第238回四天句会
平成21年4月15日

   
兼題 蜆 春大根 花曇
席題 翁草    

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ご興味のおありの方はお探しください



  美子
○ コックスの声追ふオール瀬田蜆
◎ 作務衣干す葉の青々と春大根
○ 花曇り弁当包みに訃報記事
  改修を刻む墓石翁草
  旺盛に大根咲けり島の墓

  比呂四
◎ 寸胴の水の重さの春大根
○ 児の丈にしやがみ花愛で翁草
○ 蜆汁すすりて終る朝支度
  デビューの夜胃痛和らぐ花明り
  輪郭のかすれの先の花曇り

  武甲
○ 花曇る裾を崩して発破音
★ 裾捲るビニールトンネル春大根
○ 制服の丈少し詰め入学す
  朝市の値札幾度も蜆売り
 

  恵一
◎ さあさあと首をつかんで春大根
○ 叱られて帰る野道や翁草
  無数の蜆無数の砂を吐きにけり
○ 溶接の青き火花や花曇り
○ 花散るや二尺四方の分譲墓

  義春
○ 菜の花の青き山並み浮かべけり
○ ネクタイを弛めうたた寝花曇
○ 春大根おろし一人の朝餉かな
○ さみしさを揺れて耐へゐて翁草
  身体にも良しと二杯目蜆汁

  利孟
  鉄管が支へる蛇口春大根
  一斉に闌けて大小葱坊主
  矍鑠と天衝く絮毛おきな草
  リヤカーに秤と枡と蜆売り
  花曇線路に木戸の勝手口
★:宗匠天  ◎:地  ○:人
今回宗匠得点順位 2位