先ほども申しましたが、できるものから始めていくこと、そして優先順位の高いものから逐次進めていくことこそ、理にかなうものであるのではと思います。そのような観点からも、今後、さらに進められてまいりますJR東日本との協議の推移の展望についてお聞かせをいただきたいと思います。

 続きまして、行政改革につきましてお尋ねをいたします。

 行政改革を断行し、そして必要な施策に必要な予算を投入できるようにすることは、国も地方も同じであります。国におきましては、小泉首相の聖域なき改革に大いに期待をするものでありますが、我が船橋市におきましても、藤代市長の行政改革に大いに期待をするものであります。どうすれば行政改革といったものができるのか、これはまるで永遠のテーマのようになって久しい感じは確かにあります。第3次行革大綱にも明記されておりますが、いわゆる事務事業評価、この事務事業評価の費用対効果は甚大であると私は確信しております。もちろんながら、いざ実施しようといたしても、それこそ行政とは何ぞや、そういう話から始まってまいります。そしてまた、一朝一夕になし遂げることは、もちろん困難であります。しかしながら、これはやはりやらなければいけないと思います。そう思います。

 そこで、お尋ねしたいのですが、この事務事業評価に関しまして、今まで検討を重ねてこられたかと思います。現在までの進捗の状況と、そして今後の計画につきましてお聞かせをいただきたいと思います。

 関連いたしまして、補助金の見直しについてであります。一律10%云々といったことを耳にはしてはおりますが、この補助金といったものは果たしていかがなものかと思えるような、そういった中身のものも厳然とあるのは、まことに残念なことではあります。しかしながら、こういったものは看過できるものではない以上、適切な対応を要望するものでありますが、現時点でのお考えをお聞かせいただきたいと思います。

 続きまして、防災時の自衛隊との協力のあり方に関しましてお尋ねをいたします。

 先日、横須賀市との合同防災訓練が海上自衛隊横須賀地方総監部、そして習志野第一空挺団のご協力をいただき、実施されました。先輩議員も駆けつけておられましたが、私も海路隊の上陸地点であります船橋港へ見学に参りました。その機動力と迅速な動きには、本当に目をみはるものがありました。そしてまた、いざというときに、きっとこの港に自衛隊の方々の船でやってきてくださるだろう。私も、まさに感慨に浸っていたものでありました。極めて実践的なこの訓練を実施するに当たりまして、ご協力いただいたすべての方々に感謝を申し上げるものであります。

 そこで、お尋ねしたいのですが、協定を結んでいる横須賀市が今回の想定と逆の場合、船橋から救助と支援に駆けつけるべきと思います。その場合の問題の1つが装備であります。横須賀市には海上自衛隊横須賀地方総監部の部隊が駐屯しております。船橋周辺には陸上自衛隊習志野第一空挺団、そして海上自衛隊の下総基地の部隊が近隣の自衛隊の部隊と言えましょう。もしそういったときに自衛隊の方々に対して救助といったものを当てにするのであれば、これはその装備、そしてまた機動力といったものから判断しまして、当然であるという世論が確かにございます。

 しかし、私は、やはりそれだけのお願いごとをするに当たっては、市民として、国民として、事前に備えておかねばならないことがあると思います。行政にとっては取り決め等々、なおさらであるのではないかと思います。自衛隊法に基づいて自衛隊の方々は行動されるのでありまして、その明文化されました規定の中に、自治体への支援の根拠も求められるのであります。そういった観点でも、平素から自衛隊に対しまして協力的であるべきと私は思います。

 そこで、お尋ねをいたします。今回実施されました訓練と立場が入れ替わるような訓練の実施も今後あるべきとは思うのですが、このあたり、どのようにお考えでおられるか、ご所見を伺いたいと思います。

