〜胆のう摘出体験記〜

2002年2月27日に胆のう結石胆のうポリープ慢性胆のう炎の為に、
胆のうを摘出しました。(出産を除いては)生まれて初めての入院だったもんで
私にとっては大変貴重な経験になりました…のですが、入院なんて無いに越した事は
無いんで、もうしばらくは絶対に入院とか手術とは勘弁してって感じです。。。
ホントにコリゴリなのさ〜(-_-;)


□□□ 入院まで □□□ 

1月8日の深夜に胃の辺りが右側へ流れる様に激しく痛みだした事がそもそもの
始まりでした。ただその以前(前年の11月位から)胃の辺りから右側に掛けての
違和感と背中に妙な痛みがあったので、もしかして近いうちにドッカーンと大発作が
来るかも知れないなぁっていう予感はありました。と言うのもこれまでもこの
15年位の間に何度か同じ様に右のあばら骨下辺りが痛む事があり、時にはあまりの
痛さに床をのた打ち回る事もあったりしたので私の中では「またいつもの発作が来る〜」
という様な感覚でいたのでした。。。
ただその際いつも2時間くらいで潮が引くように痛みが治まっていたので、きっと今回も
しばらくすれば治るだろうと簡単に思っていたのですが、今回ばかりはそうはいかず、
痛みは治まるどころか時間が経つに連れて益々激しくなるばかりで、ついには背中を
刺されたような(刺された事は無いけどね)痛みまで加わって、結局朝方まで苦しみ
続ける事になったのでした。。。(この時ホントは救急車を呼びたかったんだけど
ぱーくん(夫です)がまだ帰ってなかったもんで「帰って来たら呼ぶわ〜」と思って
待ってたら彼は朝まで帰って来なかった(T_T)っつう訳で、結局我慢し続けちゃったのでした)
朝になって激しい痛みは治まったものの、その日の午後になっても背中の鈍痛は消えず、
仕事中も絶えず背中を自分で叩きながら痛みを逃していたのですが、このままにしていても
きっと治らないと思い、その日仕事を上がった足で、職場近くの内科を受診した結果、
超音波診断でまんまと胆のうにポリープと石がある事が分かって、翌日には紹介状を手に
もーちんの入院していた大学病院を受診し、検査(エコー・MRI)をした結果、
「即手術適応に相当」のお墨付きをもらってめでたく(?)手術の運びとなった訳です。。。

□□□ ところで胆のうって何の為のあるか知ってますか? □□□ 

胆のうは肝臓で作られた胆汁を貯える袋だそうで、肝臓の下にぶらりーんと
ぶら下がってるそうです。主なお仕事としては胆汁を8倍の濃さに濃縮して貯え、食事に
応じて収縮し、十二指腸に送り出すという役割をしているそうです。
ちなみに私は今回私の体から胆のうが無くなってしまうというサヨナラの段階になって
初めてその役割を知りました。でも知った時にはもうお別れ・・・永遠のお別れ…さみし〜

□□□ 入院初日 □□□ 

AM 10:00 病院に到着。かなり減らしたつもりだったにも関わらず、すごい荷物になってしまった(-_-;)
         月曜日のせいか入院手続きの窓口がすごく混みあっていて銀行のように番号札を
         発行され、順番を待っていたら夜勤明けのみっちいと遭遇。
         「頑張ってくださ〜い」と励まされ、「あ〜私ホントに入院しちゃうのね〜」と急に
         実感が湧いてきた。。。

AM 11:00 病棟に上がる。着替える間もなくすぐにカンファレンスルームに呼ばれ、担当医から
         手術についての説明を受ける。手術方法はカメラ(腹腔鏡)でお腹の中をテレビモニターに
         写し出して、遠隔操作で胆のうを切除する
「腹腔鏡下胆のう摘出術」が第一選択と
         なるとのこと。この手術は全身麻酔で行い、手術時間は2時間程度で1、2cmの
         傷が4ヶ所につくが傷はほとんど目立たなくなると言われた。但し、十二指腸への癒着が
         あったり胆のうが胃の方へ寄っていたりした場合は手術中に開腹に切り替えるとの事。
         これは外来でも言われていたので覚悟はしていたが、開腹した場合は縦に20cm〜30cm
         位切らなくてはいけないので、具体的な説明段階になってかなりビビってしまい、
         泣きそうになってしまったが、大人なのでその場はぐっと堪え、部屋に戻ってからぱーくん
         をひと殴りして気持を落ち着けた。。。
         「あ〜〜切りたくない〜〜切りたくない〜〜どうかどうか穴だけで〜〜」
         (※ちなみに胆のうは切除しても日常生活に影響はないそうです。) 

AM 11:30 体に貼るテープ類のパッチテストを行う。。。
        
PM 12:00 昼食。メチャメチャ美味しかったので「良かった〜入院中美味しいご飯が食べられるぞぉ」と
        喜んだのだが喜びはこの時だけでその後の食事は全敗でした(-_-;) 

PM  1:30 抗生剤のアレルギー反応をみる為に3種の抗生剤の皮下注射をした。
         (これって結構痛い〜〜)

PM  2:00 たいちゃんが来てくれた(●^o^●)

PM  4:00 あきちゃんが来てくれた(●^o^●)     

PM  6:00 夕食(半分残す)

PM  8:00 面会時間終了でぱーくん帰る。(淋しい〜)

PM  9:00 消灯(テレビは10時迄付けてても良いのだが)全然眠くならなくて少しウトウトしただけで
         AM3:00にはぱっちりと目が覚めてしまい起床時間(AM6:00)をひたすらじーっと待った。
         (ラウンドに来る看護婦さんと度々目が合ってしまい気まずかった。。。)

