平成14年第1回船橋市議会定例会  平成14年3月12日

 ●議長(千葉満) 日程に入ります。

 日程第1及び第2の平成14年度市政執行方針及び議案第1号から第49号までの49案を一括して議題とします。

 昨日の会議に引き続き、質疑を行います。

 通告に基づき、順次質疑を許します。

 中村実議員。(拍手)

[中村実議員登壇]

●中村実議員 済みません。ちょっと慌ただしくいたしておりまして、大変失礼いたしました。

 それでは、始めさせていただきます。

 ふなばし21の中村実でございます。本日、議案質疑最終日、トップバッターということで、大変緊張しておりますが、どうぞおつき合いのほど、よろしくお願いいたします。

 60分という極めて短い時間しかありませんので、やむなく割愛する部分があるやもいたしません。私、やはり少なくとも現在の2倍の2時間は、少なくとも必要であると考えておりますが、大変しり切れトンボになるかもしれませんが、よろしくお願いいたします。

 それでは、まずは動物保護行政に関しまして、お尋ねをいたします。

 動物と人とのかかわりといったものは、やはり切っても切れない仲でありますし、動物との触れ合いを通じまして、人は多くを学んできた歴史がございます。愛玩動物と言うよりは、家族としても親しまれてきた動物の代表格が犬であり、猫であると思います。

 個人的な話で恐縮ですが、私は犬であれば柴犬が大好きでありますし、猫であれば日本猫、とりわけ三毛猫が大好きなんですが、やはり近所にも仲間の犬や猫がいますし、学校へ行ったりしますれば、ウコッケイですとか、ウサギとも仲よしになれるわけであります。そしてまた、動物に教えられたということは、思い出せないほどございます。そしてまた、これからも動物に教えられていくことであると思います。

 動物と人とのかかわり方に関しまして記した――つづった浅田次郎氏の文章は、まさに言い得て妙でありまして、ここでご参考までに「民子」、そして「もうひとつの民子」という短編の文章がありますので、若干引用させていただきたいと思います。

 「民子」、作:浅田次郎――こちらが民子です。(本を示す)

 民子が忘れられない。彼女は夜ごとチャブ台のかたわらに座って、1文にもならぬ私の原稿を読んでくれた。「とてもいいわ、その調子よ」――長い間、民子は私のたったひとりの読者だった。ようやく原稿が売れ始めたころ、民子は行方知れずになってしまった。見るかげもなくやつれ果てて戻ってきたのは、長編小説の仕上げにかかっていた寒い夜であった。民子は大団円の10枚ばかりを、私の膝に横たわったまま読んでくれた。「最高よ、おめでとう」――かすれた声でそれだけを言うと、民子は廊下をよろぼい歩き、闇に消えてしまった。そして再び帰らなかった。美しく気高い民子は、死に至る姿を私に見せまいと家を出たのだろう。だが一言の祝福を告げるために、1度だけ戻ってきてくれた。多くの恋人たちの顔をみな忘れても、民子ひとりが忘れられない。

 この中の主人公の民子というのは、人間の女性ではありませんでして、これは猫であります。そして、もう1つ、もう2つあります。

 では、続きまして、「もうひとつの民子」に「ポスト」という文章があります。これは装丁した写真といったものは、このポストの横に座っている猫が、こちらのとおりであるんですが、これがポスト。

 その仔猫は商店街のポストの前で鳴いていた。

ひどい風邪っぴきで目が爛れ、洟水だらけの痩せ細った仔猫を、人々は気の毒に思いこそすれ誰も抱き上げようとはしなかった。おそらく飼主も、病を扱いかねて捨てたのであろう。私はその猫を懐に入れて持ち帰り、ポストと名付けた。

 医者にかかる金はないが、俺が治してやると言うと、ほかの猫たちもかわるがわるポストの顔を舐めた。やがて、病が癒えると、ポストは珍しいほどの愛らしい猫になった。そして、誰かに拐われた。見知らぬ人が抱いて立ち去るのを見たと、近所の子供が教えてくれた。

