Stargazer / Rebel (OHRtoday/OMM 560.003)

Stargazer / Rebel (POLYDOR/811 730-1)

Side-1
1.Stargazer
2.Broadway nights
3.Give it all you got
4.Iron Horse
5.Surrender

Side-2
1.Innocent and wild
2.Hold your head up (Argent and White)
3.Wings of fire (Tommy Clauss,Albert Stubler and John Lawton)

ドイツ人ギタリストTommy Clauseと結成したバンドRebelの唯一のアルバム。Lawtonは当初はプロデュースのみを 担当する予定だったが、若いヴォーカリストの指導に業を煮やして「ええい、こう歌うんだ!」となったらしい。 オーソドックスなハードロックにクールなポップセンスとニューウェイヴのスピード感をプラスした名盤。

上の写真が1982年にドイツで発売されたOHRtoday盤であり、私はこれしか見たことがなかったが、以前からPOLYDOR盤の存在が 噂されていた。すなわち、ZARの3rdアルバム"From Welcome...To Goodbye"の国内盤ライナーノーツでTommy Clauseが本作について 「ディーター・ダークスのプロデュースでポリドールから発売された」と言及している部分があるのだ。これについては、後に再発 されたZARの"Live Your Life Forever"の国内盤CDの解説を担当した奥村氏が、「Clauseはこのアルバムはアメリカでもリリースされたと 言っているが、そのディストリビュートをポリドールが手掛けたということかもしれない」と推測していた。私も「ふ〜ん、そんなものかな」 と思っていた。今回、噂のPOLYDOR盤を入手してわかったことは、なんとフランス盤だったのだ。ドイツ盤の翌年の1983年発売らしい。ちなみに 裏ジャケのクレジットはすべてフランス語で書かれている。
考えてみれば、ドイツ国内でもOHRtodayとかいうローカル・レーベルからリリースされる作品が、アメリカで、しかもポリドールのような大手から 発売できるとは考えにくい。
ローカルと言えば、Tommy Clauseの本拠地はシュトゥットガルトだそうだが、そのシュトゥットガルトで思い出した話がある。私のHPを見た ストラスブルグ(ドイツみたいな地名だが、ドイツ国境に近いフランス東部の地方都市だ)在住のフランス人と何度かメールのやりとりをした ことがあるのだが、この町は事実上シュトゥットガルトを中心とするドイツ南西部の文化経済圏に組み込まれているらしく、音楽もよくドイツからの ラジオ放送を聴いて育ったということだ。彼女が(残念ながら私と同年代のおばちゃんらしいが)LHSファンになったのも、そのような経緯らしい。 そこで強引な推理をひとつ立てて見ると、POLYDORはドイツ南西部のローカル・レーベルに対応するフランス側のディストリビューションではないかと いうのはどうだろうか。すなわち、Rebelの守備範囲は一部国境を越えてフランスにまたがっていたが、国内レーベルでカバーできないフランス部分を POLYDORに委託したということで、あくまでもローカルな発売だったのではという推測である。えっ?、ポリドールは大手じゃないかって?。フランスでは ローカルなの!。(やっぱ無理があるか。)

All songs written by Tommy Clauss and John Lawton except for indicated.

Stargazer / Rebel (Metalapolis/MPR 0100 CD)

2020年にMetalapolisから発売されたリマスター版CD。Digipak仕様のインナー・スリーブにレコーディング中と思われるスナップ写真が使用されており、当時の作業の様子が偲ばれる。特に下側の写真のバックに"2トラ38"と思われるテープ・デッキがあり、何に使ったのか興味深い。(1980年当時はアナログ24トラックのマルチ・トラック・レコーダが主流であり、ステレオ・ミックスのモニタに使ったのだろうか。)

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