第296回四天句会
平成26年4月15日

   
点盛り表は、リンクをどこかに埋め込んであります
ご興味のおありの方はお探しください

兼題 水温む 靖国祭 花水木
席題 朝寝



  利孟
水ぬるむシャツに刺繍の頭文字
Eのつくアンてふ娘花水木
満蒙の地よりの力士招魂祭
常夜灯消して明るき朝寝かな
刈込の面の平らに紅つつじ

  比呂志
ゆつくりと波紋広がり水温む
青空を白で埋めて花水木
片づけもせで日の過ぎて春炬燵
妻の呼ぶ声に相槌打ち朝寝
神官の白の装束靖国祭

  武甲
げんげ田や国道渡る耕耘機
勅使着き始まる神事靖国祭
当直をの明けて決め込む朝寝かな
川下る舟の支度や水温む
花水木街に目覚めの色添へる

  義春
日の丸に十字の折り目招魂祭
中学生口数多き茶摘かな
信濃路の黒き田圃や水温む
ママ友といふ母と子と花水木
春睡や飛行機の音雲の上

  恵一
魚獲るプテラノドンや水温む
レスラーの相打つ試合招魂祭
斑点の朱のあざやかに桜鱒
花水木咲くや住宅分譲地
朝寝して猫が跳びのる枕かな

  雨竜
招魂祭欅大樹の空青し
指先の朝日零れて水温む
花水木ゆるゆると降る朝の雨
三月や解き放たれし犬のごと