ビールの三段法
      ビールを美味しくする注ぎ方
    ビールの泡は何のためにあるのだろう。そりゃあ、注いでいるうちに勝手に立ってくるんだから意味なんかないんだろう、と思われるかも知れないがちゃんと泡にも役目があるのである。
    泡はビールを注いだときの蓋の役目をしていて、ビールの中の炭酸ガスが逃げて気が抜けたり、ビールが直接空気にふれて味が悪くなるのを防いでいる。だから、ビールを美味く飲むのは泡次第。言ってみれば、いかに上手に注いで、上手に泡立てられるかにかかっているのだ。
    まず、泡の分量だが、全体の2〜3割が理想。よくグラスを傾けて酌を受けている人がいるが、あれだと泡が立たないので蓋にはならない。逆に、勢い良くドバドバと注ぐのも泡が立ちすぎてよくない。
    上手な注ぎ方というのは、
          1.グラスをまっすぐにして最初は静かに注ぎ、
          2.途中で少し勢いをつけて泡を立てて、
          3.最後はまた静かにして泡をそっと持ち上げるというのだ。
    そうやってきれいな泡を作ったら、あとは泡が消えないうちに飲み干そう。といっても、ちゃんと作った泡なら、そんなにすぐには消えないから大丈夫。
    また、飲み終わっていないグラスにビールを注ぎ足すことは厳禁。ビールの本場ドイツでは「注ぎ足しする娘は嫁にいけない」という諺があるくらい、この注ぎ足しがビールをまずくするといって嫌われている。
    日本ではグラスのビールが減っているのに気が付かないと、酌下手とか気が付かないやつだとみられがちだが、ことビールに関しては全部飲み干してから、また綺麗な泡が立つように注ぐのが正解だ。


      ビールの王冠
      ビールの王冠のギザギザは何個ある?
    今やビールは缶が主流となり、ビールを開ける音といえば、「プシュー」と言うのが当たり前になってきましたね。
    その前の瓶ビールの時代には、王冠を栓抜きでコンコンと叩いてから、ポン!と景気良く栓を抜いたものですね。(ちなみにコンコンと叩くのは、何の意味も効果も無いんですけどね。(笑))さらに、その前というと、瓶のふたにはコルク栓が用いられていた。
    日本に王冠が入ってきたのは明治33年。その3年前に、イギリス人のウイリアム・ペインターという人が王冠を発明して特許を取ったんですよ。それまでは、ワインのようにビールもコルク栓が使われていて、これは女給さん泣かせであったらしいです。
    というのも、当時の栓抜きはねじりこんでもなかなか抜けなかったり、時には無理に抜こうとして瓶の口が割れたり、泡を吹いて着物を汚したりと、栓抜きはとても大変な作業だったのだ。
    だから、初めて王冠が輸入されると、さっそく使われるようになった。でも、最初のうちは瓶の口と王冠が合わず、気抜けビール続出なんてことも。これじゃ、コルクのほうがまだましと一進一退を繰り返したうえで、明治45年ころようやく一般化しました。
    ちなみに、コルク栓を機械が打ち込むスピードが1分間に2本程度だったのに対し、現在の王冠では1,000個の打栓が可能になっています。
    話が、最後になってしましましたが、王冠についているギザギザ(スカートと呼ばれています)の数は、メーカー、銘柄に関係なく、全て21個です。(数えてみますか?)
    これより数が多いと栓が抜きにくかったり、少ないとはずれやすいということなんですね。



      シュタイン
     本格的にビールを飲むならドイツ流で
    生ビールといえば、やはりジョッキでごくごく飲むのがなんといっても似合いますが、あのガラスの大きなジョッキの他に、陶器でできたジョッキがあるのをご存じの方は少ないようです。
    本場ドイツではかなりポピュラーなもので、その名を「シュタイン」と言います。日本でもこだわりのあるドイツ風ビアハウスなんかで使用されているところもありますが、大きさはジョッキ程度で、陶器でできたボディには絵が描かれていたりします。そして、なんとこれにはフタが付いているのです。

