平成13年第4回船橋市議会定例会  平成13年12月10日

 

●議長(千葉満) 中村実議員。(拍手)

[中村実議員登壇]

●中村実議員 それでは、始めさせていただきます。ふなばし21の中村実でございます。済みません、ちょっと議長、暑いので上着……。

●議長(千葉満)どうぞ。

●中村実議員(続) 済みません、失礼します。

 それでは、始めさせていただきます。

 まず第1問といたしまして、豊かな海を活かしたまちづくりとは──三番瀬を活用したまちづくりに関しまして、お尋ねをいたします。

 今となっては昔の話になってしまうんですが、かつて船橋には白砂青松の海が広がっていたと聞いております。当時の写真に見る、海水浴を潮湯治といったような時期があったらしいんですが、その潮湯治の光景といったものは、とても私は趣深いと思います。やはり、打ち寄せる波といったものを浜辺で体感できる地域といったものが海浜公園であると思うんですが、この海浜公園に来てみて、初めて船橋の海といったものを知る機会、そういった機会が子供たちにとっても多くありまして、教育的にもとても大切な場所ではないかと、私、思います。

 私も、折に触れまして、海浜公園──潮騒に耳を傾けに訪れるのですが、ここのいわゆる三番瀬という海域ですね。その沖合に、私も船で出たことがあります。多分あれはボラだと思うんですけれど、目の前で本当に銀鱗踊るといった姿がありましたし、そのすぐそばで、鳥たちがあまた羽を休めていたわけであります。浜辺から遠くに眺める姿は、非常に別世界とも言える豊かな海を目の当たりにして、私自身、とても、これ、感動いたしました。

 一方、三浦半島の横須賀から観音崎へ向かう途中に、浦賀という町がございます。かつて4杯の蒸気船、ペリーが来航した港であるんですが、ここに榎本武揚が、昔、浦賀ドックを開設いたしまして今日に至っているんです。この造船所に1度行かれてみるといいと思うんですが、造船所に沿うような形でしばし歩いておりますと、かつて幕末に佐久間象山と吉田松陰が、我が国の国運を論じた歴史のある旅館が形を変えてあるんですが、そこのすぐそばに──造船所の外周と申しましても、歩いてしまえば実に30分です。ちょうど形で言いますと、U字形のような形で浦賀がありまして、そこに造船所があるんですが、そこの外周を沿う形に道があります。歩いても、たかだか30分程度の距離なんですが、そこのちょうど磁石のU字形の先っぽのところの2点を結ぶようにして、ここに渡し船が通っています。ここの渡し船というのは片道料金が150円なんですが、その渡し船上からは、腰かけながらも、手を伸ばせば、簡単に海の水に手が届きます。

 この間もちょっと乗りに行ったんですけれど、そのときも若いお母さんと子供が乗っていたんです。そういった方も、都内から京浜急行に乗って浦賀まで乗りに来たらしいんですが、やはり子供が海に触れられる、とても近くに海を感じられる。だから、子供も喜んでいるし、そういう機会を提供したいから、そのお母さんも電車に乗ってこられるとお話ししていたんです。ここ、行かれますと、海の向こうに船頭さんがいるわけです。そこの船頭さんに──ベルを押してくださいと何か札が書いてあるんですけれど、私はいつもベルを押さないで、「船頭さん、お願いします」と大きな声出して呼ぶんですが、そうすると船頭さんはエンジンをかけて、こちらにやってきてくれるんです。そういう時間的には非常に不規則な、不定期な運航なんですが、この風情と海に親しめる楽しさといったものがとてもおもしろくて来るという人も少なからずいらっしゃるそうです。

 こちらの運航といったものは、横須賀市の土木部の委託を受けまして、民間会社が運航しております。横須賀と同じことをやればいいというわけではないんですが、教育的な効果、そして何よりも自然と親しむ効果をはぐくむことができる絶好の立場に、船橋市は三番瀬に面した自治体といたしまして、あると思います。

 そこで、お尋ねしたいんです。船橋市といたしましても、三番瀬の自然を訪ねてこられる──これは国の内外の方々、これから来られることになると思います。とりわけ子供たちに対しまして、機会を提供していかなければいけない段階に必ずや至ると思います。そしてまた、船橋市単体での事業ではなくて、もっともっと規模の大きな事業展開に、場合によっては、なるのではないかと思うんですが、その機会といたしまして、海の上に船で繰り出していくような機会を設けまして、船上から三番瀬の自然と親しむ機会を提供していくことが求められると思います。手法によりましては、これ、もちろん収益事業としても期待できるものでありますし、導入を検討すべきと思いますが、ご見解はいかがか、お尋ねをいたします。

 続きまして、仮称三番瀬ミュージアムに関しましてお尋ねをいたします。

 議案質疑におきまして、先番議員の方からも、名称を定めるということに関しまして、問題提起がありました。やはり後世に残っていくことでもありまして、これは慎重であるべきだと思うんですが、朋松苑に関しまして、私は、その名称のすばらしさといったものをたたえた者の1人でございます。朋松苑の「朋」、これは、「電波少年」というテレビをご存じな方、いらっしゃるかどうか知りませんが、その中で、この朋松苑の「朋」に「友人」の「友」を書きまして「パンヤオ」と読みまして、友達、そういうふうな名前が登場していたんですが、この「朋」という言葉、とても言葉の持つ意味として非常に深いものがありますし、私はこの言葉、好きです。また「松」、とてもあの地域にえにしの深い名前だと思いまして、私はこの朋松苑という名前、とても好きなんです。