 また、9月には、昨年同様に防災訓練が市内で実施されると思います。自衛隊に対しましてどのような協力を申し入れる予定であるのか、お聞かせをいただきたいと思います。

 最後になりましたが、学校教育に関しましてお尋ねをいたします。

 まず、中学校給食に関してであります。教育長も、かつて校長として学校経営に当たられておられました葛飾中学校の給食の実施も、来年度の実施を目指しまして順調に進捗していることを伺いまして、地域の者といたしましても、そしてまた今の立場といたしましても、本当にうれしく思います。そしてまた、この給食が実現する子育て支援という観点からの効果といったものにも大変期待するものであります。給食の実施といったものを心待ちにしながら卒業をしていってしまった子供たちの分も、すばらしい給食といったものを実現していただきたいものでありますが、給食が果たす教育的役割、特に総合学習と関連いたしまして、地域の農業といったものを学び、考える機会となることを要望するものであります。

 この葛飾中の学区は、農業がとても盛んな地域でもあります。地域の方々の協力をいただいての収穫祭は、農作物がはぐくまれていく過程を自然体で学びながら実りといったものを実感できる、またとない機会であると思います。このような地域的な環境に恵まれた地域だからこそ、葛飾中学校の給食として特色のある給食を要望するものであります。各学校ごとの特色ある給食が実現できることは、総合学習のテーマが1つ実現すると言ってもよいのではないかと、私はかねがね思っておりました。今回はあえて要望といたしますが、総合学習などで地域の農業を学ぶ機会を取り入れるとともに、地域の特産品を学校給食に提供するなど、各学校ごとの特色ある給食の実現を要望するものであります。

 続きまして、教科書採択に関しましてお尋ねをいたします。

 14年度の教科書採択はお盆休み中に結論が出るものでありまして、本来であれば、その採択の中身につきましてじっくりとお尋ねをしたいところでありますが、これは採択前だと決まりですのでお答えできません、その答えを連発されてしまっても生産性が低いものですから、お答えをいただける別の観点からに限りまして、お尋ねをいたします。

 まずは、原点に立ち返りまして、教科書採択に関しましてどのような考え方で臨むのかをお聞かせいただきたいと思います。採択に当たりましては、私個人といたしましては学習指導要領を指針とすべきと思いますが、このあたりに関しましてもご所見を伺いたいと思います。

 そしてまた、先日、教科書の展示会に私も行ってまいりました。場所は、ららぽーとの先にあります県の教育委員会船橋出張所であります。ちょうどその展示会場の壁の向こうの会議室で、落合教育長を初めとした船橋市の教育委員会の方々、そして市川、浦安、船橋の中学の先生方が集まっておられました。各教科の先生方が入れ替わり立ち替わり出入りされていたものですから、まあ、どういう会議をやっているのかというようなことはある程度想像はできたんですが、1日がかりで本当にお疲れさまでございました。

 文部科学省の検定済みの教科書と検定意見、そして県教委作成の教科書選定資料といったものが展示会場には並べられてありました。ところが、中学校の14年度採択の候補に上っている教科書──検定済みの教科書と言うんでしょうか、その教科書が、どこを探しても見当たりません。これを聞いてみたところ、中の会議で使っているものですから、しばらく待ちなさい、そしてどうしても見たいんだったら総合教育センターへ行ってこい、そういうふうに言われてしまったものですから、そういった余りにも不条理に驚いた感もあるんですが、それであれば、一体何時にこの会議は終わるんだと聞きましたところ、そのままナシのつぶてでした。私のほかにも待っていた方もおられたんですが、総合教育センターって一体どこにあるんだと私も聞かれまして、かくかくしかじか、ここにありますというふうに申し上げましたら、市役所ならまだしも、とてもじゃないけど、ちょっとそこまでは行ってられないなというふうなお話になりました。

