第393回点盛り

利孟
水無月やジャワスマトラの香焚いて あ◎雨義○比
語呂が良い、どんな香りか知らないが湿気の中で艶めいて:比/香を焚くのは和風の場所か?、屋外は梅雨が上がって:義/高級な香で暑さを乗り切ろうとか:雨/暑かったり変動が多い季節、ジャワの季節も感じられ:あ
つの出せと唄へばちぢみかたつむり あ義比○
面白い:比/歌を持ってきたのが面白いし、びっくり縮むのか:義/縮むかどうかは分からないのだが戯画化した諧謔性、ひらがなも〇:あ
梅雨の底eスポーツといふ競技 雨比◎
あれをスポーツというかだが、ゲームの引き籠もりがひたすら:比/ひねった、スポーツじゃ無いだろうっていってるような気がして同感:雨
君が袖濡らし揺れづめ花四葩
袖振るじゃ無いが、なんか艶めいた響き合い:比
漁夫帰り鰊番屋は風に泣く
漁夫帰るが季語です
比呂志
トラックの陰を求めて三尺寝 利◎あ○虚○
トラック運転手でしょ、求める必要は無いでしょう/中国によく有りました。「の」ではなく「に」かな?:虚/よく分かる:あ
水無月や田水の青く輝ける 利○恵◎
これがすんなり入ってきた:恵
閉門のチャイムの流れ濃紫陽花 利○恵
植物園の閉園、それでよいけど、チャイムに揺れてとかも/学校だと思うんだが、学校の咲くにあったりよい取り合わせ:恵
ねっとりと足あと残し蝸牛
当たり前だけど
両肩のずっしり重く梅雨入る
ずつしりだが、気持ち?体調?わからないかも/ 梅雨時の空気の湿度、重力と重なって(感覚的には)重くなります。鬱陶しさも:虚
義春
蹲踞の蔭で雨聞く蝸牛 利○あ雨◎
聞くと流してしまうと答えが強調出来ない/雨聞くかたつむりが佳い:雨/絵本の主役のごとき絵画的:あ
父の日や従軍慰労の杯磨く 利恵〇虚◎
父への深い思い:虚/父の従軍慰労の盃でしょうね:恵
花嫁の装ひ新た濃紫陽花
前撮りかな?、装い新たとはおそらくお色直しで、ドレス>ドレスか着物>ドレスのながれでそう
水無月や金剛杖の木の香り
遍路でも、富士登山でも新しい金剛杖を求めて
梅雨長し在職時の写真かな
ザイショクドキっていうか?
虚承
蝸牛歩むを眺め方丈記 利恵義◎
行く川の流れなんですか?/人生の無常との対比:義/窓からながめながらの読書を思う、虚無感?恵
紫陽花や豊穣の雨呼び寄せて 利○義
話としては、紫陽花が雨を呼ぶでしょうから、「や」で切ってはいけない/紫陽花が雨を呼ぶ逆転が面白い:義
フランス語市民講座で桜桃忌 利雨
フランス語講座で、桜桃忌をやるwけないんで、東大仏文って話ですか?/太宰はフランス語の雰囲気があるんでと思うので面白い:雨
ネクタイを少し緩めた梅雨の入り
梅雨がネクタイを緩めている訳は無いんで
水無月や ひんやり湿るクロゼット
恵一
灌木を覆ひて定家葛咲く 利あ雨○比虚
灌木>具体的にしたい/浅瀬の川でしょうか、覆てが凄いです:虚/覆い被さるように白い花が:比/テイカカズラが愛人と定家の関わりが:雨/物語があるなあと、鬱陶しい時期に香り:あ
水無月やうつすら白き竹の肌 利◎
今年竹にこんな雰囲気あるよね
梅雨青し動物園のフラミンゴ
動物園は当然でしょう、季語は青梅雨でしょからあまり難しくしない
行くところ濡らして過ぎぬかたつむり
濡らすという意図的な感じはないでしょう
紫陽花や空の青さをそのままに
紫陽花を晴間に咲かせているのは?
あやの
雨蛙の声賑々し寺の闇 利恵
賑々しも寺の闇も安易だが/うるさいくらいは当然だが寺の闇にあるのが佳い:恵
艶消えて翅重た気に梅雨の蝶 利義
雨空でキラキラが失せて、重たげに飛ぶ:義
かたつむり掴みし指を葉で拭ゐて
て、てと重ねてみたりしてはいかが?、拭く>拭ゐて×、ありません
水無月やまづ消毒の保存瓶
いまどきコロナがあるから分からない/ほ乳瓶かと:比
紫陽花に鉄階埋もる水道局
水道局って入ったら町場のビルの印象でしょう
雨竜
かたつむり葉脈に沿ふ露の玉
葉脈に沿うがどちらにつながるかをはっきり
雨靄の人影二つ濃紫陽花
あめもや?
緑陰の空はアリストテレスに見えにけり
水無月や丈夫な体は焦げ茶色
小麦色はいうけど、焦げ茶色はガングロでしょう
梅雨かしこ破顔いつしかおちょぼ口
事の次第が見えない