 その一方、三番瀬ミュージアムなる言葉が議会答弁の中でも登場したかと思います。「ミュージアム」という横文字ですね。これは、私にはひっかかってしまう内容であるんです。これは伝統文化を守るとかいう、そこまで大げさな話ではないと思うんです。「ミュージアム」という横文字、果たしてこれがどれだけ名称として機能をし得るものであるかということを、私はきょう申し上げたいんであります。

 これ、私が別に英語に弱いから言っているわけじゃないんですけれど、私の認識といたしまして、「ミュージアム」という横文字といったものは、あまねく認識される横文字とは思いません。ミュージアムと言われまして、何のことか認識できる方といったものはどのくらいの割合で認識しているのか、お尋ねをいたします。

 やはり明治以降、夏目漱石や森鴎外、さまざまな方々が言葉を、国語といったものをつくっていったわけであります。それこそ、横文字といったものをきちんとした形で国語に溶け込むといいましょうか、融合していった、そういった背景には、やはり現在と比べますと、現在は伝統文化に対しましての理解が薄れまして、国語力が低下をしてしまった昨今、安易に横文字に頼ってしまう向きがあると思います。そしてまた、名付方にどうしようかなと若干の苦悩をいたしますと、安易に横文字に依存してしまう向きが、場面が間々見受けられます。

 計画されようとしている内容を私も伺ったんですが、いわゆる箱物ではないということで、箱物ではないから、ミュージアムを国語で言うならば、これ直訳すれば博物館なんでしょうけれど、その博物館といった箱物ではないからミュージアムに行き着いた、そういう経緯があったらしいんですが、そういった発想といったものは、いかにもそれっぽいといいますか、浅いなという気が私はいたします。

 それであれば、私がぱっと思い浮かべるだけでも、かたい言い方ですけれど、例えばその地域といったものを三番瀬観察舎──「舎」は「校舎」の「舎」ですね。三番瀬自然観察苑──この場合の「苑」は、例えば「外苑前」の「苑」を使う。草かんむりの「苑」を使ってもいいと思うんです。三番瀬観察広場、三番瀬自然交流広場、三番瀬ふれあいの浜辺ですとか、ぱっと思い浮かべていただけでも、そこにふさわしい名前とはどういうものなのかなと思いますと、浮かんでまいります。ほかにも、海にまつわる故事からいい言葉も見つけられると思います。

 また、北にワンパク王国があるのであれば、南には三番瀬、海の王国があったっていいと思うんです。南房総の千倉に潮風王国というところがあります。行かれた方も多いと思うんですが、そこは第三セクターで運営しているんですが、潮風を感じられるわずかな浜辺が海浜公園だと思うんですが、三番瀬潮風の浜辺、三番瀬潮風広場だっていいと思いますし、本当にこれはとどのつまり、三番瀬海浜公園だって私はいいと思うんです。今後、名称を定めるに当たりましては、さまざまな議論もあるかと思います。市といたしましては、名称を定めるに当たってどういう姿勢で臨んでいかれるのか、お聞かせをいただきたいと思います。そしてまた、言葉の持つ重み、場合によっては軽さ、どう認識しておられるのかお尋ねいたします。やはり情報発信の手段として、とても大事な手段だと思いますので、お聞かせをいただきます。

 続きまして、都市計画道路3・5・31号線、通学路に関しましてお尋ねをいたします。

 この地域は11年7月に道路点検がありまして、私も、たしかあの日、雨が降っておりましたが、参加をさせていただきました。本当に長年にわたりまして、大人はもちろんですが、子供たちに対して非常に不自由をかけてしまっている。私たちとしても、子供たちに安全な通学環境を提供していかなければいけない義務があるわけですから、本当に私もこの問題、憂慮にたえないわけであります。

 国道14号線のところから、例えば葛飾小学校までの間、この間の幅員も大変狭く、通学時間帯、危険であると思います。雨の日は、それこそバスが来ますと、バスに傘が当たってしまったりとかして、本当に子供たちに不自由をかけてしまっているわけであります。本当にこれは早急に拡幅をしていただかなければならないと思いますが、例えば今後、済生会病院の跡地もあります。私自身といたしましては、あの地域を、今後、市としてどういうふうなプランを立てて進められるのか、まだ具体的にはよくわかりませんが、例えばあの地域に、まず自転車置き場とかを設置するような形で、いろんな複合施設を考えておられるんであれば、その中には、まずは自転車置き場を設置いたしまして、あの地域の違法駐輪といったものを、いかに受け入れていくかといったことに対応していかなければいけないと思うんですが、とにもかくにも3・5・31号線の拡幅を望むものであります。

 今後とも市の方としても、今に至るまで努力はされていることは私も存じ上げておりますが、やはり今後の計画、これからまた1つ1つ進めていただかなければいけません。だからこそ、今後の計画及び取り組む決意に関しまして、改めましてお伺いをいたします。

