ルチノー



オカメインコの種類(色の違い)は20種以上と非常に多いのですが、基本的には、カロテノイド色素メラニン色素の2種類のみで、あとは、その色(色素)の模様と組み合わせです。

カロテノイド色素は、抗酸化作用で知られるベータカロチンが有名ですが、顔の黄色や頬のオレンジの色になります。オカメ(別名:おたふく)の大きな頬紅(自然の赤み?)に結びつけ命名されたオカメインコなのですが、その最大の特徴である頬紅が無い(カロテノイド色素がない)ものをホワイトフェースと呼びます。その場合も、オカメではないけれど、オカメ?インコです。

そして、もうひとつのメラニン色素の有る無しで羽根など体の色が決まり、有る場合はグレー(もしくは、その変種の薄茶色)、中途半端にある場合のグレー、薄茶色の斑(まだら)や、さざなみ模様、丸っきり無い場合の白(クリーム色)があります。その他に、オス、メスで色の出る箇所が微妙に違っていて、結果的に、20種類以上の個体が存在することになります。なお、瞳の色もメラニン色素の有る無しで決まり、無い場合はすべて赤目になるのですが、これは、瞳孔にメラニン色素が無いため、網膜上の血管が透けて見えるためです

最近、岡山県で、2羽の白ツバメのニュースがありましたが、自然界では、しばしば、突然変異として、本来の色を失った白い(先天的にメラニンが欠乏している)個体が見つかることがあります。それを、一般的にはアルビノと呼ぶのですが、オカメインコの場合、通常、メラニン色素だけが無い場合はルチノー、俗称、白オカメと言い、特別、カロテノイド色素メラニン色素双方の色素の無い、真っ白なもの(要するに、ホワイトフェースルチノー)を指し、こちらを俗称として、アルビノと呼びます。

オカメインコの原種は両方の色素を持つ、羽根がグレーでほっぺがオレンジのオス、メスですが、オスの方が顔の黄色が濃いのが特徴です。わが家のオカメは、メラミン色素無しのカロテノイド色素有りで、そう、ルチノーホワイトフェースでない)です。ただ、ルチノーの場合、他の濃い色の品種に比べ、オス、メスの判別方法である顔の模様や尾羽の裏の模様がほとんど分からず、うちのは・・・、あるような・・・、ないような・・・



実は、このオス、メスの違いで、習性も異なってきます(らしいです?)。当然、メスのほうが卵を産むということで、ペットショップなどで、値段的には倍以上するようなのですが、モノマネに関してはオスの方がたけているということで、半年ぐらいすると、簡単には、電子レンジなどの電子音を真似たり、うまくすれば、人のしゃべりも真似たりするということです。今まだ、生まれて3ヶ月余りで、外見は、すっかり成鳥と変わらない(ペットショップなどの成鳥はもっと、おデブのようにも?)のですが、まだモノマネはしません。

それでも、鳴き声のパターンは割合と多彩で、一緒に暮らしていると、その鳴き声で、何をしているのか、何をしたいのか、その行動と合わせて、おおよそ、分かるようになってきました。ただ一つを除いて・・・

朝の放鳥タイムの後、ゲージに入れ、窓際に置いてしばらくすると、

「ムニャムニャ」

まるで、人間が小さな声でつぶやくように・・・、独り言(独り鳴き?)を言います。

初めのうち、あまりに奇妙な鳴き声に、

意地悪カラスがちょっかいを出しに来ているのだろうか

と心配になり、様子を見に行くのですが、フニャっと言いながら、半分、眠たいような眼差しでこちらを見ます。
ひょっ、ひょっとして、あれは・・・、



寝言?