第372回四天句会
令和2年9月11日
Zoomリモート句会
   
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ご興味のおありの方はお探しください

兼題 花野 秋祭 新蕎麦 
席題 台風


  利孟
台風来屋根に石積む漁具小屋
うかうかと五位は敦賀へ大花野
水回し蒼さ仄かに走り蕎麦
里祭り数学教師で神主で
秋暑し手足投げだしぬひぐるみ

  比呂志
大振りの安き解凍秋刀魚かな
牧羊犬右に左に駆け花野
お好みで出汁と岩塩走り蕎麦
赤坂にグルメな屋台秋祭り
台風来ビルの谷間に増す風雨

  あやの
噺家の煤けた色紙走り蕎麦
トタン屋根ばたつく厩台風裡
長城や色なき風と蒼穹と
観覧車遠く小さくなり花野
商店会の動き盛んに秋祭


  雨竜
台風一過川の濁りが渦巻いて
秋祭り徹夜踊りの下駄の音
走り蕎麦手繰りよどまぬ箸づかひ
吹く風に花野は色を深めけり
秋の空バスの寄りたる道の駅

  義春
秋祭ひよつとこ被りのままの酒
颱風中継貴社はホテルの窓越しに
ほほづきの紅の鮮やか無縁墓
石臼の回る古民家走り蕎麦
彷徨の旅の終わりの花野かな

  虚承
手回しのラジオ充電台風禍
パソコンに話せば文字に終戦日
大花野凝縮カメラディスプレイ
ソースの香はち巻き半天秋祭り
御用達の古りし看板走り蕎麦