 そうしまして、あと「3番の広聴とは何か」、4番の「保育政策の充実と納税者の想いを両立するには」、こちらは機会を改めまして、またじっくりやらせていただきます。とりわけ4番に関しまして、大変ご期待をいただいていた向きがあるそうなんですが、じっくり、これは3月議会に改めましてやらせていただきますので、しばしお時間いただきたいと思います。

 続きまして、学校教育に参ります。

 まず、教員研修につきましてお尋ねをいたします。昨年のちょうど今ごろ、年末年始を挟んでだと思うんですが、某百貨店におきまして行われておりました学校の先生の研修につきまして、お尋ねをいたします。

 まず、研修の期間中に何を学ぶことができたのか。研修期間中を通して、時系列的にお聞かせをいただきたいと思います。

 また、研修を受けられまして1年近くになられるんですが、学校現場で学んだ成果を生かす機会があったかどうかお聞かせをいただきまして、現在までにあったとしたら、どのような成果であったのかお聞かせをいただきたいと思います。そしてまた、今後、その学んだ成果といったものをどう生かしていくのかお聞かせ願います。

 続きまして、先生方の夏休みについてお聞かせをいただきたいと思います。

 夏季休業期間中の先生方の研修、これ、私なども教員の友人なんかと話していまして、当初40日間近く、丸々遊んでいるものとばっかり、私も子供のころなど思っていたんですが、先生方、その間は自宅内または別の機関におきまして、学校外で研修をされていたり、また学校で部活の指導等に尽力されている先生方、たくさんおられますが、その期間中に先生方がどういう研修をされておられるのか、具体的にお聞かせをいただきたいと思います。

 そしてまた、今、たしか第3水曜日だったと思うんですけれど、いわゆる小教協、中教協、この中身につきまして、どういう研修が行われているのかお聞かせをいただきたいと思います。そしてまた、それらの研修の成果といったものがどのような形であらわれているのか。そしてまた、今後、どういう方向性でこの研修を進めていくのかを、お聞かせいただきたいと思います。

 続きまして、民間出身者の任用につきましてお聞かせをいただきたいと思います。

 日本教育新聞に連載中なんですが、「学校に新しい風―民間人校長奮戦記」。これ、私、毎号とても楽しく、興味深く読んでおります。日立系列の会社の取締役を経て、都立高校の校長先生に就任された方のお仕事の様子がうかがえるんですが、現在、この議場にも落合先生、石毛先生、そして皆川先生と、学校の先生が3人いらっしゃいます。それぞれの先生方に、この奮戦記をごらんになってどのように思われたかお聞かせをいただきたいと思います。

 そしてまた、昨年4月に学校教育法の施行規則、改正されました。その結果、例えば自動車メーカーの商品企画や広報本部の部長をされたような方が、中学校の校長に就任されたりしています。

 先日、朝日新聞の青鉛筆におもしろい記事が載っていたんです。(新聞記事を示す)これ、百貨店そごう社員、機動隊員──警察官ですね──スチュワーデス──来春、教育界と縁遠い業界から転身した異色の先生3人が、大阪府の小学校の教壇に立つ。元機動隊員は学生時代から教員志望で、交番勤めで子供と接するうち、夢を押さえ切れなくなった。目標は、怖い先生になること、命の大切さを教えるという。元スチュワーデスは、もともと子供が好きだった──機内では、お客様とは長くても十数時間のつき合い、だけど、学校なら、6年間も子供の成長に触れられる。こういうふうにコメントされている方が来年の4月から教壇に立たれるらしいんですが、やはりこういう先生こそ、私、教壇に立っていただきたい、そう思います。

 そしてまた、民間社会には、こういった方が少なからずいると思いますし、私も、そういう意味ではその1人であります。教育学部で学ぶことも、これは大いに大事なことではあるんですが、例えば法律を学んだ人間には、教育学部の出身者にはない特性といったものがあると思います。その1つが、いわゆる「つぶしがきく」という表現にあらわれているんです。そういう方々といったものは、残念ながら進路選択の際、教員に進もうとするかといいますと、第1志望として選んでくれるかというと、そうではありません。なぜかということに関しましては、これはよくお考えをいただきたいと思います。

 そこで、お尋ねしたいんですが、校長に関しましては、十分な社会経験を積んだ方を任用できる機会ですし、若い先生方を任用する機会──採用がもちろん絞られておりますから、限られたものであるんですが、先ほど申し上げた元機動隊にいる方、スチュワーデスの方、こういった方が任用されていくと、教育の現場といったものは必ずや変わると思います。ですので、大きいくくりで言うところの民間出身者の任用についてどうお考えでいらっしゃるか、お聞かせをいただきたいと思います。

 続きまして、多角化した学校運営に関しましてお聞かせいただきたいと思います。

 学区の自由化といったものによりまして、私は、いよいよ学校といったものが地域または保護者、そして子供に選ばれる側に回るべきであるとずっと思っていたんですが、これに一歩前進が図られることになると思います。やはり従来までの学校の制度といったものが制度疲労を起こしている部分もあります。そして、やはり今までの旧態依然な学校制度の範疇におさまり切れない、新たな学校の制度といったものも求められていると思います。