    ビールの命が泡であることは、前にもご説明しましたが、この泡がフタの役目をして気が抜けたりしないようになっているんですけれども、このシュタインはさらにフタをする事によって、注がれたビールの品質を守ろうとしているわけです。

    さて、このシュタイン、飲んでいないときはフタをしておくわけですが、このフタをあけておくとどんな意味になると思います?
    実は、これには「おかわり」の意味がありまして、我々はそれを見て、機械的におかわりを持っていく訳なんですね。日本のように
    「すみませ〜ん、おかわり一杯!」と叫んでもなかなか振り向いてもらえない、なんてことがないわけです。さすが、本場ドイツ。合理的といえば合理的でありますが、この「作法」がはたして日本で通じるかどうかはわかりませんね。(笑)



     エビスビール
     「恵比寿」が先か、「エビス」が先か?
    地名が商品の名前になったり、一部になったりするという例は数え切れないほどあります。たとえば「サッポロビール」だって、北海道の札幌で作られた会社のビールだから「サッポロビール」です。ところが、商品名から駅ができ、やがて地名もできてしまったという珍しい例が、東京渋谷区にありますね。

    その昔、明治時代に、今の恵比寿に日本麦酒醸造株式会社というのがありまして、「エビスビール」を作っていました。このビール、今でもこだわり派が飲むビールとして知られていますが、当時、絶大な人気を誇っていたんです。
    そこで、ビールの需要が増えると出荷数も増え、それを運搬するために近くに駅が必要となり、「恵比寿駅」が誕生したのです。名前がそのまんまであるが、やがてエビスビールの工場がある地帯の地名も「恵比寿」になってしまったのです。



      生ビール
      ビールをおいしくする注ぎ方は、「三段法」
    ビールの泡はなんのためにあるかお知りですか?そりゃ、注いでいるうちに勝手に泡だってくるんだから意味なんかないだろう、と思われるかもしれませんが、ちゃんと泡にも役目があるのですよ。

    泡は、ビールを注いだときのふたの役目をしていて、ビールの中の炭酸ガスが逃げて気が抜けたり、ビールが直接空気に触れて味が悪くなるのを不正でいるんですよ。
    だから、ビールをおいしく飲むには泡次第。言ってみれば、私たちがいかに上手に注いで上手に泡を立てられるかに、かかっているんですよ。

    では、どのくらいの分量がいいのかと言いますと、最適な泡の分量は全体の2〜3割りが理想です。よく、グラスを傾けて酌を受けている人がいますよね、あれだと泡が立たないのでふたにはならないんですよ。また、勢い力ドバドバと注ぐのも泡が立ちすぎてだめなんですね。上手な注ぎ方というのは、グラスをまっすぐにして
    最初は静かに注ぎ、途中で少し勢いをつけて泡立て、最後はまた静かにして泡をそっと持ち上げるという感じですかね。

    みなさん、お酒を飲まれるときに、グラスのビールが減っているのに気がつかないと、「酌下手」とか「気が利かない」とか見られがちですよね。でも、ビールの本場ドイツでは、「注ぎ足しをする娘は嫁に行けない」ということわざがあるほど、ビールの継ぎ足しがビールをまずくすると言って嫌われているんですよ。だから、ビールの酌を進められたら、
    「私はビールが好きなんで、飲み干してからいただきます。」とお洒落に断るのもいいかもしれませんね。

    ビールの泡も時間が経つと消えてしまいます。泡が消えないうちに飲み干すのが基本。また、ジョッキビールなどは、ジョッキに泡のラインが残りますよね。あの、泡のラインを等間隔にするように飲み干して頂けると、私どもは、
    「本日のお客さんはビールの事をおわかりなる、ビール好きのかたがいらしているんだ」と、うれしく、またビールを注ぐ
    ことに注意を払うことになるんですね。(笑)



    戻る