【 スポンジケーキ(共立て) 】

当店ではスポンジケーキも、予約に応じ、販売しています。
2,3年前(西暦2000ぐらい)の話になりますが、初めて注文していただいた方のご主人と
地区の行事で話す機会があったのですが、

「前、他のところで買ったスポンジケーキ、固くてパサパサ、
スポンジケーキって、こんなものだと思っていたけれど、
この前、そちらで買ったスポンジケーキ、ふわっとしていて、
それでもって、しっとりしていますね。」


何と答えていいのやら、返答に窮してしまいました。
『スポンジ』 がふわっとしている様を模して 『スポンジケーキ』 と呼ばるのに、

『固い』 って、???

それは、一体どんなものか見てみたい衝動に・・・・・・・


共立て:卵を黄身、白味を分けずに、そのまま、泡立てて生地にします。かなりの手際良さと
要領良さが要求されます。作り方に関しては、総じて、別立ての方が楽と言えます。

店では、オーブンの大きさもありますので、7号の型で15〜20台分をミキサーで泡立てます。
焼き上がったら熱いうちに、型と生地の間をパレットナイフで一周し、そのまま紙の上に逆さに
します。型をふせたまま、冷まします。こうすると、適度な湿気を保ち、しっとりとした生地になります。
冷めたら、1個ずつビニール袋に入れ、-30℃の冷凍庫で一気に凍らせ(ショックフリーズ)、
保存します。こうすれば、いつまでも、焼きたて、しっとり感を失うことはありません。
ただ、家庭用冷蔵庫では、一気に冷凍することが難しいので、スポンジケーキを焼く場合、
冷ます時間がありますので、使用する半日から一日前を目安に焼くのがいいでしょう。

◆ 基本配合(7号《直径21cm》丸型 1台)
・卵(全卵)  260〜280g(4個)
・砂糖  125g
・小麦粉(薄力粉)  125g
・バター(無塩)  60g
・バニラエッセンス  少々

◆手順
・バターを火にかけ、溶けた時点で火から外しておきます。
・小麦粉も、あらかじめ紙の上に篩った状態にしておきます。
・常温に戻した卵を湯煎にかけ、バニラを加え、人肌まで温めます。
・砂糖を加え、泡立てます。砂糖のざらざら感がなくなれば、湯煎から外し、
更に、十分に泡立てます。(10〜15分)
・小麦粉を一気に全体に振るようにして加えます。
・生地の泡をなるべく、つぶさないような気持ちで、ヘラで切るように混ぜ込みます。
・溶かしバターをヘラで受けるようにして加え、生地が均一になるように混ぜます。
・後は、型に流して、170〜180℃のオーブンで30分、出来上がりです。
・型のまま、逆さに伏せ、冷めればOKです。

◆注意点
・ホイッパーは手首を使い、空気を包み込むようなつもりで泡立てます。
・小麦粉を一度に加え、短時間で均一に混ぜるのは、これも、ふっくらさせるコツです。
(こね過ぎは、小麦粉に粘りが出てしまい、ふくらみが悪くなります)
・焼き上がりの判断は、膨張から沈みに入って5〜10分が目安です。
・冷却は蓋(型)をしたまま、常温で自然冷却させましょう。

コツをつかむためには、何度も挑戦するしかありません。