 その1つが、いわゆるチャータースクール、コミュニティースクールであると思うんですが、政府の総合規制改革会議の中で、コミュニティースクール制度導入に向けまして、学校教育法などの必要な法改正を検討するよう求めております。やはり今後、今までにない、今までではとても図れないような学校の制度といったものを弾力的にいかに運用して、子供たち、そして保護者の期待にこたえなければいけないと思うんですが、そういった意味で船橋市の教育委員会といたしましては、こういった一連の動きをどう認識いたしまして、今後、どう対応していこうと考えておられるのか、お聞かせをいただきたいと思います。

 続きまして、総合学習に関しましてお尋ねをいたします。

 総合学習に参加している子供たち、よく町中で見かけます。役所の中でも見かけていたわけでありますが、総合学習に目を輝かせている子供たちを見ていますと、本当にこちらまでも元気を与えてもらえるといいますか、わくわくしてまいります。私どもでお手伝いをできるような場面があるのであれば、もうこれは全力でお手伝いさせていただきたいと思うんですが、社会といったものを認識する格好の機会であると思います。

 租税教育──税金を納める租税ですね──と総合学習といったものをリンクしてとらえていく方向性も見受けられたりしまして興味深いのでありますが、例えば農業を学ぼうとするような場合、農業を総合学習の一環として勉強していこうという機会といったものは、例えば船橋市にはたくさんの農業を営んでおられる方はおられますが、いざ農業を勉強しようと思っても、あるようで、私、ないと思うんですね。というのは、もちろん市内の農家の方々は、子供たちの学習に対しまして極めて協力的な方が多いです。しかしながら、一方で、やはりお仕事の差しさわりになってしまう場面といったものも、なきにしもあらずだと思います。

 そのようなときに農業センターがあるわけですね、金堀町の農業センター。この農業センターが子供たちを、受け入れの機関として機能いたしまして、実際に試験研究を行っているわけであります。試験研究の畑があるわけでありますから、そこで試験研究が終わったニンジンであるとか、ホウレンソウであるとか、コマツナとか、いろんな農産物があると思うんですけれど、それらの農産物と、子供たちが初めて土に触った、作物を手にとった、ジャガイモを土から抜いてみた。本当にこれは格好のすばらしい機会だと思うんです。

 やはり子供たちがそういう総合学習を希望するような場合、教育委員会といたしましても、行政の内部で横の連絡といったものを密にしていくべきと思います。現状ではどのように機能しているのかお聞かせをいただきたいと思います。

 続きまして、男女共同参画につきましてお尋ねをいたします。

 この間の決算委員会のときだったんですが、私も男女共同参画に関しまして、私なりの思いがあるものですから、問題提起をさせていただきました。その中で同僚議員と話している中で、私も言葉が、自分のこの言わんとしている対象は何かというふうな話をしておりましたら、それが一言で言ってしまえば官製フェミニズムであると。これ、官製フェミニズムは議員の著作権でもないですから、普通に使っていいと思うんですけれど、要は官製フェミニズムといったようなとらえ方が、私はあると思うんです。

 その官製フェミニズムに関しましてお尋ねをしたいんですが、一例といたしまして、男女にやさしい企業募集、船橋市男女共同参画優良企業表彰、そういう事業があります。この事業に関しまして概略でお尋ねしたいんですが、まず男女共同参画、これは何でしょうか。これを一言でお聞かせいただきたいと思います。そしてまた、よく言われる言葉ですが、女性政策という言葉があります。この女性政策、これはどういう意味なのかお聞かせをいただきたいと思います。

 そしてまた、男女にやさしい企業募集の中でありますが、男女平等──この男女平等とは何か。この場合、まず女性ありきになっていないか。私は、この中、文面を見ていまして、そう感じるんですが、まず女性ありきになっていないかお聞かせをいただきたいと思います。

 そしてまた、個人の領域といったものがあります。個人の領域と行政が関与し得る領域の境とはどの辺であると認識されているか、お聞かせいただきたいと思います。

 そしてまた、これ、男女にやさしい企業の中の話になりますが、「男女が平等な職場づくりの促進を図ります」とありますが、この男女が平等な職場って、これはどういう職場を意味するのか教えていただきたいと思います。そしてまた、制度的な平等を図るのか、結果的な平等を期するのか。これは、果たしてどちらが効果としては最も効果的であるのかお聞かせをいただきたいと思います。

 私も7年間、民間企業に勤務しておりましたけれど、その中で女性の方たくさんいました。私、平成3年に会社に入ったんですが、当時の入社した仲間たちは、今、大体係長とかになっているんですが、その中で、もちろん女性もたくさんいるんですが、制度として、この中にもあるんですが、女性の管理監督者への登用といったものが、女性の能力活用に努めている企業の一例として挙げられているんですが、例えば女性の方で課長になる、部長になる、取締役になる、これは今や、決して珍しい時代ではありません。私もこの間、学校の先輩で東京都の部長をされている方と話していて、結果として、そんなに気負うことなく、自分で能力を発揮して、特に肩ひじ張ることなくやっていっても、結果として昇進を遂げることができた、そのような話、私も聞いたんですね。

 逆に、この船橋の市役所の中にもたくさんの女性の方おられますが、仮に、あなたは女性だから昇進に有利な取り計らいをするとか、そういったことを民間企業に行って女性の方に言ったら、これはふざけんなの一言で終わっちゃいます。ですから、そういった中で、こういう制度的なものと結果的なものとをどう認識されておられるかお聞かせいただきたいと思います。