 猫たちはみな、人間は勝手だと嘆いた。

 初めて会ったポストの前に日がな佇み、私はポストの名を呼んだ。誰かポストを知りませんか。人々は私に奇異の目を向けた。

 近ごろになってしみじみ思い知らされた。

 人間はやはり勝手な生き物だ。

 そしてまた、家族とのかかわりという意味で、「キャラとトモコ」という文章があります。キャラとトモコというのは夫婦の猫なんですが……。

 キャラとトモコは人もうらやむ仲むつまじい夫婦である。6匹の玉のような子らを、手塩にかけて育て上げた。

 キャラはいまだに野原で遊ぶ子らからかたときも目を離さず、よその猫が現れると全身で威嚇し、ときには命がけで戦う。

 トモコは、自分より大きくなった子らの毛づくろいに終日余念がない。

 もちろん親が子らに先んじて餌を食うこともせず、過ちは両親が並んで説諭し、叱った子供はその夜、必ず川の字に挟んで寝る。

 人はおのれの出自や生い立ちをとやかく言う。人生を親のせいにする。だがそれを言うのであれば、キャラとトモコの生き方は何ひとつ説明がつかなくなる。2匹はともに捨て猫で、親の愛情など知らないのである。

 万物の霊長などとうそぶいてはみても、やはり人は猫よりも愚かしい。

 私は、まさにこのとおりであると思うんですが、人間が動物を見下す資格といったものは、全くないと思います。しかしながら、現実に目を転じますと、実に人間といったものは、動物に対しまして尊大であります。動物との共生を図りまして、動物の尊厳を守ることが求められるところでありますが、事務事業といたしましては、狂犬病予防法に基づく事務、または動物の保護及び管理に関する法律に基づく事務がございます。中核市移行に際しまして、船橋市にも移譲される内容でもありまして、最も身近な船橋市が役割を果たしていくことを期待するものであります。

 先日、千葉の京葉道路の宮野木のところから、ちょうど京葉道路のガードが見えるんですが、そこのところに千葉市の動物愛護指導センターというところがございます。ちょっとこれは動物保護だったかもしれません。若干定かでないんですが、行政機関といたしまして、飼い主に対しまして、厳しいと思われてしまうほどの指導を積極的に行っておりまして、果たしている重要な役割を、私もかいま見たものでありました。

 当然ながら、最も基本になるべきは飼い主の自覚であるということは言うまでもございません。しかしながら、やはり現状に照らしてみますと、行政の積極的な参画といったものも求められるかと思います。その際には、やはり動物保護行政の基本ともなるべき指針も求められるものであります。

 求められるべき指針こそ、私は動物愛護条例であると思います。中核市への移行を絶好の機会といたしまして、動物との豊かな共生というものを実現いたしまして、動物の尊厳を守るための施策を展開されていくことを強く願うものでありますが、今後、船橋市といたしまして、どのようにこの問題に取り組んでおられるのか、お考えを伺います。

 続きまして、南口の再開発ビルの関係なんですが、そこの1つの部分でございます。

 南口の再開発のビルは、私たち市民にとりまして、求められるべき中身でなければなりません。日に日に進む工事の進捗に、期待は増すばかりではあるんですが、商業店舗の展開も気になるところではあるんですが、最も気になる中身こそが、やはり公共の用に供される区分の使われ方であります。戸籍住民課にかかわる事務部門であるとか、税務にかかわる部門等が入居するのではないかという話も伺っておりますし、どういった部署がそこの場所に入られるのか、そういったヒアリング等も終わったと伺っております。駅前という立地を活用する意味で、とてもこれは歓迎されるべきことであると思います。

 そこで、またとない今回の機会を行政サービスの向上に結びつけていくためにも、窓口時間の、窓口の開設している時間に関しましては、大胆な発想の転換が求められるものと思います。

 その一方で、役所の窓口での手続等のために、半日、または1日、休暇をとらなければいけないような方々が少なからずおられます。行政サービスに求められる面は多々ありますが、市民満足をいかに実現できるかが、やはり問われるものであると思います。そのためには、旧来の9時から5時の間の限られた窓口時間の開設では、時代の要請にとてもついていけるものではございません。夜間も、8時ないし、または9時まで開設されていれば、どれだけの方に便宜を供することが可能であったか、まさにこれは感ずるところ大であります。

 土曜、休日も全くしかりでありまして、365日、24時間行政といったものは不可能であるといたしましても、それに近づけることで、他の自治体からも抜きん出た行政サービスの実現を図るべきと思います。時代の変化に適応する行政サービスをどのように展開していくお考えであるか、お聞かせをいただきたいと思います。

