235点盛

235回点盛り
美子
寒夕焼切絵のやうにビルが立ち 利K武◎
床飾り咲かぬも交じり福寿草 利武春○
正月飾りの福寿草は促成栽培、日が当らないと花が開かない福寿草ですし、全部がうまく開くというわけにもいかないでしょう
目尻上げ口角上げて初鏡 利○
元結を簪で掻きはや三日 利◎
モットイと読みたい、それもありです、文七元結という、歌舞伎もあるようで、これは比較的新作。初芝居が季語という話題から、招き揚げの話、京都南座の師走の風物で季語として取り上げられています
黒豆にかぶく風体紅草石蚕
武甲
呼び鈴に駆け出す犬や福寿草 利美K○春
室内犬でしょう、玄関に福寿草が荘ってあって
百歳の笑顔の写真草石蚕かな 利○春
100まで生きた爺さんの写真が飾ってある大部屋でみんなで御節をたべてるんですね
紅を引く指のためらひ初鏡 利○
ためらいというのが引っかかったのだが、小さな女の子がこっそり親の紅を使おうといういたずらというのがイメージに合ってのことらしい
見え隠れする富士見つけ寒夕焼 利○
京浜東北でも見られますか
寒中の掛け声に舞ふ剣士かな
剣道ではなく、中国剣舞の稽古ですか、ちと手を出すのをやめましょう
恵一
寒夕焼赤城より降る風痛し 利春◎
成人の日や溌剌とビール飲む 利◎
こういう雰囲気良いね、溌剌が秀逸
初鏡朝焼け雲を肩に乗せ 利春
黒豆に紅一点の草石蚕かな
チョロギがひとつしかないみたいのも寂しいから
日溜りに鉢を移して福寿草
義春
渦巻きて昇る運勢草石蚕かな 利○武○
しみじみと染みと皺みて初鏡 利武
シのリフレインが結構うまくはまった
陽光を掻き分け押して福寿草
鮟鱇の布袋の如き白い腹
友垣と故郷で語らひ寒夕焼
利孟
一撫でに髪をととのへ初鏡 美◎K
寒夕焼燃ゆれば青み富士の影 美○
薹長けて日脚をかぞふ福寿草 美 
草石蚕食ぶ部屋隅にある綿ぼこり
初鴉煙を火とする火吹き竹
比呂四
全員がマスクを掛けし小部屋かな 利K◎武
塾かと武甲、会議でと恵一
重箱の隅に残りし草石蚕かな 利K
重箱の隅ね
襟足をすつきり纏め初鏡
福寿草避けつつ歩む歩を進め