270回点盛り
利孟 余寒なほ将軍墓所の鉄扉 雨○武○比義○ 襟巻の狐硝子の目が睨む 武◎恵○ まだ下町だとある雰囲気でしょ 助六の足袋の黄味色午祭 雨◎ 助六寿司は花魁の揚巻=揚げと巻きでいなり寿司と海苔巻き、まそういうことです アーガイルセータータグの編み子の名 あ雨 タグにknitterて項目があるんですよ、ポールペンでサインがあるんですね うららかや橋に小店のつくだ煮屋 比あ 柳橋の小松屋って店なんです 柊を挿すや脇戸の竹格子 あやの 湯気上る方へ人波午祭 利◎義◎ ユゲアガルカタヘと披講したいね イニシャルのセーター揃ひ兄妹 利恵◎ イニシャルのセーターは分からないでしょ 灯なき古屋に柊挿してあり 利○武 おや人が住んでるのかってどう表現するかですよね 夕映えや薔薇の芽紅くビーズほど 利○恵 ジーンズの牧師の説教うららけし 利義恵 武甲 柊を挿す清貧の終の家 利○あ◎雨義 友人の住み方がそんな風だと、だけどそれは挨拶として送れば良い句だが第三者には伝わらないよね 学ランに見えては隠れ赤セーター 利○あ○ まあ、ちょっと不良した気分でしたかね、昔々のお話で 初午や旗飴しゃぶる物見客 あ雨 近江の出の店が秩父で旗飴を配っていた、そういうことがあるんですね、言いお話です 麗らかや匠手彫りの鳩時計 利雨 匠なら常識的に手彫りでしょうね 臘梅やロープウエイを一人旅 利 宝登山という臘梅の山のことのようです 恵一 セーターをかぶりて首の抜けずをり 利比◎義 抜けずをり、という単なる状況それも抜けないはずはないのですから遊んだ方が良いでしょう 寒稽古父の演舞をまねて舞ふ 利比○ どうすればよいのかよく分かりませんが、手取足取りってのはこういう格式のある場面ではないのでは 盛り塩を終へて柊挿しにけり 利比 盛り塩と焼き嗅がしっていいところを狙った、そう大層な作業じゃないから終わるは引っかかる うららかや胸をあちこち聴診器 利武 なんとなくどんな医者かって違いませんか? 初午や給食に出すしもつみれ 利 しもつかれ、知らないものは確かめましょう、つみれじゃありませんよ、あんまり美味そうには見えませんけど、下野の人たちはこれがなければ初午ではないようです。当然栃木県の季語としては通用しますがローカルなものです。 比呂志 セーターの模様の一と目抜けてをり 利武 の」の位置で一目抜けがはっきりしませんか? 初午やにわか仕込みの巫女の群れ 利恵 巫女の群っていうとなんにもしてないようだが、群れてと遣ることも分からず右往左往という感じが伝わるでしょう 大欠伸しつつ炬燵を出でにけり 利 予定調和って感じかな 麗らかやページ繰る手のゆつたりと 利 景が手の動きだけですが、こうすると椅子に座って日向でゆったりという風に変わりませんか 柊を避けつつ秘密の路地抜ける 義春 海鼠腸や含めば知多の浪の音 利◎ 音が良いと思うんです、知多の海鼠腸に異議もあるようですから一工夫いるかも知れません ゆつたりの手編みセーターいろり端 利 囲炉裡は重なりを解消したい 初午の赤きよど掛けすべて更 利 やはり「よど掛け」はいかんでしょう、すべて新って確認して回るのでなければ、全部付け替えているってふうな詠み様はありましょうが 麗らか屋磯辺の少女白き足 利 白い足を持つ少女か、磯に少女の白い足が動いているか表現の違いを見てください 柊を挿していち言鬼は外 焼き嗅がしは朝あるいは昼からのもの、豆まきは夜ですよね 雨竜 初午や赤子の蹴りの二本足 利○武 最近孫の入浴担当ですからよく分かります、自分で孫はいくら敷物は発表しませんが セーターの袖を通すや同窓会 利 花柊こぼれ散る間の青い空 利 柊の枝の間から青空が透けているというのもありでしょうがそれほどに視点を細かくしなくても景を歌うことは出来るでしょう 残雪や山に寄進の行基像 利 大体こういうものは寄進されるものです、やで切ってしまうと寄進される銅像が今運び上げられ据えられつつあるって感じです うららかや日向を借りる家の影 思いを伝える表現になってませんね