 そしてまた、男女共同参画推進委員会といったものがあるらしいんですが、その内訳といったものがどのようなものかお聞かせいただきたいと思います。そして、その委員会の中で行われた議論の内容に関しましてお聞かせを願えればと思います。

 あと、この中で、「ただし、過去に均等推進企業表彰、ファミリーフレンドリー企業表彰を受けた企業は除く」とあるんですが、この均等推進企業表彰及びファミリーフレンドリー企業表彰といったものの現在までの内容といったもの及び選考基準といったものをお聞かせいただきたいと思います。

 そして、対象として、市内に本店又は主たる──これは事業者と書いているんですけど、事業所の間違いだと思うんですけど、「市内に本店又は主たる事業所のある中小企業で」とあるんですが、例えば本店があるのは、もちろん船橋市に拠点を置いているということだと思いますが、主たる事業所、主力な工場が船橋にはないけれど、その次に準ずるような工場とか、設置している企業はたくさんあります。そういった工場は、いわゆる大企業の分類に入る企業もありますが、そういった中で、主たる事業所がある中小企業に限定してしまうという根拠といったものは何にあるのか、お聞かせをいただきたいと思います。

 そしてまた、この中で男女がともに働きやすい職場環境、これは何をもって働きやすい職場環境と認識されているのか、お聞かせいただきたいと思います。

 そしてまた、この男女にやさしい企業の募集、これ、14日までが締め切りらしいんですが、現在までの応募状況はどうか、お教えいただきたいと思います。

 そしてまた、女性センターがございます。女性センターがあって、男性センターがない、これはどういうことなのかお聞かせをいただきたいと思います。認識のほどをお聞かせいただければと思いますので、よろしくお願いいたします。

 以上で1問を終わります。


[企画部長登壇]

●企画部長(菅谷和夫) それでは、私の方から、2問ございましたので、初めに、豊かな海を活かしたまちづくりとはというご質問にお答えしたいと思います。

 2つございます。まず、船の就航に関してお答えさせていただきます。ご承知のことと思いますけども、平成12年度から施行いたしております船橋市総合計画の中で、海を活かしたまちづくり事業を推進することということで、商業・レクリエーション施設等の既存施設と、海・川などの自然環境との連携を図りまして、さらなる人のにぎわいと回遊を誘導するシステムへの構築を図りまして、マリーナや海上バスの船着き場などの整備を促進することということが計画の中に載ってございます。

 こういったことから、この海を活かしたまちづくり事業を推進するために設置いたしました市民、それから地元企業、それから地元自治会、あるいは学識経験者の63名で構成いたします、昨年度の海を活かしたまちづくり事業懇談会、あるいは今年度はそれを発展させまして、海を活かしたまちづくり推進協議会ということを組織してございますが、そういった中でも、小さな船を海老川に運航すること、あるいは浦安や横浜への定期運航などをしたらどうかというような提言が出されているところでございます。

 しかしながら、一方におきまして、現実といたしまして、船橋港親水公園から横浜への定期便が、昨年の11月をもちまして運航を取りやめております。そういったことを考えますと、これは推測の域を出ないところでございますが、経営面でかなりの厳しさがあったものじゃないかというふうに考えているところでございます。

 なお、ご指摘ございました、海を知っていただくということにつきましては、6月の県民の日に、県事業でございますが、いろんなイベントが行われておりまして、海への体験をしていただくということもございますし、あるいは教育現場で、よく新聞等に出ておるのをご承知かと思いますけども、漁業協同組合の船、あるいは漁協の組合員の船を利用しましての三番瀬を見ていただく、そういったことも行われているところでございます。

 いずれにいたしましても、今年度、海を活かしたまちづくり推進協議会及び海を活かしたまちづくり庁内検討会で、海を活かしたまちづくりに関する基本構想と基本計画を策定するということで、現在、作業中でございますので、その中でいろいろ検討してまいりたいというように考えております。

 それから、次に三番瀬ミュージアムという名称についてでございますが、ご承知のとおり、三番瀬は東京湾の最奥部に位置しておりまして、三番瀬ミュージアム構想につきましては、水鳥や湿地に生きる生物と、水質や土壌などの環境について、市民や来訪者が自然の中で海に親しみながら体験や学習をしていただこうというものでございます。

 ご指摘にございましたように、これまでの博物館といいますと、立派な建物を建築して物を展示するというイメージが強いわけでございますが、ここでは、前にも議会でお答えしておりますが、そのような箱物の整備は最小限にいたしまして、自然のフィールドで体験型環境学習をしていただこうと、そういったものを考えているところでございます。そういった中で、私どもといたしましては、だれもが呼びやすく、親しみがある、イメージのわくミュージアムという言葉を使ってきたところでございます。今後、三番瀬ミュージアム構想といいますか、いわゆる三番瀬ミュージアムの内容あるいは中身、そういった詳細が検討されると思いますので、その中でさらに議論してまいりたいというふうに考えております。

 また、言葉の持つ重さということでご質問ございましたんですが、私どもとしては十分認識しているところでございます。これまでも十分意を配してきたところでございますが、今後もより注意していきたいと思っているところでございます。

