第340回点盛り

利孟
冬囲ひ小窓に顔のご本尊 雨☆比◯
掛取りの留守番電話に残る声
冬晴や海埋め立てて夢の城
湯豆腐や昆布に水を張る土鍋
冬の雨ビニール傘を灯が染めて
あやの
マフラー太くセーラー服の肩薄き 利義武☆
こんなのばかりだとうるさいけど、こういう対句仕立ても面白いね
湯豆腐を囲み言葉の毒を抜く 利比武◯義
自然にほっこりて感じでしょう
黙々と盆栽仕舞ひ冬構 利比☆
冬の雨紅の爪掛音軽く 利◯
掛取に理髪の匂ひ仄かなる
理髪は作業であって、そこで匂うのは整髪料、シャンプー、湯気といったもの、それが渾然となった場所として床屋、理髪店がある、床屋はその作業者でもあるが
比呂志
戸車の高さ整ヘ冬構ヘ 雨あ恵☆
戸車の高さの調節ってあまりにも特殊な気がするけど
掛取りのスーパーカブの疾走す 利◯義☆
もつ鍋の湯気に嵩減るきゃべつかな 利雨恵
湯豆腐の出汁を含んで浮きにけり
出汁というほどのものでない上に、煮含めたらおでんでしょう
脳天にぽつりぽつりと冬の雨
武甲
冬の雨模試会場の鉄ゲート 利義◯あ恵◯
模試も直前模試とかでちと考えますね
掛取や猛犬注意のステッカー 利◯あ
腑に響く太鼓の連打冬花火 利恵
秩父夜祭でしょう、屋台のお囃子の太鼓と打ち上げ花火の競演
冬構え鎧を着せる蛇口かな
湯豆腐で締める参拝南禅寺
締めるがなんとも、南禅寺の湯豆腐てのも月並みだし
恵一
寄席囃子さだかに聞こへ冬に入る 利☆あ☆
掛け取りに大家の昇る裏階段 利◯比雨
面白いね
デイケアの車付きをり冬構
場所がよくわかんないシーンです
湯豆腐や入口狭き京町家
竜安寺の石にかそけき冬の雨
冬の雨というときに、かそけきは入っているものです
義春
学友の逝去の葉書冬の雨 雨比武
掛取や薄い手提げを抱き抱へ 利恵
古いねーお互い
遊ぼうと裾引く吾子や冬構
湯豆腐の湯気立ち上る寺の前
おでんの立売りでは無いからこういうことにはならないでしょう
遺したる帽子も共に七福神
季語は?七福神詣でならそう言わなければ、遺したる帽子というなら遺した人が詠む句であるので、遺されしとせねばならぬ、親の遺品の帽子を被って福参りにという話だと、唯の御涙頂戴になりかねない、良い話だが佳い句にはならない
雨竜
冬構え城壁らしく薪を積む 利武
湯豆腐の冷めて喧嘩の売り言葉 あ◯
あんまり考えすぎてお話を作ってしまうと伝わるものがなくなります
初雪や告別式の一時間
初雪が告別式の間に降ってきたとかでしょうが、まあ、葬列の出発の時とかくらいな設定を
掛取の足音闇に落ちにけり
冬の雨雨戸の音の夢見かな
夢見心地のときに雨戸を繰る音がしていたということでかね、好意的に読んであげるなら