 密室教育行政には情報公開で風穴を大いにあけるべしと、そのような話をしていましたところ、休憩に入ったかのようでありまして、やっと教科書がそろって会場に運ばれてまいりました。それまでの間、時間で言いますと、私も、たまたまおなかがすいていたりしたものですから時間を覚えているんですが、あえて何分待たされたかとまでは申しませんが、私のように気が長い人間ですとか、時間に余裕がたまたまあった人間ならば、いざ知りませんが、やはり全科目ごっそりと、長時間にわたりまして、閲覧の機会を結果的に妨げてしまうというのはどうかなと思います。会議で1度に全科目に関し議論するとはとても思えませんし、せめて議題になっていない科目の教科書は閲覧に供すべきだと思いますが、お考えを伺いたいと思います。

 そしてまた、当日にどの程度詳しく教科書を精査されたのか、お聞かせをいただきたいと思います。内容に関して伺っても、お答えできませんとしか返ってこないでしょうから、この程度のことは支障がないことと思いますので、お答えいただきたいと思います。

 続いて、採択の手続に関してお尋ねしたいのですが、私は、現在のこの教科書採択の手続におきまして、蚊帳の外に置かれてしまっている方々といった方は本当に多いと思います。私は、その筆頭に挙げられるのが保護者の方ではないかと思います。私は、教科書の採択といったものに関しまして、保護者の意見が反映されない採択など、本来あり得ない形だと、かねがね思ってまいりました。そしてまた、情報公開を徹底的に推進すべきだと思います。このことに関しましても、忌憚のないご所見をお聞かせいただきたいと思います。

 以上で1問を終わります。

[市長登壇]

●市長(藤代孝七) 中村実議員のご質問にお答えをいたします。

 JR西船橋駅につきましては、私自身、JR千葉支社長と直接お会いいたしまして、市民の皆様の声、また議会の声を直接伝えてきております。そして、駅施設の早急なバリアフリー化を要請してまいったところであります。この中で、駅施設の老朽化に伴います構造上の問題や土地有効利用等の意向等、JR側からの計画もお聞きいたしておりますが、これら等をすべて含めての計画になりますと相当の時間を要することになりますことから、何とかバリアフリー化を優先してお願いをしてまいったわけであります。

 この結果、改札内の総武線方面については、今年度中にエスカレーターの設置工事に着手する予定との回答をいただいております。また、改札外の北側階段部分の問題につきましては、非常に危険な状態であることをJR千葉支社に再認識をしていただきまして、大規模な駅舎改修計画と切り離してバリアフリー化を優先するという方向で検討する旨の回答をいただいております。今後、この方向で、細部についてJR千葉支社と協議してまいりたい、このようにも考えております。

 残余につきましては、担当部からお答えさせていただきます。

[企画部長登壇]

●企画部長(菅谷和夫) それでは、私の方から交通施設バリアフリー化に関するご質問、もう1件の方、お答えしたいと思います。

 営団西船橋駅の事業着手の時期並びに供用開始の時期はということでございますが、営団西船橋駅のバリアフリー化につきましては、平成13年度、それから14年度の2カ年で、改札内の2つのホームにそれぞれエスカレーター1基、それからエレべーター1基を設置いたしますとともに、南側階段部分につきましてもエスカレーター1基を設置することになっております。が、エレべーターの取り付け部分の安全の確保から、一部設計変更が生じましたことから、現在、詳細設計の段階に来ております。こういったことから、9月ごろに着工する予定だというふうに聞いております。

 それから、供用開始時期ということにつきましては、乗降客が非常に多い駅でもございます。そういったことから、夜間工事の対応を余儀なくされておりますことから、13年度には改札内のエスカレーターの2基が予定されております。エレべーター及び南側階段部分につきましては、平成14年度末の供用開始ということで聞いております。

 以上でございます。

 失礼しました。行革についてのご質問にお答えします。申しわけございませんでした。

 まず、事務事業評価システムに関してでございますが、この事務事業評価システムにつきましては、地方分権の推進や厳しい財政状況のもとにありますことから、事業の効果などを客観的に自己検証いたしまして、事業の有効性、あるいは効率性、さらには職員の政策形成能力を高めるということを目的として導入をしていきたいというふうに考えているところでございます。