 次に、男女共同参画についてのご質問にお答えいたします。

 全部で14項目あったかと思いますけども、まず、男女共同参画とはということでございますが、これは既にご承知のとおりでございまして、国の男女共同参画社会基本法の定義にもございますように、男女が社会の対等な構成員として、みずからの意思によって、社会のあらゆる分野における活動に参画することととらえているところでございます。

 次に、女性政策とは何かというご質問でございますが、女性政策とは、女性だけを対象とした政策ではなくて、すべての人が多様な価値観に基づき、みずからの人生を主体的に選択いたしまして、男女が持てる能力を十分発揮し、対等なパートナーとしてお互いに社会に参画する男女共同参画社会の形成を目指すために必要な政策というふうに考えております。男女共同参画基本法第9条で地方公共団体の責務ということで定めておりますが、この法律ができましてからは、従来の女性政策という呼称から、男女共同参画政策へという切り替えが行われているところでございます。

 3番目に、男女平等とは何か、まず女性ありきではないかということでございますが、私どもといたしましては、男女平等とは法のもとの平等というふうにとらえているところでございます。先に女性ありきということになっていないかとのことでございますが、法的な整備が進められてきておりますが、まだまだ現実的には男女平等になっていないと思われるので、女性ありきと思われている節があるようでございます。

 それから、個人の領域と行政の関与し得る領域の境はどこかというご質問でございます。これは、個人の能力や責任において解決、あるいは乗り越えることが困難な社会的な障壁を境というふうに考えておりまして、この障壁の解消を図る部分については行政の関与し得る領域というふうに考えております。

 それから、男女が平等な職場とはということで5番目の質問がございましたんですが、男女が持てる能力を発揮いたしまして、お互いに認め合いながら、かつ機会の均等も図られ、協働できる職場というふうに考えております。

 それから6番目に、制度的な平等か、結果的な平等かということでございますが、社会的に構築されてきました性における男女の差、その性差の解消を図りまして、必要な手立てを講じ、結果としての平等の追求を図るため、制度的な平等の確実な推進が必要というふうに考えております。ご指摘がございましたように、昇進に関しまして、気負いなく、結果的に昇進するということであればよろしいんですが、そういった社会が、今のところ、まだまだ少ないということから、こういったことで言われているところでございます。

 それから7番目に、男女共同参画推進委員会の内訳はということでございますが、現在の男女共同参画推進委員会はfプラン──船橋の男女共同参画計画──のスタートに合わせまして、新たにこの9月4日に委嘱いたしました16名でございます。委員の構成の内訳といたしまして、学識経験者2名、それから医師会を初め教育委員会、関係団体の推薦が5名、それから公募が5名、それからその他の関係団体等から7名ということになっております。

 それから、過去につきましてですが、昭和61年に第1期の婦人問題懇談会を設置してございます。それから、昭和63年に女性政策推進委員会ということで名前を変更いたしまして、2期2年ということで、長きにわたっていろんな議論をいただいているところでございます。

 その議論の中身ということで8番目のご質問でございますが、昨年までの女性政策推進委員会では、主に、ことし4月からスタートいたしましたfプランの政策の策定に向けましての議論をしていただいてきたところでございます。また、先ほど申し上げました、9月4日からスタートいたしました新委員会につきましては、fプランの推進のための推進体制や具体的な施策につきまして、船橋市の地域に合った議論をお願いしているところでございます。

 9番目でございますが、今回、市が募集いたしております、男女労働者が働きやすい職場推進企業表彰事業に関しましての関連で質問がございましたんですけれども、国の均等推進企業表彰、それからファミリーフレンドリー企業表彰の内容をということでございますが、この事業につきましては、両方とも厚生労働省及び財団法人21世紀職業財団が実施をしているところでございます。均等推進企業表彰の関係では、平成10年度に市内で1社が表彰されておりますが、ファミリーフレンドリーの表彰につきましては3年目になるわけでございますが、残念ながら、市内の企業はまだ1社も表彰を受けているところがないようでございます。

 その中で、均等推進企業表彰につきましては、厚生労働大臣努力賞と都道府県労働局長賞とがございまして、各都道府県の雇用均等室からの推薦を受けて表彰しているところでございます。選考基準ということでご指摘がございましたんですが、女性労働者の能力発揮を促進し、その活用を図るため、女性の採用や職域拡大、登用、長期的育成、母性保護等に積極的に取り組んでおり、その取り組み姿勢が評価できること。それから女性が能力発揮しやすい職場環境・風土を持っていること。それから雇用管理制度において、男女均等な取り扱いが図られていること。

 ファミリーフレンドリー企業表彰につきましては、仕事と育児・介護が両立できるような制度を持ちまして、それを積極的に取り組む企業ということで、厚生労働大臣優良賞、厚生労働大臣努力賞等が表彰の中身でございます。こちらの方の基準でございますが、法を上回る基準の育児・介護休暇制度を規定しており、かつ実際にそれを利用していること。それから仕事と家庭のバランスに配慮し、柔軟な働き方ができる制度を持っており、かつ実際に利用されていること。仕事と家庭の両立を可能にするその他の制度を規定しており、かつ実際に利用されていること。それから仕事と家庭との両立がしやすい企業文化を持っていること。それが基準ということでございます。

