第339回点盛り

利孟
托鉢僧落葉隠れの径下る 恵比○あ○義○
影踏みの長き影追ひ冬立つ日 あ☆義
あたふたと降下し鴨の陣を組む 雨義☆
電球を数多昼より酉の市
渦巻いて筑波颪の土埃り
あやの
膝伸ばす時音のして冬に入る 利雨☆
落日の湖畔にぎはし鴨の群 利比☆
あやとりの亀を作る子ひざの上 利比雨
竹林のもののけめける北颪 利恵雨
振り向けば昔に戻る落葉道
比呂志
忙しなく水面を叩く鴨の嘴 利恵☆
舌を焼くほどに温めておでんかな あ雨○
苔のむす庭に描きし落葉かな
山門を潜りて凛と冬に入る
身震ひを気合に伊吹颪かな
気合?
義春
蜜柑山尽きて岬となりにけり 利○あ恵○
鴨なくや隅に鴨塚浜御殿 利○
渓谷の落葉一葉舞ひ揚り
宿坊の勤行に座す今朝の冬
比叡おろし徹夜覚悟の火消組
恵一
いつせいに湖に皺寄せ北颪 利比義
シンクにて布巾漂白冬に入る 利比
シンクで漂白することに特別の意味合いがあるのでなければ「にて」などと強調して場所を詠んでも無駄でしょう
軽飛行機翼銀色紅葉晴
自転車の籠に落葉の流れ入る
子の声に鴨泳ぎ去る列なして
雨竜
冬立つや軋む櫓櫂の渡し舟 利☆恵
北おろしひとつふたつと灯火消ゆ 利あ
翼鏡に日の当たりたる鴨の水
難しい言葉を見つけてきたもんだ
秋花火一万発の音拾ふ
??
雨上がりしんなり撓る落ち葉かな