 そういった中で、昨年度より実施計画──これは毎年、実施4カ年計画ということで我々やっておりますが、その実施計画に評価欄を設けるなど試行的に取り組みを始めますとともに、本年度におきましても、評価項目を新たにつけ加えるなど検討を加えるとともに、政府の認可法人でございます総合研究開発機構の研究員の方のご指導を受けるなどいたしまして、さらに研究を進めているところでございます。今後とも先進自治体の導入例なども参考にいたしながら、本格導入に向けて検討してまいりたいというふうに考えております。

 次に、補助金の見直しに関してでございますが、補助金は団体等の自主的な活動を助成することによりまして、市民福祉を総合的、効率的に推進する有効な手段であるというふうに考えております。補助金の見直しにつきましては、第3次行政改革大綱におきまして、5%以上を削減するという目標が掲げられております。このことから平成11年度におきまして、団体補助金につきまして、およそ6.4%の削減をいたしたところでございます。また、補助金につきましては、公益性、それから公平性等の観点から、平成11年11月に交付基準を新たに設けまして、各所管課におきまして、予算要望の際に見直しを図るように促しているところでございます。

 以上でございます。

[市長公室長登壇]

●市長公室長(小池忠良) 自衛隊協力に関してのご質問にご答弁申し上げます。

 まず、1点目の横須賀市への応援訓練はどのような予定になっているかとのことでございますけれども、ご案内のとおり、先般、4月26日、27日の2日間、横須賀市と、災害時における相互応援協定に基づきまして合同の防災訓練を実施いたしましたけれども、その際、横須賀市は海上自衛隊の協力により、艦艇2隻での海路隊と、東京湾フェリーを使った陸路隊の2台で支援に参っていただきました。また、地元の陸上自衛隊第一空挺団には、救援物資の搬送訓練、また両市の消防隊との連携による倒壊建物からの救助訓練など、さまざまな訓練に参加していただきました。このように多くの方々のご協力によりまして、計画どおりの成果を上げることができました。厚く御礼申し上げる次第でございます。

 この次は、船橋から横須賀市へ支援に行くことになるわけでございますけれども、このことにつきましては、横須賀市及び関係機関とも日程の調整、そして訓練内容を十分協議した上で、できるだけ早い時期に合同訓練ができるようにしたいと考えておりますので、ご理解をいただきたいと思います。

 次に、2点目の、ことしの合同の防災訓練及びこの訓練に対しての自衛隊はどのように参加するのかとのご質問についてご答弁申し上げます。

 ことしの総合防災訓練は、市民1人1人がいかに地震災害などに対して危機意識を養っていくかに重点を置き、住民、行政、防災関係機関の初動体制の確立を目的とした実践的な訓練を、昨年度と同様に市民参加型を継承して、各町会自治会などで企画・立案した訓練を、市内の55校の小学校を訓練会場に、来る9月2日の日曜日に実施する計画でおります。この訓練には、自衛隊第一空挺団からも炊飯車による非常炊き出し訓練及び人命救助システム資機材の展示、災害派遣の写真パネルなどの住民への啓蒙展示などを行っていただくこととしております。

 また、災害対策本部長が市内の被害状況を上空から情報収集する訓練につきましては、自衛隊のヘリコプターの参加も予定しておるところでございます。

 なお、災害時における自衛隊の人命救助活動は不可欠でございますので、今後とも連携の強化に努め、対応してまいりたいと考えております。

 以上でございます。

[学校教育部長登壇]

●学校教育部長(皆川征夫) 学校教育のうち、教科書採択について幾つかの質問がございましたので、順次お答えを申し上げます。

 教科書採択に対する考え方につきましては、学校教育法第21条に、「小学校においては、文部科学大臣の検定を経た教科用図書又は文部科学省が著作の名義を有する教科用図書を使用しなければならない」と定められておりまして、この規定は中学校、高等学校等にも準用されております。このことからも、教科書の採択に当たりましては、主体性を持って適正かつ公正に採択してまいりたいと考えております。また、文部大臣が示した学習指導要領は、各学校で行う教育課程の基準になるものでございますので、重要なものであると認識をしております。

