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10月23日(月)

 本当の恐怖は、想像の中にある。

 たとえば、「なぐられる!」よりも、「いつなぐられるかわからない」の方が恐い。

 「なぐられる!」だったら、心の準備をすることができる。

 反撃の準備なり、目をつぶって構えるなり。

 だが、「いつなぐられるかわからない」の場合は、気を抜くことができない。

 いつも、構えていなければならないし、もしかしたら、構えていることで相手を刺激してしまうかもしれない。

 相手から目をそらした瞬間に、殴られるかもしれない。

 その恐怖が、相手を巨大に見せる。

 相手は、なぐるっていっても、でこピンぐらいのつもりかもしれない。

 だが、こちらにしてみれば、こぶしで殴られるぐらいの恐怖を感じてしまうのだ。

 そんな時は、「大丈夫」って私は唱えるようにしている。

 けっこうこれがきくのだ。

 大丈夫。私は大丈夫。

 幸せだもんっ。