 そしてまた、それに伴いまして、やはり職員研修といったものも、とても大事なテーマとなってまいります。顧客満足、すなわち市民満足の実現のためには、まずは第一線での接し方が問われる場面が多くあります。求められる内容を的確に把握して、そして対応に結びつけていくこと、それがやりとりの始まりであります。

 まさに、聞くは始まりであるからこそ、私も傾聴の必要性を提起してきたわけでありますが、改めまして、必要な聞く力というものをどうやって養うことができるか、そしてまた、どういうやり方でその研修を進めていこうとお考えなのか、お聞かせをいただきたいと思います。

 続きまして、行政改革に関しましてお尋ねをいたします。

 退職ということに関してなんですが、船橋市のここの役所におきましては、3月31日が退職の期日であります。しかしながら、私もそれは非常に違和感を感じておりました。自分の企業に勤めていた時代を考えましても、毎月のように定年退職される方がおられますし、送別会を行っていたものでありますが、それは、基本的にその退職される方の誕生日の月、例えば私は9月ですから、60歳の定年に達する9月になれば、その月が定年退職の月ということになります。ですから、場合によっては、現行の3月退職制度におきましては、4月2日に生まれた方のような場合ですと、丸々1年間、これは言葉は悪いんですが、得をしてしまっている、こういう実態がございます。

 仮にこれを試算をお願いいたしまして、退職月を現行どおりの3月31日退職で計算する場合と、誕生日月で、その方々が計算することを仮定としたそろばん勘定を出すことができると思うんですが、こちらの議場の中にも平成15年の3月に退職、ご卒業される方はたくさんおられます。15年の3月に退職される方々を対象といたしまして、退職月を誕生日月で計算した額と、現行どおりの3月退職の制度で計算した場合の費用の計算の結果をお聞かせいただきたいと思います。

 やはり、私もこの間――給食展がございます。毎年この時期に中央公民館でやっているんですが、給食展に行きますと、たくさんの給食が並んでいます。そして、給食に関しまして、食に関しまして、野菜を食べなければいけないといったことのお話とかもたくさん伺いました。私も大変耳が痛い話がいっぱいあったんですが、子供たちが好き嫌いといったものが、今非常に多くなっていること、このことも大変私は憂えるに耐えなかったわけでありますが、その一方で、例えば給食費、お父さん、お母さん、おじいちゃん、おばあちゃんから預かったお金で、給食費で、栄養士の先生方が献立を苦心してつくっておられるわけであります。その限られた、非常に極めて限られた財源の中で、栄養士の先生方のご苦心といったものを私もかいま見ることがありました。

 やはり、まず第1に考えなければいけないのは、子供の体づくりといったものを最優先に考えなければいけないわけであります。そうなりますと、その次、二の次、三の次になってしまうのが、やはりコストであるわけでありますが、しかしながら、これも両立していかなければいけないわけであります。そうなりますと、本当に栄養士の先生方のご苦労といったものは、本当に私、頭が下がる思いでありました。いろんなお話を伺いまして、どれだけ献立をつくる、子供たちのことを考えながら献立をつくるといったことが、限られた財源の中でやるのは大変だということを私も伺いまして、本当に頭が下がりました。

 そこで、小学校におきましては自校直営方式、平成11年度から段階的に民間委託を進めております。人件費の面で比較をした場合、平成12年度においては2億1397万7000円の削減効果があったと聞いております。これは、現在、船橋市が進めている行政改革の1つのモデルケースであったと思います。やはりこの厳しい財政状況の中で行政運営を図っていくためには、私たち納税者の立場を初めといたしまして、民間の経営感覚の意識を持って、全体について一層の行政改革を進めていかなければいけないと思います。

 こういった面にもかんがみまして、その退職金の、先ほどお願いいたしました試算の結果をお示しいただきたいと思います。

 続きまして、保育に関しての質問をさせていただきます。

 船橋市の保育需要は急激な伸びを示しておりまして、平成10年度の延べ入所児童は、実に6万8998人であります。平成9年度に比べまして1万2817人、率にいたしまして、実に22%増加をしているわけであります。この原因といたしましては、景気の低迷によりまして、パート就労される方の増加ですとか、女性の社会進出などが考えられますが、この傾向は今後も続くものと思われます。

 とりわけ、この傾向は人口急増地域におきまして顕著でありまして、年度当初から500人を超える待機児童を出しているところや、県内の市でも300人近い待機児童を出している市も存在しております。