 次に、会議において議題にならない科目の教科書は閲覧に供すべきだろうということに関しましては、教科書展示会最終日と会議がたまたま重なりまして、その会議において、関係者が教科書を見る必要がございました。そこで、県からの助言もございまして、午前中は小学校の教科書のみを、午後は中学校の教科書のみを会議で使用させていただきました。この件に関しましては、県に改善を要望してまいりたいと思います。

 なお、会議において、どの程度教科書の内容を精査したかにつきましては、採択事務に関することに該当する事項ですので、内容等の精査事項については差し控えさせていただきたいと思います。

 教科書採択において保護者の意見が反映されるべきだろうというご意見でございますが、この件に関しましては、採択地区協議会委員に保護者等の代表者も入っているとともに、教科書展示会においても、アンケート等で幅広く保護者等のご意見を伺う等、開かれた採択に努めてございます。

 情報公開の推進についてでございますが、船橋市、市川市、浦安市の3市で構成をしております船橋採択地区においては、採択地区協議会委員の名簿一覧等については、昨年度も請求があれば、8月16日以降、公開してございます。また、採択の時期として、義務教育諸学校の教科用図書の無償措置に関する法律施行令に、教科用図書の採択は8月15日までに行わなければならないとなっております。この8月15日までの期間は、千葉県教育委員会の指導、助言、援助のもと、採択事務が適正かつ公正に行われるための適切な対応が強く求められております。そのためにも、外部からの不当な影響に左右されることのないよう、また自由かつ率直な発言、提案等が阻害されたり、公正または適正な意思形成に著しい支障が生じないようにすること等、極めて重要になりますので、採択が終了する8月15日までは非公開としているところでございます。

 以上でございます。

[中村実議員登壇]

●中村実議員 2問をさせていただきます。

 教科書に関してなんですが、採択するに当たって、不当な影響、左右──ちょっと私、今聞きそびれちゃったんですけれど、今私がお伺いしたかったのは、内容に関して、例えばこの会社の教科書のここの部分はすごくいい、だからこれはもう採択すべきであると私は思うとか、そういうふうなことをおっしゃった場合は、確かにそれはいかがなものかなと思うんですが、例えば1つの教科書を一例にとって、この中学校の理科の教科書のここの部分、この教科書を、例えば1時間かけて、2時間かけて、時間を多くかけて読めばいいというものでは決してないと思うんですが、「こんなふうに、私、読みました」と、そのようなことをお聞かせいただくといったことは、今回のこの趣旨には何ら触れないと私は思いますので、ちょうどあの日、3つでしたでしょうか、7月の金曜日だったと思うんですが、そのときの状況だけでも簡単にお聞かせをいただきたいと思います。

 隠すべき──今のはちょっと語弊がありますね。公開してはならないものと、公開してしかるべき、または公開しても差し支えなしといった情報といったものがあると思います。そういったものをやっぱり区別してお考えになられた方がよろしいのではないかと思いますので、改めまして、そのときにある教科書を──別に特定に名指しする必要は全然ありませんので、こういう教科書があって、ここの、例えば出てくるプランクトンについてのこういうのがあったとか、おもしろかったとか、そうなっちゃうと内容になっちゃうのかもしれないんですが、仮に1冊だけでも例を挙げて、「ある教科書を何時間読んだ」、「何分読んだ」、そんな程度でも、こうなったら構わないと思いますので(笑声)、お聞かせをいただきたいと思います。

