206点盛

206回点盛り
恵一
合掌の姿で蝉の果てにけり 利○美○白◎正
響きあふワイングラスや秋涼し 利呂○
水くるる校舎の隅の鳳仙花 正◎
人去りて処暑の声きく渚かな 利○
端居して沈みゆく日を見送りぬ
薔薇窓のキリスト焦がす晩夏光 利○白○恵◎
焦がすなら「大西日」でしょう
階の続く古道や蝉時雨 利白呂
浜風の涼しき処暑の甲子園
拉致されし少女に似たり鳳仙花
ラジオより巨人阪神夕端居
美子
鼻面の黒光りして処暑の牛 利◎呂◎
アルバムの友皆若し鳳仙花 利呂恵
足下の犬温かき夕端居 正○
雨間の寸暇も惜しみ蝉の声
虚ろなる暗闇となり蝉の穴
白美
野良猫に一瞥されて端居かな 利○美
おいらの涼み場所を取りやがってとにらまれたらしい
処暑となりカレーの辛さ控えめに 利○
因果関係を思わせるのは?
焼きそばに砂の混じりて海の家 利○
砂は具ではないわけで、一粒噛み当てればそれで充分です
高層のビル街路樹に蝉の殻 利正
抜け殻があった!というだけより、「の」の方がズームアップしてるように思うのだが
鳳仙花洗いし鍋の並ぶ寮
寮で各人の鍋が並んでるっていう光景は充分な説明が要るね
比呂四
夕暮れの身を緩ませて処暑の風 利◎白美
管理職余白に印す夏期休暇 利○
校庭の閑散として鳳仙花 利○
端居して句帳片手に船を漕ぐ
俳句の句はよろしくないとされる、ましえやり過ぎはよろしくない
蝉の声ビルの谷間に谺する
直人
端居して妻の繰言遠く聞く 利正呂恵
口笛も乾涸びしまま油照 利恵○
処暑夕べ浜の日傘が沖見つめ
処暑などは忌日同様の扱いで軽い季語として、季重りを許しても良いでしょう
鳳仙花小町娘はたすきがけ
利孟
日を煽り立てる鳴動油蝉 恵美◎
大関の醜名を散らし色浴衣
鳳仙花爪に貼り付けガラス玉
目覚ましを止めての二度寝処暑の朝
盛切りの酒に嘗め味噌夕端居
武甲
ひとしきり作柄談義端居かな 利美
処暑の街たこ焼き店の客の列
鳳仙花写生でつづる旅日記