えっ、健康診断てこんな程度のものだったの!!
   それも日本を代表する企業(何の代表かは知りませんが)
   損保××海上での職場定期健康診断が!!
tokiomarine 東京海上 東京海上火災保険
   現在上告中のレントゲン写真の異常影見落としの医療過誤裁判の実例をご紹介。
   知ればビックリ!これが日本の集団検診の実態だ。
      








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                                    開設  2000年 5月17日
                                   更新  2004年 11月25日
                                                 (リンク集に1件追加)              
       

職場定期健康診断での医療ミス。
 
レントゲン写真上の異常影を毎年、毎年見落とし。
 他の病院で異常を発見された時には、既に手遅れで死亡。
 
健康診断は一体何のためにやっているのだ?
 医療過誤裁判を通して分かった、
 日本の医療のおそまつな実態と、
 従業員に対する企業の安全配慮義務違反、
 そしてこんな不条理を許している司法を弾劾する。


最高裁判決が出ました。

本件裁判は7月18日に判決が出て、上告棄却となりました。
残念ながら、13年間闘ってきた当方の主張は通りませんでしたが、
逆に、この上告棄却で、
定期健康診断はデタラメで構わない、
集団健診での医療ミスはその責任を問えない
と国が健康診断の意義を否定する宣言をしたこととなりました。
それなら、もう健康診断なんて受けることなんてないよね。
予防医学なんてクソ喰らえってことでしょうね。


裁判官のみなさん。
あなた方も公務員としての職場集団健診を受けておられるでしょう。
どうぞ、あなた方もレントゲン写真の異常を見落としされて、
手遅れだという目に遭ってみてください。
そうすれば、あなた方が出した「日本の集団健診なんてこんな程度の
レベルであって、それに文句などつける権利は無い」という判決が許容できる
ものかどうか、よくわかるでしょう。

又、本件で、日本の健康診断のレベルは低いのだ、だから見落としても仕方が無い
それのどこが悪いと云わんばかりの、恥知らずの言い分の
応援をかってでた多数の医療者の方々、ならば、もう健康診断なんて止めなさい。
少なくとも、医療者としての責任を果たそうとするのなら、
あなた方の云っている現状の健診などは、医療に期待して自己の健康管理の一環として
健診を捉えている受診者に対する背信行為以外の何ものでもありません。


判決文と最高裁のインチキ判決に対しての当方の見解はこちら
(クリックすると開きます)   


お薦めの一冊 開業医の三女は、有力病院の開頭手術でなぜ凄惨な死に至ったのか。
死をもたらした約40日の医療行為の違法性を訴え、
カルテの改ざん、鑑定書も争う。
日本の医療の体質と倫理性を衝く「10年裁判」のドキュメント。
本書を読んで下さった方が、この医療のいきさつをどう判断しようとも
私に不満はない。
ただこのようなことが、
実際医療現場であったことを受け止めていただきたい。
そして医療過誤にあった人々の不毛な不幸を「これは何なのだ」と
考えていただければ幸いである。(著者あとがきより)
伊豆百合子著

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お薦めの一冊 『医療過誤裁判の何が問題なのか』を検証して問う集大成。

救急病院で死んだ恭子へ、あなたを見送ったという寂しさは
年を重ねるごとに深くなってきますが・・・・・
医療事件の医療裁判の何が問題なのか。
そして敗訴した人達の思いを伝えながら・・・・・
あなたも傍聴席に座ったつもりで、一緒に考えてください。


        
長尾クニ子著
      
対談 弁護士 石川寛俊
「どうする医療裁判」



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本件事件の
概要
一審・二審判決要旨 上告状(本人作成分) 上告状(弁護士作成分) 被告側提示の
示談案
リンク集 掲示板

