第397回点盛り

利孟
新涼や飯炊く竈の火の爆ぜて 雨○比○
新米が美味い:比/
梵天の波に神輿の浦祭 雨◎
香を降らせ尽くしてこぼれ金木犀
強い香りだが、散ってしまうと:あ/
秋の蚊といふが獰猛腰蚊遣り
猿の来て夜には猪来て柿熟るる
あやの
金木犀吉良旧跡の海鼠壁 利○恵○比◎
石碑くらいしか旧跡には無いかもと/取り合わせが面白い:恵/
新涼や音立てて引く棒みくじ 利◎義虚○比
楽しい景:虚/音が静かな寺社境内に響き新涼を:義
??引退の店主居並ぶ秋祭 利○雨
時に首ぐるぐる回し柿を?ぐ 利義
もぐは漢字が出せないです
二本立映画館出で秋時雨
恵一
新皇をなのる将門柿かじる 利◎義◎虚◎
王という田舎侍:虚/将門にかじらせたのが良い:義
新涼や硝子のくもるスポーツジム 利○
水の秋遣唐使船帆をあぐる
水の秋と使うと海か?
テニスコート金木犀の香り来る
母と子が纏回して秋祭
纏を女が?/どういうのか今ひとつ分からないが微笑ましい:比
義春
彼方まで匂ふ大社の金木犀 利恵◎あ
遠くから匂う花:あ/大社を何処とするかだが、出雲の様で広い景:恵
新涼や友の葉書は細き文字 利あ◎
爺さんが先導で、父と子が歩きと:虚/新涼と細さが響くし、あるいは弱々しい?:あ/
境内の映画に歓声秋祭 利雨
湧く拍手くらいが落ち着きが良いでしょうが、原句を生かして歓声を使っています
亡き祖母の植えしたわわの次郎柿
亡きは要らん、せいぜい8年なんでしょ
草原の馬の足もと桔梗哉
虚承
秋祭り軽トラに乗る神輿かな 利義恵あ○比
珍しくなくなった祭の風景:あ/そんな現代の風景:恵/過疎の村の伝統を守る人々の意気込み:義
新涼や胸のボタンの貝白し 利○雨恵
ボタンの貝というと、貝そのものの如く/新涼と貝ボタンの白さ:恵
夜学子にラーメンよそる妹が居て
けなげだけど、さほど夜遅く無さそうで夜学?
金木犀撫づ消しゴムの香となりし
香水消しゴム
二日酔ひ柿で治すと半分を
俗に過ぎるし、なってからでは遅い
雨竜
秋晴れの一点指差すクラ?ク像 利義○
クラーク像をもってきたのは良い:義
喜寿の膳柿の果一つ添へられし 利恵
なぜ?/喜寿の祝膳に柿というのが田舎の旧家の如くで:恵
コップ酒捩じり八巻秋祭り 利○
八巻は無い
新涼や皇居一周短けり
金木犀香りつけたる花茶かな
フレーバーティだろうが、それだと金木犀が季語として働かない
比呂志
板塀をはみ出す柿の五つ六つ 利あ虚
山車を曳く親子三代秋祭 利虚
他のものもあるが柿が放っておかれやすい日常:あ/
雨止みて後に降り出し虫の声
虫の声降る夜にというゲームは見つかったが、降るは無理では
亜麻色の髪をなびかせ涼新た
金木犀香りを集め蒸留会
香水作り?、金木犀の香りは今やトイレの消臭剤だからなあ