 その中で、船橋市は平成13年度当初の待機児童数は16人でありまして、今年度末の待機児童数も150人と聞いております。船橋市の場合は入所定員の125%まで児童を受け入れる、入所の円滑化を実施することで、待機児童を何とか出さないように対処をしております。私はやはり、この入所の円滑化といったものを、いち早く実現いたしました当局の対応を高く評価するものであります。

 このことに関しましては、しかしながら、従来に比べて保育園が込んでいるといったことが、一部の父母の間から不満が寄せられていると伺っております。私は、こういった声を耳にいたしますと、非常に残念というよりはもう怒りを覚えるわけでありますが、限られた財源の中では、保育にかける経費もおのずから限界があるわけであります。入所できない、保育園に入りたくても入れない子供たちがいっぱいいるわけであります。そういった中で、保育園に行けなくて困っている方々に、1人でも多く入っていただくために、利用する側も、今少々保育園が込んでいたとしても、お互いに助け合い、支え合い、我慢をするといった姿勢がなぜできないのであろうか。

 私は、本当にこれは憤懣やる方ないんでありますが、55万市民のうち、保育園に通所している児童は約6,000人と聞いております。14年度の一般会計予算の伸び率が0.2%の中、民生費の保育所費は8.6%の伸びを示しております。これは入所児童の増加に伴う経費に加え、来年度、西船橋及び習志野台の両地区におきまして、保育所を整備することによるものと思われます。

 入所の円滑化を実施したとしましても、長期的に待機児童が発生すると予想される地区におきましては、保育所を積極的に整備することは必要なことと認識をしております。しかしながら、財政状況が極めて苦しい中では、さまざまな市民要望にこたえていくためには、今後も保育所費のみに経費を投ずることは困難と考えております。

 先番議員の質問に対しまして、来年度建設する2つの保育所につきましては、新たな制度に基づく民設民営方式を採用し、行田地区及び三山地区においては、市有地を貸与し、民間が施設整備する民設民営を準備している。また、ほかの地区については、民間がみずから用地を手当てして保育所を整備することができる地区があるか否かについても、早急に検討していきたいとのご答弁がありました。このことは、今後の保育所整備及び運営に関しまして、民間活力を積極的に活用しようとするものでありまして、市長の英断を私も高く評価するものであります。

 また、中核市移行後におきましては、一段と保育行政に関する権限及び責任が重くなるとのことであります。限られた財源の中で充実した保育を実施する上での基本的な見解をお伺いいたします。

 続きまして、保育園の給食調理に関しましてご質問いたします。

 現在、公立保育園におきましては、市職員による給食調理がなされております。行政改革大綱におきましても、保育園給食における調理業務の委託の検討が明記されております。しかしながら、現在のところ、具体的作業には着手をしていないものと思われます。私は基本的に市の業務について、民間委託、民間でできるものは民間にゆだねるべきとの考えを持っております。この点に関しましても見解をお伺いさせていただきます。(「調理は民間でできないんだよ」と呼ぶ者あり)

 続きまして、南口再開発の問題に関しましてお尋ねいたします。

 南口の再開発ビルの商業ゾーン運営についての先番議員の質問に対しまして、南口再開発ビルの商業ゾーンの良好で良質な商業環境を維持するためには、一体的な床の運営を行っていくことが必要であり、またその運営に当たってはテナントミックス――いわゆる業種の構成ですね。あと、テナントリーシング――テナントの選定やテナントの指導、日常的業務など、専門的な知識やノウハウが必要となってくるので、当分の間は専門デベロッパーに、その業務の代行をゆだねることとしたと答弁されておられました。

 そこで、次の点に関しましてお尋ねいたします。

 1点目は、コンサルティング会社。これはコンサルティング会社というよりは、私、運営会社と言った方が適切ではないかと思うんですが、そのコンサルティング会社、運営会社5社に声をかけたと伺っておりますが、どういう基準で、どのような会社に声をかけられたのか、お聞かせをいただきたいと思います。

 そしてまた、今回、日本毛織株式会社コルトンプラザ事業部に、今回、運営会社としてお願いしたと聞いておりますが、その会社の経歴及び実績に関しましてお尋ねをいたします。

