176回点盛り
千恵子
風狂はわが家の血筋抜詣り 利◎山◎希白正
ヌケヌケと言うか?
節分会懐石膳に鬼面の麩 利○希○箏
小洒落た料理で、ちょっと一句ってことですね
大きなる眼虚ろの潤目かな 利箏
ウルメイワシの目刺しですね、結構針小棒大な句
尼寺の磴に影おく梅一枝
白鉢の底に白魚澄んでをり
希覯子
受験子の願ひの絵馬に誤字一つ か◎箏白◎正
絵馬の誤字って結構使い古されている材料
梅見茶屋大鉄瓶は湯垢たむ 利○和○
「たむ」はあまりに俳句的表現で、落ち着かないな
雪圍ひ仮標札に猫の名も 利和
貸切のお座敷列車お伊勢講 利○
丼も皿も色つき白魚汲む 利和
古伊万里の皿と丼、なんて方が・・汲むは漁のことでしょう
白美
鬼女めきぬ手に白魚の躍る椀 利○和◎
受験子の鉛筆の芯尖りたり 利山○
芯を尖らせていると、鉛筆を使う方に頭が行っちゃう
畳目に豆の隠れて鬼やらひ 和正
どんな畳表なんだろ、疊の合わせ目、隙間と目とは違いますよ
源平梅闌り峪にも戦さの報 利○
見忘れし恋路が浜や伊勢参り
美穂子
挨拶はお国訛りで伊勢参 か○正○
お国訛りは月並みだね
盆梅の今朝の枝垂れを測りをり 利箏○
薄ら氷の光る轍や採石場 正◎
採石場という坐五の据わりの悪さ、ただ、説明してるだけです
白魚の目のほか水に紛れをり 利○
目だけが見えるは沢山あるから、うそを付く方がね
香を追ひて曲がりたる路地夜の梅
作りすぎでしょね
筝円
白魚や総身の色を目に集め 利○室◎
よごれ猫梅林未だ色の無く 利室白
色のない梅林は、季語として働くでしょうか、汚れ猫も手持ちの歳時記では季語として認定されていないようですが恋猫の雰囲気はあります
かざぐるま地蔵の頬に光揺れ 利○
せせらぎは筝の音なり伊勢詣
五十鈴川の曲が宮城道雄の箏曲にあるのだそうですが
キャンパスの老樹に触れて受験の日
また、合格してここへ帰ってくるぞっていう思いかな
武甲
赤福で仕上げて終はる伊勢詣 利○室か山希◎
白魚や美談に透ける人の性 利白
立春や出小手の剣の小気味よし
ちょっと季節がふん行き違うような
節分会産地を記す豆を買ふ
節分会というのは法会ですね、そこでこんな豆を買うのかな?
老梅や「涙そうそう」の実話聴く
森山良子の亡き兄のことなんてことらしいが、小間和背振菜だけ
美子
観梅の賑はひ昔捨て児あり 利白○
美子さんらしいですね、どきっとはします
甲高く魚屋白魚薦めけり 利◎
早いとこ売らなきゃ、大損ですからね
立春や妻呼ぶ鳥の首太し 利○
首をふくらませてアピールしてる、首太しが収まり悪いな
受験子の夜行に乗りて上京す
いやはや、原宿句会も高齢化が進んでいるようで
共に病んで従兄弟夫婦の伊勢詣
旅に病んでですか、事実でも伝わらないでしょう
利孟
むめが香や親のうたへぬわらべ唄 山箏◎
白魚の小鉢の水を奪ひ合ふ か山希
改札を出でて受験子劇冷気
検札にをんなの車掌伊勢詣り
職辞さぬをとこの弁や日脚伸ぶ
和博
梅に来し小鳥数多や予後の椅子 利か
椿一枝寄辺の水に浮かしけり 利か
寄る辺の水、呪術的で、美しくはありますが
姦しの帰一倍一伊勢詣
割り算九九の最後の段、ようこんなん見つけてくるね、道中算盤で和罹患してるんですかね
蝋梅や乾いた日々の続きけり
白魚や新妻流しに佇ちにけり
紅白の梅の彼方に富士の嶺
蘇我の梅林手ことですね
喉越しのしらをに生を満喫す
馬ならぬ膝栗毛で行く伊勢参
せせらぎに光る木洩れ日春の水
せせらぎと春の水、光ると木漏れ日、ちょっとね
青春の思ひ出苦き受験かな
旧制中学から新制へ、と4年連続試験ではこの句も理解できるが・・