        

□□□ 手術前日 □□□ 

AM  6:00 起床。と同時に採血。。。(今まで生きてきた中で1番早い時間の採血)
        
Am  8:00 朝食(少し残す)

AM 11:00 オヘソの掃除(綿棒にオイルを付けて看護婦さんがそうじしてくれるんだけど
         すごく、くすぐったくて病室で不謹慎だがゲラゲラ大笑いしてしまった。。。)

PM  1:30 みっちいが来てくれた(●^o^●)

PM  2:00 あきちゃんが来てくれた(●^o^●)ちょうどその時下剤を飲んでいたのだが
        これが震える程にまずく、あまりのまずさに腹が立ったので関係無いあきちゃんに
        無理無理ひとくち飲ませ、更に飲みきれなかった分を押し付けて捨てて貰った。。。
        (ん〜〜鬼の様な女だなぁ)

PM  6:00 夕食。メニュー表にカレーとあったので朝からメチャクチャ楽しみにしていたのだが
        なぜか(っていうか体の為なんだろうけど)同じ部屋の中で私だけがカレーじゃなかった
        のだ〜〜(T_T)今思い出してもメッチャ悲しい出来事だぞ〜〜

PM  6:30 えみちゃんが来てくれた(●^o^●) 

PM  7:30 麻酔科の先生から麻酔についての説明を受ける。
       
PM  7:45 Oさん(もーちんがお世話になった看護婦さんです)が仕事明けに来てくれた。(●^o^●)

PM  8:30 オーダーに抜けがあったので、再度採血した。

PM  9:00 寝る前に下剤&眠剤を飲んだ。 
        
この日は眠剤がきいてぐ〜〜すり眠る事ができました。。。                                              


□□□ 手術当日 □□□ 

AM  6:00 起床。

AM  7:00 (自分で)浣腸

AM  8:00 手術着に着替える(T字帯着用)

AM  8:30 筋肉注射(麻酔)

AM  9:00 手術室へ移動。(いよいよ手術だ〜)手術室はとってもキレイで明るい部屋だった。
         麻酔のせいか頭がぼーっとしていたのだが点滴のラインが左腕に入りそうだったので
         妙にあせってしまい、思わず回らない口で「びだりぎぎでず〜〜」と言ったらスタッフの
         人たちに笑われてしまった。。。その後はマスクを当てられて深呼吸をしているうちに
         意識が無くなっていった。。。       

AM 11:30 手術は(開腹無しで)無事に終了。。。すぐにICUに移された私はもう目が覚めていて
         夫と10分くらい会話をしたそうだがこの時の記憶は全く無い。(しきりに痛い痛いと言って
         ナースコールしてくれ〜と頼んでいたらしい。)

PM  1:30 覚醒。お腹全体がものすごく痛い。首を横にちょっと振っただけでも激しく痛む。
         あまりに痛いので痛み止めを頼んだら血圧が80しかないから痛み止めを使うと
         血圧が更に下がるので少し待ってと言われ、ひたすら痛みに耐えていたら痛みの
         せいか麻酔のせいか良く分からないけど吐いてしまった(-_-;)今思い出してもこの後
         血圧が安定して座薬を入れてもらえるまでの2時間はまるで地獄のような苦しみだった。
         挿管した為かのどの奥もえらく痛くて、酸素マスクをしていても呼吸が苦しい。
         

PM  7:00 元のお部屋に戻る。同部屋の皆さんが「お疲れ様」と言って迎えてくれた。
         
PM  9:00 痛み止めが切れてしまったらしく、またしても激しく痛み出した。少しでも動くとお腹に入れてる
        チューブが内臓に当たって気が遠くなる程痛い。看護婦さんに頼んで今度は眠る薬も入っている
        痛み止めの注射を打ってもらった(この筋肉注射がメチャクチャ痛かった〜)注射を打ったら
        すぐに眠ってしまったのだが、AM12:00にまたしても痛みと体の熱さで目が覚めてしまい、
        朝まで唸りながら起きていた。。。

□□□ 術後1日目 □□□ 

AM  9:00 診察。お腹に入れていたドレーンチューブをググット抜かれた。ちょっとびっくりしたけど
        痛みほとんどなかった。でも抜いた後のぽっかり開いたお腹の穴が何だか怖かった。
        チューブの抜いた途端にお腹の痛みがかなり消えた。

AM 11:00 導尿のチューブをと点滴が抜けた。手術着からパジャマに着替えさせてもらい、体も
        拭いてもらってのでかなりすっきりした。

PM 12:00 7.5分粥で食事再開

※この後は退院まで治療的には傷口の消毒くらいで後は面会に来てくれた友達としゃべって過ごす
日々が続き、ギュンギュン良くなっていったので、入院8日目で退院となりました。。。

□□□ 入院してみて □□□ 
  
入院なんて痛くて退屈でよい事なんて何も無いのだけれど、でも今回の事で娘がしていた事を
色々経験できた事は私にとってはすごく良い経験になったなぁって思いました。MRIの大きな音にびっくり
したり、長時間の点滴が結構痛いものだって事が分かったり、呼吸がしづらい苦しさや寝返りが
打てないつらさがホントに良く分かったから・・・それでもまだまだあの子の味わった苦しみには
全然届きませんが、最近ちょっと母親だった事を忘れかけていた私にあらためて娘の存在を身近に
感じさせてくれた出来事であった事は確かです。

それから仕事を休んだり、早退しながら毎日必ず病院に来てくれてワガママな私を辛抱強くいっぱい、
いっぱい励ましてくれた夫には感謝の気持でいっぱいです。。。