 そしてまた、テナント決定の方法と、区画地域の区分割り、いわゆるゾーニングとの関係につきましてお尋ねをいたします。

 そしてまた、4点目は自営権利者と、いわゆるゾーニングとの関係につきまして、答弁をいただきたいと思います。

 以上をもちまして1問といたします。

[保健福祉部長登壇]

●保健福祉部長(川村良一) 動物愛護行政について、市としての取り組みの中身はということでご質問いただきました。

 現行の動物の愛護及び管理に関する法律、この中では、虐待の防止だとか、飼い主の動物の適正な取り扱いだとか、こういうことが愛護に関する事項として定められ、一方ではまた動物によりますところの生命、身体、財産等の侵害から、いかに守るかというようなことの管理に関する規定が置かれているわけであります。市といたしましては、これらの関係法律の趣旨、目的等に照らしまして、必要な条例を制定いたしまして、人と動物が共生できる、このようなまちづくりを目指してまいりたいと考えているところでございます。

 具体的に申し上げますと、しつけの教室、それから飼い方教室、各種相談業務を実施するなど、動物との適正なあり方や、飼い主の都合で遺棄したり、終生飼養の普及活動、啓発に努めてまいりたい、こういうふうに考えているところでございます。

 また、できるだけ、殺す、殺傷処分、こういうことをしないで済むようなことを、市民の皆様との連携を図りながら、里親制度を検討するとか、こういうこともしてまいりたい、このように考えております。

 以上でございます。

[市民生活部長登壇]

●市民生活部長(渡来直治) 南口再開発ビルの総合窓口の開設時間等についてのご質問にお答えをいたします。

 地方分権時代におきまして、各自治体ではどのような住民サービスができるか、創意工夫に努めているところでございますが、船橋市といたしましても、現在建設中の再開発ビル5階、6階の公共公益施設につきましては、駅前という極めて立地条件のよいことから、利用者も大変多く見込まれるわけでございます。市民の利便性や、多岐にわたる行政需要に柔軟に対応してまいりたい、このように考えております。

 総合窓口の基本的な考え方といたしましては、現在、出張所で行っている業務に加え、福祉や税等の業務をより一層充実をさせていきたい、このように考えております。

 また、窓口の開設時間帯につきましては、土曜、日曜も含め9時から20時まで、または9時から21時など、ビルの店舗ゾーンの営業時間なども参考にして、具体的な業務内容及びその運営方法の詳細について、現在、関係課と協議をいたしているところでございます。夏ごろには、その詳細が皆様方にお示しできるのではないかというふうに、現在のところ考えております。

[総務部長登壇]

●総務部長(阿久澤敏雄) 私から、職員研修の関係につきまして、まずお答えをさせていただきます。

 市民満足が得られますように、市民サービスをより向上させるためには、ご指摘のございましたように、職員が市政の主人公である市民の皆さんとコミュニケーションを図りながら、市民の皆さんの話を正確に聞き取り、その意図や動機を十分につかんで対応することが必要であります。そのために、一般職、監督職、管理職の各階層の職員研修において、身につけるべき能力として積極的に聞く能力、あるいは相手の意図をつかむ聞き方などについて学習をしているところでございます。

 今後は地方分権の進展に伴い、市民の皆様と協働して政策に取り組むことも求められますので、さらにリスニング能力を高める研修を検討するとともに、市民の皆さんに対する説明責任を果たすための説明力、プレゼンテーション能力等を身につける研修につきましても研究し、聞く力、説明する力の双方を身につけた職員の育成に努めてまいりたい、そのように考えているところでございます。

 次に、退職制度にかかわるご質問でございます。

 職員の定年につきましては、地方公務員法第28条の2により、「職員は、定年に達したときは、定年に達した日以降における最初の3月31日までの間において、条例で定める日に退職する」とされているところでございます。

 これを受けまして、本市の定年退職日にありましては、職員の勤務条件となりますことから、職員団体と交渉をし、勤務条件法定主義の原則に基づきまして、市民の意思を代表する議会の議決を得て船橋市職員の定年等に関する条例第2条で、「職員は、定年に達したときは、定年に達した日以後における最初の3月31日に退職する」とし、3月31日のみを定年退職日と定めているところでございます。

 従来の勧奨退職の慣行等より見まして、人事管理の円滑な運用のため、必要かつ合理的である場合に限り、9月30日あるいは3月31日という2つの定年退職日にすることなども考えられるところでございますが、これ以上の退職日、例えば職員個々の都合を重視する余り、公務の運営に支障が生ずるような結果を招く定年退職日を定めることは、行政の一層の能率的運営を図ることを目的として定年制度が導入されたことから見まして、極めて不適当であるとされているところでございます。

