日本酒のうまい日
1年中でいちばん日本酒がうまい日は?
酒なんて、いつのんだって同じ味でしょ。なって言っている人は、日本酒党としては失格です。
確かに今は、一年中酒が作られる四季醸造が行われているため、おいしいものが常に出回っている。けれども本来、年毎に新酒を作る日本酒には、飲み頃の季節というのがあったのだ。
秋に収穫された米は、10月の神嘗祭(かんなめさい)で、神様に奉納した後、冬の寒い時期に発酵し、絞って造られてもの。この新酒は、早ければ翌年の2月には店に出てくる。しかし、ワインのボジョレー・ヌーボーのように、出荷と同時に飛びつくのは賢くない。この時期の新酒は、風味がきつく、味も香りも整っていないので、飲み口は今ひとつなのだ。この頃は、まだ前年の古酒の方がよっぽど美味しい。
新酒が本格的に出回るのは4〜5月頃になる。でもまだ、アルコール分が多すぎて、まろやかさがない。蔵元では、出荷を控えめにし、夏の間に大釜で火を入れて、余計なアルコール分を逃すようにする。
そして秋。二十四季節の白露といわれる頃、新暦では9月8日前後に出たものが、お待ちかねの飲み頃だ。熟成していて、一番美味しい日本酒になっている。
美味しくなるまでほぼ1年がかりだ。しかし、あんまり古くなりすぎても味は落ちる。秋口から次の酒の出る直前の1月頃までが、もっとも日本酒の旨い、飲み時なのである。
洋酒なら、長く寝かせるほど味がよくなるものがあるが、日本酒の寿命は1年ちょとと短い。まさに生き物なのだ。
今でも、昔ながらに毎年1回ずつ造っている伝統的な蔵元もある。大量販売商品とは違う特別な酒だからこそ、飲むときは、季節のこともおわすれなく。
生酒
同じ「生酒」でこんなに違う。
生ビールといえば、熱処理をしてあるラガービールに比べて飲み口がよく、最近とみに人気がある。その人気に押されてか、日本酒でも「生酒」といるのを見かけるようになった。生酒は冷やで飲むもの、冷やで飲む酒はうまいものという先入観があるからか、この生酒はブームなんだそうだ。
ところで、生酒とつけば、なんでもウマイのでしょうか?
まず、普通の日本酒はどうやって殺菌されるかというと、貯蔵する前と瓶詰めする前の二回、熱処理をされる。
だから、生酒というのは、この二回の両方とも熱処理されていないもということになる。これが本当の意味での生。瓶には「生酒」「本生酒」「生貯蔵生詰め」などと表記されていて、蔵元から冷蔵状態で届けられる。酒屋でも冷蔵されているはずだからすぐわかる。
これに対し、瓶詰めするときに火を入れる「生貯蔵酒」というのと、火を入れてから貯蔵する「生詰め酒」というのがる。前者は生酒には違いないが、ほんとうの「生酒」より日持ちがよくなる。。後者は酒自体に火を入れてしまうので、もう生酒とな呼べないのです。
これらの違いは瓶にちゃんと書かれているので、かくときには良くチェックすること。生酒がいいか、普通の酒がいいかは好みの問題かもしれなが、少なくとも生酒を買おうと思ったら、正真正銘の生酒を買いたい物ですね。(^-^;;;
ぷ〜んといい木の香りがするマスで飲むと、いつもの日本酒が倍くらいうますなったように感じますが、このマスは酒を飲むためにつくられたものじゃないって知ってましたか?
升は、昔の「計量カップ」で、今、酒を飲むのに使われている一合マスのほか、一升(日本酒のびん1本分)が入る大きな一升マス何て言うのもあったんですよ。(私は見たことないけど、、見たことある人もいますよね?ね。○○さん(笑))そこで、「二升五合(にしょうごんごう)」何て言う隠語が生まれたのだが、これの意味することがわかりますか?
「二升五合を分解してみると、1升マス+1升マス+半升マス。つまり、「ますます繁盛」もしくは、「商売(升倍)繁盛」となります。昔、商家などで使われていた言葉らしいですが、なかなか粋なものですね。(^-^;;;
ところで、このマスでお酒を飲むというのが、案外難しいものなのである。まず持ち方からいくと、グワッとわしづかみにするのはよくないです。四本の指の上にマスをのせて、親指だけ縁にかける。
そうして、マスの角をくちびるに当てるのです。このとき、コップなどから飲む要領と同じく、くちびるでマスをはさもうとするとダメ。くちびるをマスの上に乗せて、酒をすするように飲むのが正しい飲み方です。
あとは、通ぶって、マスの縁に塩を盛って飲むといいでしょう。この塩は、角から少しずらして置くのが正しいものである。
塩をなめなめ、マスから日本酒をすする。。。。。。。。。体によくない飲み方ではあるが、酒を飲みの”美学”とでもいうのを感じさせるものですね。