177回点盛り
千恵子
吹き了へて淋しきものにしやぼん玉 利穂正白◎希○
終えれば大概むなしいものだと思うのですよね
紙雛をまつり無人の交番所
敢えて祀りだそうですが、やはり、置いてくらい
苗木植ゑ余命余生を数へけり 利○正白箏
余命余生と駄目をおさなくても
椀中に蛤花のやうに開く 利○
椀中はおかしいぞ
師と仰ぐ人は山住み西行忌
希覯子
銀猫の行方は知れず西行忌 千◎美◎
頼朝から賜った銀製の猫、御殿を出たところで遊んでいた子供にひょいとやってしまったとか、白猫、黒猫、銀猫で、ちょっと表現い無理が
橋の名は地名人名水温む 利穂正◎
橋の名を次々見て回ったという、時間の経過はいかがか?
石鹸玉跳んで渡れぬ溝越ゆる 利○美
苗札をつけたるままに苗木植う 利穂正
素直なくです
蛤鍋や地酒のうまき桑名郷
桑名の名産は焼酎なんですね
美穂子
しゃぼん玉一つにひとつ街揺れて 利美地千○
「に」の位置が違ったといっても、投句は本人の責任
枝の伸び空に計りて苗木植う 利○箏○希
一針の眼の猿も吊し雛 利◎
一針糸を出しただけの眼というのが聞いている
蛤の焼ける頃合ひ船着場 利白○
山にはや彩の広ごり西行忌
白美
しゃぼん玉吹く子も職人顔をして 利○穂◎
「も」はいらんでしょう
焼蛤コーラスのごと口開く 利千箏
輪唱かもね
三椏の咲きて財務省の門 利千
三椏や英国大使館鉄扉<鬼房
師の送る長寿の祝ひ苗木植う 利○
長生きの先生が生徒にお祝いをくれるんですっていうけど、・・・
転職の雑誌のあふるる西行忌
二物は切ったほうがよろしいでしょう
和博
ちょぼ口の似たる母娘よ石鹸玉 利希◎
春寒やまだ見つからぬ片カフス
寒い中下着でウロウロ、分かるけど、表現が
かはたれと想ひを馳せて西行忌
正直
黄瑞香迷ひながらの船出して
三椏の別称だそうだが、三椏のほうが素直でしょうという意見多数
蛤の汁をすすりて海女の小屋
箏円
転寝の蛤潮に遊ばるる 利美
転寝の蛤は鴫と争うくらいがよいので、ちょっと無理があるか?
しやぼん玉上りて紺き玉となる 利○
駄目押しの水注ぎ入れ苗木植う 利白
土溶かすほどの・・なんていかが
西行忌不思議に動く鳥の首
どこからでも、どうにでも動くような感じね
遠ざかるものに追ひつき春疾風
ものが何のイメージも呼ばないのが問題
利孟
ペンに満たす青のインクや西行忌 穂○正
充填の充をあてる、ごもっとも
苗木植う父祖の手掛けし木々の間に 美千
残り飯ぬくし蛤汁熱し
二次離島航路の小船春一番
息続く限りの数の石鹸玉
初花にこころ急かるる西行忌
べた即きかな
金婚を祝ぐ蛤のすまし汁
祝ぐは要らない
子と吹いて子供に戻る石鹸玉
麦踏むやデフレ脱却遠からじ
時事句では、現代風景でないと難しいのでは
大木になるとは知らず苗木植う
美子提案採用
美子
はぐるるもせりあふもありシャボン玉
視点が収斂するようにしたほうが
大気流華の曼陀羅西行忌
大気流がかぜの巻くような様だそうだが、通じるか?
妹の墓に新種のチューリップ
蛤をにじる十指に力満つ
茨城の海で足で砂を探っての蛤取りです
三棟の個性それぞれ苗木植う
お屋敷の後に三軒の個性的な家が建ったというのですが・・