 そして、今回、市の男女労働者が働きやすい職場推進企業を表彰するという事業に関しまして、中小企業に限定した理由はということでございますが、ご承知のとおり、船橋市内における大半の企業が中小企業でございます。そういった中で、身近な企業が男女共同参画社会の形成に向けて、雇用側も働く側にも参考になり、啓発にもつながるとの観点から、中小企業ということで限定したわけでございますが、あわせまして市といたしましては、まず、中小企業振興ということを積極的に施策の中で取り上げていかなければならないというのがございます。そういったことも含めまして、中小企業に限定したというところでございます。

 次に、その中で、男女がともに働きやすい職場環境とはということでございますが、ご存じのとおり、働きやすい環境づくりにつきましては、国の機会均等法でも、仕事と子育ての両立をする支援策について打ち出されてきているところでございます。特に働いていらっしゃいます女性にとって、働きやすい職場環境の条件は、差別を受けないということがございます。男性にとっての働きやすい職場環境ということにつきましても、従来言われておりました仕事型人間、すなわち子育てにもかかわれない状態から、子育てもかかわれるような時間的な余裕、ゆとり、また女性が働きやすい職場環境の企業は、男性にとっても働きやすい企業、あるいは職場ということになろうかと思います。こういったことから、今回の事業につきましては、企業のイメージアップにもつながるということから実施しているところでございます。

 それから、現在までの応募状況ということでございますが、今週の14日までということでございますが、きょう現在、残念ながら、まだ応募はございません。できれば自薦、他薦を問いませんので、ご協力をいただければというところでございます。

 それから最後に、女性センターがあって、男性センターがないということでございます。このセンターの設置目的ということにつきましては、男女共同参画社会の実現と、女性の抱える問題の解決拠点として設置されたものでございますが、女性センターがあるが、男性センターがないということでどう思うかということでございますが、全国的に見た場合、男性センターがあるとは聞いておりません。ただ、いろんなところで冗談的に、男性センターとはということを問われる方が結構いらっしゃいますが、今ご指摘もございましたが、今後は男女共同参画社会の実現の活動の拠点ということで、名称変更を現在検討しているところでございますので、ご理解いただければと思います。

 以上でございます。

[道路部長登壇]

●道路部長(涌井稔) それでは、都市計画道路3・5・31号線についてご答弁を申し上げます。

 この都市計画道路は市道葛飾・印西線となっておりますが、この拡幅につきましては、平成10年の3定、それから平成11年の第1回の定例会でご質問をいただいております。この路線は大変歩道が狭いわけでございまして、特に児童生徒の安全性に多くの問題を抱えているというふうに認識いたしております。

 このようなことから、ご質問者もおっしゃっておりましたように、確かにご参加いただいておると記憶いたしておりますが、平成11年の7月に、県・市・交通管理者・市民が一体となりまして、交通安全総点検を実施いたしたところでございます。その後、関係機関と検討・協議をいたしてまいりましたが、歩行者の安全を重視した交通安全施設等整備事業として、その整備の可能性が出てきたことから、本年度にこの事業計画を検討するため、先月末に地元に説明会を実施いたしまして、地元の方々の現況測量に対するご協力をお願いいたしたところでございます。したがいまして、今後は、この測量結果をもとにいたしまして計画図を作成するとともに、財政状況あるいは地元地権者等の動向等を十分勘案しつつ、関係機関と協議しながら、できるだけ早い時期に整備できるよう努力してまいりたいと思います。

 以上でございます。

[学校教育部長登壇]

●学校教育部長(皆川征夫) 最初に、企業研修についてのご質問にまとめてお答えを申し上げます。

 企業研修は、千葉県教育委員会による教員の長期研修として、平成8年度から行われている研修事業でございます。船橋からは、毎年1〜2名程度参加してございます。その目的は、企業、社会教育施設及び社会福祉施設へ3カ月派遣し、社会的視野を広げるための研修を行っているところでございます。12年度には、船橋から2名の教員が小売業と社会福祉施設等で研修を行いました。

 その成果として、研修者からは、あいさつや礼儀作法などの接遇、お客の気持ちの理解等、学校では経験できないことを身をもって体験したことが、児童生徒や保護者との人間関係及び自己を見直すよい機会となったと報告されております。また、社会福祉施設での研修からは、就労支援のあり方を深く考える機会となったと報告を受けております。

 一般社会を直視したり、望ましい人間関係を築く大切さや、変化する社会の中で積極的に情報を提供し、理解を求めることの大切さなど、企業派遣による体験的な研修は教師の視野を広げ、社会性や資質の向上に大変役立つものと考えております。こうした研修の成果は、自分の日常の教育活動にすぐ生かされてくると同時に、例えば校内研修、あるいは総合教育センターで行っている講師等を務めることによって、その体験を広く皆さんに広めているところでございます。

 次に、夏季休業中の教員の研修はどうなっているのかということのご質問にお答えをいたします。

 教員は、指導技術や資質・力量の向上を目指して、常に研磨に図らなければならない義務がございます。夏季休業中の教員は、県・市で実施している研修や、個人で課題を決めて実施する研修等、さまざまな研修に自主的かつ積極的に取り組んでいるところでございます。