こんな事は許せない。
医療・裁判に文句の
ある人、全員集合



医療過誤の本
お薦めの一冊


 損保XX海上の職場健康診断の実態
上告状からの抜粋

1. XX海上では昭和62年時の健康診断は、被上告人〇〇ビル診療所に
   委嘱したが、昭和61年までは本店医務室に嘱託医を集めて、いわば自
   前で検診をやっていた。

   
    ところで、ここで胸部レントゲン写真の読影を担当した被上告人小〇
   は当時67才という高齢でありながら、勤務先の仕事が終えた後に被上
   告人XX海上へやって来て、夜間に長時間、レントゲン写真を読影して
   いた。

 2. その読影の具体的作業方法は
   1600枚もの写真を2日間に分けて、夕方5時頃から9時半まで、
   4時間半も連続して休みなしで800枚も読影した。
   それも当時67才で目の衰える年代の医者が、正規の勤務の終わった
   後のアルバイトとして作業していた。


 3. 我々の経験からしても、一日の勤務が終えれば疲労が溜まっている
   のは分かることである。それを更にその後、残業でしかも長時間も連
   続して作業をすれば、どんな人間でも、疲労困憊してまともな仕事な
   どできないことは想像に難くない。

    巷間云われるところの日本の企業を代表するといわれ、保険業務と
   いう商売の性質上、検診のプロとも称される被上告人XX海上は、社
   員の健康管理の一環と位置づけられる重大な定期健康診断を、社員の
   安全を守るべき立場でありながら、こんな年寄りの医者にしかもアル
   バイトの片手間仕事でやらせていたのである。
   
  これで社員の安全を考えた万全の健康診断体制といえるのか?
 上告人の求めるのは、このずさんな体制の当否である

 
癌にかかればどうせ死ぬから見落としても責任はないだって?
馬鹿にするにも程があるぞ!!


   まゆみは素人でも分かる程の異常を見落としされ、信頼していた会社
   に裏切られ、当然受け得る医療の機会を失った思いから
  「くやしい、 くやしい」
   ベットの上で言いながら死んでいった。
   素人でも分かる程の異常を見落とすという重大な過失が、何も咎めら
   れていない。
   どうせ死んでいた程の手遅れにしたのは、前年までの異常を見落とし
   続けてきた、被上告人XX海上のずさんな検診の結果ではないかという
   ことに思いが至り、まゆみの無念を思うと、上告人は胸が張り裂ける思
   いである。
 被上告人XX海上は安心・安全を保証する商売を行っている
 企業である。
 ところが自社の社員に為した健康診断の結果の保証さえもできない。
 安全を守る体制さえも持たない。
 こんなことで社員の信頼に答えることができるのであろうか。
 被上告人XX海上は、社員であったまゆみの信頼に答えられなかった
 責任を当然負うべきである。
医療過誤裁判の最近の最高裁判決

本件とは違いますが、他の医療ミスの最高裁判決が出ました。
最高裁HPの新着情報に記載の平成12年9月22日第42号です。

判決要旨
医師の過失ある医療行為と患者の死亡との間に因果関係の
存在は証明されないが、右過失がなければ患者がその死亡の時点
においてなお生存していた相当程度の可能性の存在が証明される
場合、医師は不法行為責任を負う


最高裁のHP http:/www.courts.go.jp/  の新着情報で全文が閲覧
できます。こちらへ帰るにはプラウザの戻るでお願いいたします。

裁判所は患者が致命的であったとの前提のもとに、判断を出しています。
この裁判の原告は致命的でなかったとの主張をしていたので、又、それを
補完するいくつもの意見書が出ていましたので、今度の判決は真実と違った
事実認定のもとになされているきらいもありますが、やるだけの事は
やって欲しかったという、いわゆる期待権についても視野に入れていると
評価されるようです。

      他にも色々な項目を順次アップロードの予定。こうご期待。 

      



      左のレントゲン写真は本件職場定期健康診断で撮られたものです。
     (直接撮影の大角版で撮られ、実際の大きさは約35cm角です。)
      そして胸部異常なしと診断されたものです、が

      さてここで〇〇メディクイズです。

      Q1.胸部レントゲン写真の所見は?

      Q2.この受診者に対し、医師が次に行うべきことは?