 経費の点につきましては、ご提案ございました誕生日の退職にいたしますと、1人当たり――これは誕生日さまざまでございますので、平均6カ月当たりの給与が削減できるとした場合で計算をしてございます。退職に伴います補充、退職者の再任用の経費などを考慮いたしますと、まことに大ざっぱな数字でございますけれども、1人当たり約110万円程度の削減となろうと存じます。

 しかしながら、その反面、職員を平等に取り扱わなければならないということや、人事管理の煩雑さとして、毎月の退職者が生じることにより、業務遂行の継続性、退職補充のための毎月の異動作業、また欠員補充による新規採用者の確保、事務作業の膨大化、職員が働きやすい環境を損ね、ひいては市民サービスの低下など、公務の効率的な行政運営を確保できないおそれもある、そのように考えているところでございます。

 以上でございます。

[福祉サービス部長登壇]

●福祉サービス部長(飯島和男) 今後の保育政策の基本的考え等のご質問にお答えいたします。

 本市の保育需要は急激な伸びを示しており、入所児童は過去に例を見ない状況になっております。保育所待機児童対策は、国同様、本市においても最重要施策の1つと考えております。

 本市では、入所の円滑化を実施し、でき得る限り待機児童を出さないように取り扱ってまいりました。しかし、平成13年度末では市内45カ所の保育所中、入所率が定員の125%近くに達する保育所が半数以上に上っております。

 待機児童数については、本市と同様の地方公共団体の中では、その数は極めて少ない状況でございます。平成14年度当初の待機児童数は50人前後となる見込みでございます。今後は、この傾向が一層加速するものと思われます。

 そこで、将来にわたり待機児童が発生すると予測される地区については、今後とも保育所整備に力を傾注する必要がございます。しかしながら、限られた財源の中で、ご質問者がご指摘のように、今後すべての保育所新設等について、今までのように市費を投じていくことは困難と考えております。

 先番議員にもご答弁いたしましたが、今後の保育行政の運営に当たっては、施設整備及び運営について、でき得る限り民間活力の導入を図り、民間の持つ効率的かつ弾力的手法を最大限に引き出すことで、良質の保育サービスの確保に努めていきたいと考えております。

 次に、公立保育所における今後の給食調理業務のあり方についてお答えいたします。

 ご指摘のとおり、行政改革の大綱においても、保育園給食における調理業務の委託の検討が明記されておりますが、現在のところ具体的な検討には至っておりません。

 公立保育所の給食調理業務については、正規職員と臨時的任用職員により行っておりますが、当面は常勤の正規職員、臨時的任用職員及び新年度から導入される再任用職員を配置して給食業務に当たる予定です。

 しかしながら、現状のまま推移すると、5年後には半数近くの職員が臨時的任用及び再任用職員となる見込みです。

 そこで、今後、現行の保育所の給食を維持するためには、どのような方法が望ましいのか、研究していきたいと思っております。

 以上でございます。

[都市整備部長登壇]

●都市整備部長(阿部幸雄) 南口再開発ビルにかかわりますご質問にお答え申し上げます。

 まず、第1点目としましては、運営会社5社に声をかけた基準と、対象とした会社ということでございますけれども、現在建設中でございます、この船橋駅南口の再開発ビルは、専門店の集団でありますことから、専門店のテナントミックス、テナントリーシング、オープン後の運営等を任すことができますデベロッパーが必要となってまいりますので、それらに実績を有する会社について、商業コンサルタントや本市を含めた権利者組織の中で検討し、選定を行ってまいったところでございます。

 提案を依頼しました会社は日本毛織株式会社、株式会社三菱地所、株式会社ジオ・アカマツ、ダイヤモンドシティ株式会社、東芝テック株式会社の5社でございます。

 これら5社から提案をいただきましたものにつきまして、テナントミックスの方向性、フロアの業種、業態構成、賃料予測、代行業務の受託内容、業務体制、受託経費の概算予測等につきまして提案を依頼いたしまして、それらの提案内容について検討を行いました結果、日本毛織株式会社に決定したものでございます。