 やはり、情報公開といったものをすべてクリアにしていくといったことがないと、私は本当、今の教育現場というのは非常に教育密室行政という、密室行政をいかにぶち壊していくのかというのが、これはもう時代の要請じゃないかと思っております。やはり子供のプライバシーであるとか、そういった、絶対表にはしていけない情報と、表にしてもいい情報、表にしなければいけない情報。やはり市民の利益といった観点に立って、行政運営をぜひとも行っていただきたいと思います。

 そしてまた、保護者が教科書採択に参画していくべきということに関しましてなんですが、今の制度の中におきましては、今の制度、確かに非常に各自治体によって、各採択地区におきまして大きな違いがあると思いますが、その中でもぬきんでていると言われている地区もあります。でも、そこで私がその流れを読んでも、これで果たして親御さん、保護者の声といったものが届く仕組みになっているのかと到底思えないような地区が多いわけであります。

 実のところ、教科書採択がされていくフローといったものを一番よくご存じだと思いますので、その中で、先ほどもご答弁いただきましたけれど、保護者の意見がここの部分において反映されているとおっしゃるんでしたら、そのあたりをもうちょっとお詳しくお話しをいただきたいと思います。

 取り急ぎ2問、これで終わります。

[学校教育部長登壇]

●学校教育部長(皆川征夫) 教科書採択における非公開の内容の部分のご質問でございますが、教科書の内容について、できればその教科書の教科書会社を特定しないぐらいの範囲の中でコメントができるんじゃないかというようなご質問でございました。教科書のそれぞれの特色だとか、その記述の内容について私の方でご説明をいたしますと、大体どの教科書会社の教科書かというのが、勉強している方だったらわかるんじゃないかと思います。そういったようなことがございますので、万が一、その記述のことについて私がご説明を申して、それにコメントを加えたものがどの会社かということがわかってしまいますと、公平さや適正さを欠くということになりかねませんので、やはりコメントについては差し控えるべきではないか、このように考えております。

 それから、保護者の意見の反映の問題でございますが、保護者がその教科書の教科書調査した意見につきましては、市の教育委員会で採択するときに、その意見が反映されるように十分に配慮してまいりたいと思います。

 以上です。

[中村実議員登壇]

●中村実議員 3問を始めさせていただきます。

 保護者の意見といったものをいかに反映させるかというふうな、私、お尋ねしたんですが、ちょっとお答え──私の理解力に欠けるのかどうかよくわかりませんが、ちょっとわからないものですから、時間かかるかもしれませんので、後ほどゆっくりとひざ詰めでお聞かせをいただきたいと思います。

 きょうは、私ももう少しやじが飛んだり、怒号が飛んだりするのかなと思っておりましたら、大変議場の中が静かなものですから、非常に私(「わかんないんだもん。やじるほどの内容じゃないんだもん」と呼ぶ者あり。笑声)はい、失礼いたしました。先輩議員からの大変ごもっともなご指摘もありましたので、(「出直して」と呼ぶ者あり)出直しをさせていただきます。(笑声)

 これは教科書の採択、再び保護者の件なんですが、後でお聞かせいただくこととは別といたしまして、やはり教育委員会サイドで、保護者が教科書採択の中に参画をしていこうというのに当たって、非常に消極的ないし排他的なものを、私は直感的に感じます。このあたり、そんなことを考えるのはおまえ1人だろうというふうにお考えになるかもしれないんですが、そのあたり、もう1度、私のこの直感で感じた教育密室行政という、この感覚に対しましてお聞かせをいただきたいと思います。

 そしてまた、私、先ほどお尋ねし漏れてしまったんですが、県の教育委員会から教科書選定資料といったものが届けられていると思います。この教科書選定資料といったものがどういう形で影響を及ぼしていくのかはわかりませんが、先ほど学習指導要領と同様に重んずべき指針といったものがあると思うんですが、その中と同様にして、教科書選定資料といったものをどのように位置付けておられるか、お聞かせをいただきたいと思います。

