第311回四天句会
平成27年7月21日

   
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ご興味のおありの方はお探しください

兼題 かき氷 山開き 水着
席題 トマト



  利孟
杯回す手首に積もりかき氷
原色のヤッケが並び開山祭
掌に入る嵩の水着の試着室
土用鰻の笊に落として沼の水
塩胡椒オリーブオイルをかけトマト

  武甲
山開き小屋に馴染みの顔揃ひ
学年と組と名前と新水着
呼ぶ声に首を傾げて西瓜割り
河童忌や新装版の図書百選
金時と抹茶のコラボかき氷

  比呂志
ごみ袋片手の祓へ山開き
鉄串にトマトと肉とバーベキュー
梅雨明や緑青浮かぶ避雷針
ブラジリアンの水着の肌の黒光り
手拭ひを首に垂らしてかき氷

  雨竜
棒立ちの杉林抜け夏の山
山開き雨降る中のバスツアー
かき氷達磨落しの匙加減
恥じらひを隠すことなき水着かな


  あやの
注連縄を断ち切る天狗山開き
やうやくに水着が脱げて三つの児
完熟のトマトを煮詰め摘むバジル
ぶんぶんと近づく羽音日の盛り
かき氷テニスラケット傍に置き

  恵一
風紋のとだゆるところ蛇いちご
帰る子に鉢のトマトをもぎ渡す
昇級の審査の日なり水着穿く
氷水沖の客船灯をこぼす
山開きアイゼンを付け雪渓へ

  義春
新人の記者の出番や山開き
こめかみにつんとくるかもかき氷
赤青黄白い浜辺の水着かな
眠りつく民家の闇や山法師
青空の下で体操トマト食ふ