２３７回点盛り

武甲
腰に巻く桃色ジャージ土筆摘む	利★恵★比
バス停に仮設の花屋春彼岸	利◎
山越える気流とともに鳥帰る	利◎
夢詰めるタイムカプセル水温む	利
利孟
つくづくし線路抜けるが近道で	義恵◎比★
蔕に蘂一本残し落ち椿	義◎
群れとなるまでの旋回鳥雲に	比◎
過去帳を積みて彼岸の卒塔婆書き	比
制服に刺繍のネーム入学す
比呂四
春の風急ぎ仕事の手を休め	利◎恵
籠一杯取りて小鉢の土筆かな	利恵
新聞の石屋のチラシお中日	利◎
羽ばたきのリズム軽快鳥帰る	利
入学のひときは深きお辞儀かな	利
美子
子が島を離れて墓のつくづくし	利◎義★
鳥帰る鋤鍬を売る市の上	利義★
盆蓙の賑わひ會て彼岸市
恵一
クレーン車アーム伸ばすや鳥帰る	利
雪柳枝にひとつの花の粒	利
土筆伸ぶ上京の子と長電話	利
入学のお礼の絵馬や鈴鳴らす	利
面影に重たき歩み彼岸かな
義春
さざ波を湖にもどして鳥帰へる	利◎
夢語りあひて伸びゆく土筆かな	利
お彼岸や帰へりに心経諳んじて	利
山あひの田圃黒うす田螺かな