 あと、先ほどの教科書を、どこどこが見れば、わかる人が聞けばわかるというふうに、例えば何とか出版だ、何とか書籍だの、どこのところの部分というふうに、私はそこまで詳しく全然聞いておりませんでして、仮に例えばここの中の議場または傍聴者の中から、きょう、学校教育部長がこういうふうに答弁していたから、こういうふうに営業交渉をかけなくちゃいけない、営業戦略を練らなくちゃいけない、そういった事態というのは、今の私がお尋ねしてお答えしていただくべき内容からは全く派生してこないと思います。

 そんなに私も際どいことをお聞きするつもりもありませんし、内容的には何らそういう趣旨は含まれていないと思います。ですので、例えば本当に1冊でもいいんですよ。書写の教科書でも結構です。国語でも、理科でも、数学でも、何でもいいんですが、それを例えば、私はこの教科書──全然特定しなくてもいいです。ある教科書が1冊ある、その教科書をどのくらい読んだ、その程度で結構ですので、何ら私は問題がないと思うのでありますが、そのあたり、本当にしつこいようで、私も嫌になってくるんですが、やはり保全というか、きちんとプライバシーを守るために守らなければいけない情報と、公開してもいい情報、そしてまた公開しなければいけない情報といったものを、この峻別といったものが果たしてできていらっしゃるのかなと、私、思わざるを得ません。改めてご答弁いただきたいと思います。(「具体的な教科書名」「もっとはっきり言わなくちゃいけないのよ」「うるさいよ」「何言っているんだか、よくわからない」「内容がないのよ」「済みません、お静かに願います」「了解」と呼ぶ者あり)

[教育長登壇]

●教育長(落合護) 教科書採択については、皆さん方も既に報道紙上で、報道関係のものでご案内のことと思いますが、今、議員さんから密室行政じゃないかというようなこともありましたので、私の方から説明をさせていただいてご理解いただきたい。

 先ほど申し上げましたように、教育行政においては、できるだけ学校だけじゃなくて、開かれた行政ということで進んでいきたいということは前回も申し上げたとおりでございますが、この教科書採択についてご理解いただきたいのは、ことしは小学校と中学校と同時採択ということで、今まで余りなかった例でございます。これによって、極端に言うと、もし採用──採択できない会社などはこれで倒産しちゃうんじゃないか、大変な必死な勢いで宣伝をしております。この教科書採択の委員がだれであるとか、どういうことだということがわかると大変な攻勢がかかるということにもなりかねない。

 それから、県の方でいろんな資料を出しておりますが、これも採択地区と言って、県が書いたコメントとか、そういった評価とは別に、各採択地区で自由に選んでおります。したがって、結果はいろんな会社が採択されるということになっておりますので、県の方が統制して云々ということはございません。

 それから、内容については、できるだけ開かれた採択ということにしようということで、ことしは8月15日終わりますと、公文書公開等で出れば、おおむね、どういう経緯でどういうふうなことで採択されたかということが明らかになるように公開しようということも取り決めてございます。

 それから、採択そのものの会議に出るメンバーも、教育行政、いわゆる教育委員会サイドだけじゃなくて、国や県の指導もありまして、教育委員の中からも採択委員に入れてくれ、あるいはPTAの代表の方も入れてほしいというようなことが来ておりまして、本市でも教育委員、あるいはPTAの代表になるような方もお願いしよう。しかも、採択、どれがいいかと、さっと決めるということじゃなくて、皆さんで勉強会をやってもらうということで、教科書を使って、1日かけて、この教科書はこういうところがいいとか、こういうところはどうだというようなことについても勉強会をやることにしてございます。

 そんなことで、最終的には規則に決まっているとおり、各市の教育委員会が採択するということに、これはなっているわけですが、それ以前として、そういう勉強会もやろうということで、できるだけ開かれた採択をやろうということで進んでいますので、ぜひご理解いただきたいというふうに思います。

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●議会運営委員長(早川文雄) 暫時休憩願います。

●議長(千葉満) ここで、会議を休憩します。