写真をクリックすると拡大画像及び解答が出ます。
 


職場定期健康診断についての弥次喜多問答です。♪                          

                                      

企業が職場定期健康診断をやらねばならない法的根拠ってあるの?
          労働安全衛生法によって企業は従業員の定期健康診断の実施が義務づけられている。
          実施 に当たっては法の趣旨にのっとり、外見だけの見せかけでなく、
          
          私たちが健康管理の一環として健康診断に期待することに応えられるレベルで
          あることが当然だね。
ところで定期健康診断に従事している医師のレベルってどの位なの?
          本件裁判では、癌研究では日本の双璧の一つと称される病院の検診副部長が鑑定で、
          次の様に述べているよ。
             
          健康診断の胸部レントゲン検診の医療水準としての一般臨床医とは、

             次の3つの条件を全て具備している医師である。
               1.検診に常時携わっていない。
               2.胸部疾患の専門医でない。
               3.レントゲン写真読影の訓練を受けていない。
          
          裁判所もこの鑑定に依拠して、この一般臨床医のレベルで写真の異常が指摘可能か
          否かで過失があるなしを判断したんだよ。
恐れ入ったね。レントゲン写真を診るのにレントゲン写真の読影の訓練を受けていないなんて

それじゃレントゲン写真の読影に関しちゃ素人同然てことだね。

これじゃレントゲン写真上の異常なんか分からないね。

もしもこんな医者がレントゲン写真を診ているのなら、誰も検診なんか受けないね。
           裁判所自体、健康診断の医療レベルは低くて構わないと言っている。
           健康診断はあてにならないとも言っている。
           
           ミスが起きても当然と言っているようなもんだ。
           
           健康診断での医療ミスは無罪放免の国家のお墨付きがでたようなもんだよ。
           
           だから健康診断での医療ミスは免責されて、被害者だけが泣き寝入りだ。                          
健康診断を実施した企業側はどう考えているの? 
           健康診断は病気を見つけるためにやるのではない
           健康診断を略した健診と検診(病気を見つけるスクリーニング)は違うと
           主張していた。
           
           病気を見つけるためにやっているのでなけりゃ、見つからなかったとしても、
           何ら咎められることはないという理屈かな。
           
           (社内定期健康診断は、なんらかの疾患があると推認される患者について、
           具体的疾病を発見するために行われる精密検査とは異なり、もともと健康
           と推認される社員全員に対して、万一異常が存しないか否かを確認するために
           実施されている。被告準備書面7)
正に詭弁だね。

胸部レントゲン検診とか
血液検査とかの検診は健康診断の中の検査項目じゃないか。

さらに本件では肺癌があると
診断しなかったのがけしからんとして提訴した訳じゃないだろう。
なんの病名かを今診断しろではなく、ともかく異常だから精密検査を受けろと指示しなかったことが
過失だと問われているんじゃないか。

そして精密検査をうければ、そこで肺癌が発見されて治療が開始されるんじゃないか。
だから健康診断の意義があるんだろう。


まさに企業側の主張している健康診断そのもののことを問うているんじゃないか。

それに異常が存しないか否かを確認するだけと言っているが、
件では異常だったのに正常だと言ったのだろう


企業側の定義する健康診断そのものさえもやってないじゃないか。

これじゃ、法の趣旨はまっとうされないね。
           我々労働者としては、自己の健康管理の一環として健康診断を受けていたけど
           これじゃこれからは健康診断なんか意味がないね
集団健診(検診)は、安かろう悪かろうの集団割引じゃないぞ!!
         今回のレントゲン写真の異常影見落としは
         日本の医療界にとっても、
         また企業側にとっても、大変恥ずかしいことだよ。
           
         それを反省するどころか、
           自己の低レベルを逆手にとって、
           低レベルだから見落としはやむを得ないと大合唱している。

           それを司法までが、咎めるどころか、その通りと後押ししている。
           情けないね。これが日本の実情だね。

きょうのところはここまで。


                             

                                                                                                                                
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