201回点盛り
美子
唐櫃(からうと)の男雛に添はす女雛かな 利○正恵武◎
甲高き鳥の一声遠雪崩 利正か◎武
過去帳に遠忌の童子春彼岸 利正◎
女紋一つ利休の忌を修す 利○
指先に香りの移る桜餅
齢取らぬやうにと絹に納め雛 利○直
包む葉のかをりいとしみ桜餅 利武○
水煙の天女の裾や涅槃西風 利○恵
見たような
神水に独り火熾し利休の忌 里◎
神水?
遠雪崩の音に今宵や坊泊り
武甲
手土産は酒と自家味噌野蒜掘る 利○か直◎
屋上で待機するヘリ遠雪崩 利○恵
雛納め夢追ふ後の過去問集 利里
わかりづらい
取り交はすメールアドレス桜餅 利か
旅先とか?
利休忌や謎めく軍の大返し
分からん、自分の印象だけではほかに伝わらない
白美
沓脱に揃へし草履利休の忌 利◎か○直
雪崩来て秘湯の更に遠のけり 利○里
早春や軽き鞄で旅立てり 直○
恋人よ♪僕は旅立つ!ってのがあったね
柔肌に翡翠の衣桜餅
かめ
利休忌や音で確かむ湯の按配 利里○武
湯の沸き具合を、蚯音、蟹眼、連珠、魚目、松風などと聞き分けまずが、ごぼごぼ煮立つと雷鳴と呼びます
ほんのりと香りの解け桜もち 利直
春愁や点滴の滴見つめをり 利○
山影のごつごつとして雪崩跡
頭を別の和紙に包んで雛納め
恵一
利休忌や飲み干して観る鼠志野 利正○
利休忌や杓をこぼるる湯の響き 利正
お帰りとテーブルにある桜餅 利○
テーブルにあるは工夫が足りない
雛納め影もろともに木の箱へ
木の箱へはあたりまえで、言う必要のないこと
谷川を埋め尽くさむと大雪崩
直人
朝市や手を止めず聞く遠雪崩 利恵◎
樟脳の香に急かされて雛納め 利里
振り向けば遥かに阿蘇や野火走る
見る、聞く、触るなどは、景、音、触感を表現することで省略されるべきものです
一服は富士の裾野や利休の忌
尽くせずに旅立ちのときさくら餅
利孟
傾げたる顔に紙当て雛納め
黒百合の咲くといふ峪大雪崩
上洛の二時間あまり利休の忌
桜餅あづまをとこにきやう女
まんさくや穴にリボンの金メダル
理佳
桃香散り一時の夢雛納め 利○
桃の香りは季語でしょうね
利休忌に茶の香を求め抹茶カフェ
雛に添う桃の香の立つ野のままに
知らぬ春思うは滝の音遠雪崩
滝は夏、春、雪崩と季語が三つ、滝が「知らぬ春を思う」というのはうるさい
子らの眼はくるり巻く手に桜餅