 本センターといたしましても、年間を通してコンピュータの研修講座、教育相談の研修講座、教師の専門性にかかる研修講座等々22講座を開講し、夏季休業中に集中して研修を実施しております。その受講者の割合は、延べにいたしまして、市内全職員の6割を占めてございます。

 次に、小中教協でどんな研修を行っているかというご質問でございますが、小教協・中教協の研修の目的は、教職員の研修を推進し、船橋の教育振興を図るため、自主的な研修団体として共同研修を行っております。研修は小中学校に分かれ、各教科・領域の部会別に研修テーマを設定し、年間計画を立てて計画的に行っております。内容といたしましては、教材研究、学習指導要領の目的・内容の研究、授業研究、基礎的・基本的な学力を高める学習指導の指導法の研究、実技研修等々についての研究を進めております。

 また、各部会ごと、年1回、1日研修を実施し、他校参観、研修テーマに沿った施設見学なども実施しております。例えば、小教協の道徳研究部のテーマは、「豊かな心を持ち、よりよく生きる力を育てる道徳教育」であり、本年度、文部省指定「人材を活用した道徳教育推進協力校」の東京の小学校で1日研修を行ってまいりました。

 次に、民間出身者の学校職員としての任用についてのご質問にお答えをいたします。

 新聞に出ている奮戦記についての私の感想を述べなさいということでしたが、あの奮戦記を初め、最近では民間の方々が学校で教鞭をとり、成果を上げている実例はたくさんマスコミ等でも取り上げられていますし、船橋市の学校でもたくさん行われているところでございます。

 私も、実は昨日、伝統的な宮大工の方が先生となって、小学校で古代建築を教えているテレビを見ました。1本の太い柱がありまして、その1本の太い柱を教材として、それをどういうふうに建てていくのか。それを実際に子供たちがどう建てるかということを、実体験を通して──引き上げるんですね。なかなかうまくいかなくて、みんなでいろいろ考えて、努力して、また考えて、改善して、そういう一生懸命工夫、改善する努力がすばらしい進歩を生み出すということに子供たちは最終的に気がつくというような授業なんですね。こういうような、いわゆる(予定時間終了5分前の合図)民間人の持っているすぐれた知識や技能・体験等を授業に生かすことは大変教育的に効果がある。船橋としても、こういった地域のすぐれた人材の活用につきましては積極的に進めてまいりたいと思います。

 ただ、民間人の人材のいわば任用に関しますと、これは法律がございまして、簡単に任用できませんので、今後、県や国の動向を見詰めて、もし任用が可能ならば、積極的にこの点についても検討をしてまいりたいと思います。

 それから、多様化した学校経営を実現するためにということで、チャータースクールについてのご質問でございました。チャータースクールというのは、近時、米国において広まりつつある新しい公立初等中等学校でございます。教員・保護者等の提案により、学区等の特別の許可、チャーターを受けて設立され、独自の理念に基づく教育を行うことが認められている反面、チャーター校舎と契約を定める教育成果を契約期間内に達成しないと、チャーター取り消しにより閉校されてしまう。教員・保護者等の創意工夫を公立学校教育に導入し、その活性化を図る試みとして注目をされているということだそうでございます。

 日本で言えば、この考え方に一番近いのはコミュニティースクールだと考えます。このコミュニティースクールの可能性につきましては、国が21世紀教育新生プランの中で課題として掲げて、多様な教育機会を提供する新しいタイプの学校の設置という施策を示してございます。ただ、コミュニティースクールが学習指導要領の制約を受けないことや、校長の人選方法などについて、学校教育法の改正や小中学校設置基準の策定などが必要となり、国としても来年度から慎重に調査検討を始めるということでございます。教育委員会といたしましては、チャータースクール等の新しいタイプの学校の導入につきましては、今後、国の動向を注意深く見守って考えてまいりたいと思います。

 最後に、総合学習についてでございますが、行政内部等の横の連絡をもう少しこれからはしっかりやっていって、学習効果を高めていったらどうかというご質問だったと思いますが、総合学習は生き方を学ぶことが中心の時間でございます。したがいまして、これまで以上に、今までのような学校だけでやる授業ではなくて、地域での学習で、そこで調査や体験活動を通して行う授業が、今後ますます増加してくると考えております。例えば、昨年は進路の学習の一環で、市役所の中で体験学習がございましたが、その際には全庁的な協力をいただきました。こういった、いわゆる体験的な調査的な学習が大変多くなっておりますので、今後は行政内部の連携を一層強めて、子供たちの学習が本当に実りのあるものになるよう工夫改善をしてまいりたいと思います。

 以上です。

●中村実議員 済みません、自席でやらせていただきます。

●議長(千葉満)時間がありませんので。

●中村実議員(続) はい。ミュージアムというところがどの程度理解されているのかお尋ねしたんですが、その回答が漏れております。よろしくお願いします。

[企画部長登壇]

●企画部長(菅谷和夫) 再質問にお答えします。ミュージアムということで、どのぐらい一般的かということでございますが、ご承知かと思いますけれども、いろんなところでミュージアムという言葉が使われておりますので、私ども(予定時間終了の合図)としては、そういった感覚の中から使ったということでございますので、ご理解いただきたいと思います。

 以上です。