【2004/03/22 特別擁護老人施設『はまなこ荘』より西方に猪鼻湖を望む】 
『はまなこ荘』へは、月に数回、注文の菓子を届けています。東名三ヶ日インターチェンジを
下りて200m、進行方向に向かって左の山の斜面に建てられていて、すぐ隣に『はまなこ病院』が
あり、医療面で施設をフォローしています。

菓子は実際に使われる4階食堂まで直接運びますが、その度に感心することがあります。
介護をする職員の方たちが皆、常に笑顔で仕事をしていることです。当たり前のことなのかも
知れませんが、こちらからの挨拶にも、必ず、それ以上の笑顔と挨拶が返ってきます。

猪鼻湖を一望できる景観、医療施設との連携、雰囲気の良さ、人生最後の時間を
落ち着いた気持ちで過ごせる、そんな施設なのかも知れませんが、・・・・、
ただ、建物のすぐ下に墓地があり、いつも死を眼前にし、少し、鬱になってしまうのでは・・・
要らぬ心配ですね。

人は年齢と共に、死に対する心構えというか、覚悟を決めていきます。
自分が思うより、年配者にとっては、死の認識を受け入れているのかも知れません。
 拡大

この施設へ来る道を更に上に進むとトヨタ自動車の保養所があり(時々、宿泊に
訪れた人が店を利用)、眺め下ろすと言う点で、更に絶景と言えます。

今でこそ、インターチェンジと国道を結ぶ接続道路に寸断された形になっていますが、
小学校時代、この道路は、下を鉄道(現、天竜浜名湖鉄道、旧、国鉄二俣線)が、
切通状に走る上の全長10mあまりの小さな橋を渡り、小学校東門へ続いていました。
小学校も高学年になると体育の授業にマラソンが加わり、ちょうど、その道はマラソンの
コースになっていたのですが、往復、上るか下るの坂道のコース、それもかなりの急勾配、
小学生にとっては、かなり辛いものがありました。

現在、線路に平行するように高速道路が同じように切通で走り、前述の小さな橋は撤去され、
代わって接続道路用の橋が線路と高速道路をまたぐ形で別の位置に架けられています。
その辺り一体の面影はすっかり拭い去られた風景となってしまいましたが、それでも、かつて、
橋の架かっていた場所に、わずかにその痕跡が残っています。それを見ると、小学校の時、
蒸気機関車の汽笛に大慌てで橋の上に走り、汽車の吐き出す煙の中に身を隠し、
まるで忍者になった気分の思い出など、その光景ばかりか、汽車の吐き出す煙の臭いさえも、
不思議と脳裏に蘇ります。