196回点盛り
利孟
息をつくことの重たさ金木犀 か美正◎直
紙巻を煙管にちぎり秋遍路 正美白◎
昏れてより紅の挿し染め酔芙蓉 直◎
歯切れよき朝の挨拶赤い羽根 美か○
彼の人に似たる靴音雁渡
直人
雁渡し潮見る漁師仁王立ち 利正美◎か白
ぽつぽつと思ひのたけをこぼれ萩 利正○
掛詞はよろしくないな、
落日を呑むがごとくに鱸跳ぶ 利○
木犀の風に家路を失ひぬ
黒髪を風になぶらせ秋遍路
そんなさっそうとしたイメージは無い
白美
小開きのフランス窓や蒸し鱸 利正美○直
雁渡し耳朶に海の音草の音 利直○
五百羅漢端に身を置き秋遍路 利直
子あるもの同士の見合ひ金木犀
そんなふうだと、やっぱり金木犀の熟れた匂いが良いのかね、特殊
色残す樹下の花殻酔芙蓉
美子
宅配の箱ぎしと鳴り大鱸 利か◎白○
雁渡しぽつぽつ埋まるカレンダー
秋黴雨レンジ加熱の肩パット
神経痛ですか?
母の遺句背負ひ同行秋遍路
木犀の溶けて芳香午後の雨
芳香ってか
かめ
歩を緩め会釈を交わし水引草
全山の木々のうごめき雁渡
ゆつたりと時の流れて秋遍路
塩釜に旨味閉じ込め鱸焼く
風に香の乗りて遠きへ金木犀
荒磯の遠流の島や雁渡し 利◎
招くごと星の瞬き秋遍路
夜は?
塩焼きの旬の鱸を向島
俳句では旬のときに季語になるので旬などと使うのは無意味
扇風機仕舞ひしあとの残暑かな
扇風機仕舞うは季語では無いが、扇風機は季語ですよね
木犀の香に酔ひ痴れる湖南の夜