 次に、提案を採用しました日本毛織株式会社の経歴及び実績でございますけれども、日本毛織株式会社は、明治29年に繊維を製造する会社としまして発足し、現在は繊維事業のほか、ショッピングセンターやスポーツ、レジャー施設などの運営を行っております。

 ショッピングセンター運営の実績としましては、1984年、兵庫県加古川市にショッピングセンター「ニッケパークタウン」を建設・運営、また1988年、市川市にショッピング・飲食・スポーツなどの複合施設「ニッケコルトンプラザ」を建設し、運営を行っておるところでございます。

 次に、3点目のテナント決定の方法とゾーニングとの関係でございますけれども、テナント決定に当たりましては、ゾーニングやテナントミックスなどを考慮いたしますとともに、出店希望者から取り扱い品目の特徴や客層、専門店としての店の個性を店舗づくりの面でどのように表現するのか、商品計画、それから4点目として、販売政策、5点目として、サービスの留意点、それから6点目として、従業員教育等の営業方針、資金計画、家賃等の目論見書を提出していただき、それらについて運営会社及び運営代行会社において総合的に検討し、決定してまいりたいと考えております。

 次に、質問の4点目でございますが、自営権利者とゾーニングとの関係でございますけれども、自営権利者とテナントとの共存共栄を図ります観点から、自営希望権利者の業種、業態等をも考慮に入れましたゾーニングを行っており、全体としてバランスのとれたショッピングセンターづくりを行ってまいりたいと考えておるところでございます。

 以上でございます。

[中村実議員登壇]

●中村実議員 答弁ありがとうございました。2問、始めさせていただきます。

 退職金の話で、いろいろもう2〜3お尋ねしようと思ったんですが、1点だけにとどめさせていただきます。

 事務の問題が大変な障壁である。それであれば、民間企業はすべて倒産してしまっているわけでありまして、そういった抗弁といったものが果たして適切であるのかどうか、ちょっと私は考えられません。

 また、110万という数字が出たんですが、私は平成15年度の3月に退職される方々、たくさんおられるわけでありまして、その方々のトータルでの費用といった問題を提起したかったわけでありまして、平均で半年というふうな見方は確かにあると思うんですが、しかしながら、1月から12月まで誕生日が分散していて、果たして半年で見るという数字が平均といいますか、ある程度の指標になるのかといったら、私はそうはならないと思いますので、あくまでも15年の3月に退職される方々のデータを私はお示しいただきたいと申し上げましたので、そのあたりに関しまして、ご答弁いただきたいと思います。

 続きまして第2問、全く内容は変わりますが、西船橋駅のことに関しましてお尋ねいたします。

 議案勉強会におきまして、今後のスケジュール等、大変細かくご説明いただきましたこと、ありがとうございます。そしてまた、本当に長年にわたりまして、市長を初めといたしました関係部局のご尽力に大変感謝するものでありますが、しかしながら、あれだけの相当な大規模な工事になってまいります。また、利用客、乗降客の数も、これは尋常ではない時間帯もございます。

 そうなりますと、今後の工事を進められていく状況で、例えば今後、仮設階段をつけるであるとか、さまざまな、今まで予想し得なかったような状況が求められてくると思うんですが、その際に、さまざまに工事に際しましての講ずる施策、または配慮といったものも求められていくものと思うんですが、そのあたりをどのようにお考えでいらっしゃるか、お尋ねをいたします。

 そして、南口の再開発ビルなんですが、これ、私も通告書の中に「スターバックスが溶け込めるビルとは」と申し上げたんですが、これ、別に何もスターバックスが入るか入らないかを問うているわけではなくて、いわゆるシアトル系と言われているような、例えばビル1つとりましても、どういう人が出入りするかのビルによりまして、全然違ってしまうわけであります。やはり、今求められているものは、私は若い女性の、OLさんの方々が出入りされるようなビルが求められているのではないかと思うんです。

 それというのも、この間、私もびっくりしたんですが、ある――これは何と言ったらいいんでしょうか、外食産業なんですが、非常に若い女性の間、または若い人の間で人気があるお店なんですが、エレベーターを私ぼおっと待っていまして、そうしましたら、若い女性が6〜7人、ずらずらっと来まして、どこどこ――その特定のお店なんですが、どこどこでご飯食べようよと言ってまして、この子たちは何か勘違いしてるな。船橋にそんなもんあるわけないのになと、私思ったわけであります。それで、おかしいなと思ってちらっと見ると、そこにそのお店の表示が出ていたんです。そこで私もご飯をいただきました。

 そうすると、そこのお店というのは、若い女性が1人で食べに来られるお店というのが1つのコンセプトになっているそうです。流れている音楽にいたしましても、非常に心地のいいモダンジャズが流れていまして、私もとても心地よい思いをしてきたんですが、やはり、例えば服に関しましても、そういった女性というのは大抵あれなんです、23区で服を買ったり、スーツを買ったりとか、そういう系統の関係の女性たちに向いてもらえる、目を向けてもらえるようなビルでなければいけないわけであります。

 やはり、もちろんお父さん方もたくさん行き帰りにお出入りされることも歓迎されるわけではありますが、やはり1つの回遊といったものを実現しなければいけないと思うんです。そして、今回のこの南口再開発ビルが非常に、いまだかつてない格好の機会でありますから、そのあたりの私の考え方、ご参考にしていただけるかどうか定かではありませんが、そういった考えもあるということをご記憶の隅にとどめていただければと思います。

 では、以上で2問終わります。

[総務部長登壇]

●総務部長(阿久澤敏雄) 再質問にお答えいたします。

 今年度3月末日退職者の、トータルでのどのぐらいの余剰金が出るかというご質問でございます。まことに申しわけございませんけれども、現在まだ数字が出ておりません。後ほどまたお知らせをしたいというふうに思います。よろしくお願いしたいと思います。

[企画部長登壇]

●企画部長(菅谷和夫) それでは、私の方から西船橋駅のエスカレーター、エレベーター設置に関しましての通路の安全確保についてのご質問にお答えしたいと思います。

 営団線のエレベーター設置並びにJR線の改札内のエレベーター、エスカレーター設置に当たりましては、現状の通路部分に人工地盤をつくりまして、通路部分を拡張いたしまして、利用者の安全性を確保する計画というふうになっております。

 さらに、JRの武蔵野線につきましては、乗り換え客が非常に多いということから、既存階段へのエスカレーター設置は非常に危険だということがございますので、新松戸方面に新たな通路を設けまして、エスカレーター設置する等考えているところでございまして、駅利用者の安全を十分考慮した計画ということで対応していただいているところでございます。

 以上でございます。

[中村実議員登壇]

●中村実議員 ご答弁ありがとうございました。

 西船の問題も、これも本当に差し迫った緊急課題でございます。また、安全にかつ的確に工事をお進めいただけますこと、よろしくお願いいたします。

 続きまして、3問目に入りますが、先ほど総務部長の方のご答弁いただきましたが、数値といったものがお示しいただけないのであれば、先ほどの私の第1問に対しましてのご回答をいただきましたが、そのご提示いただいた答えといったものから、ある程度どのくらいの、例えば費用の節減の効果が図れるかどうかというのは、私ではちょっとわかりかねる部分があるんですが、やはりご本職の方であれば、そのあたり一目瞭然ではないかと思います。

 そういった中で、例えば今回の退職月の問題にしてもそうなんですが、こういう退職月の問題に取り組むか、取り組まないかによりまして、明らかにその費用が節減できるか、できないかがかかっているわけであります。これだけ明らかにはっきりしているテーマといったものも私、少ないと思うんですが、こういった事実といったものがあると思います。この事実といったものを、私たち納税者の納税者感覚に照らしまして、果たしてそういった額の開きといったもの、費用の節減が可能であるだろうという、そういう数字、事実といったものが、納税者感覚に照らしまして、果たして納得のできるものであるか否か、これ、できるか否か、それだけで結構ですので、ご答弁いただきたいと思います。

[総務部長登壇]

●総務部長(阿久澤敏雄) 一言で回答せよというご質問でございますけれども、行政改革を考える上で、経費の削減ということは大変に重要なことであるということは十分理解しているところでございます。ご提案の誕生月の定年退職を考えてみますと、国、またはほとんどの地方公共団体が年度末定年退職を実施しているという事実がございます。国やほとんどの地方自治団体が、何ゆえ3月31日を退職日としたかと申しますと、職員の後補充の容易性、業務遂行の継続性等、公務運営に影響が出ないように考慮したものと考えているところでございます。つまり、市民生活への影響が出ないよう、現行制度となっているというふうに理解をしているところでございます。ご理解をいただきたいと思います。