第401回点盛り

利孟
山眠る山窩の腰の山刀 雨○恵◎
蹲踞の凍てるを叩き割り柄杓 雨恵比◎
築地塀越え臘梅の香のあふる 虚◎比
雪山の踏み跡たどる隠れ宿
薄き陽を集め輝き福寿草
あやの
凍つる夜の航空灯の赤々と 利義◎雨虚恵○
赤々って、点滅してるし:利/冷たい夜との対比:虚/寒夜に飛行機が着陸する様:雨/凍てとシャキッとした赤の対比:義/澄んだ空気に明るい:恵/航空灯の定義に?:比
蝋梅や閉ぢて久しき茶舗の門 利比○
店に門ていうのが、別に閉店させなくてもよいのでは:利/老舗だった店舗で今は臘梅の香のみ:比/
面談室の卓に一鉢福寿草 利虚○
福寿草の鉢って、結構気分的には重いからなあ、場所が悪い:利/一つ二つ咲いた感じ:虚
刺繍糸迷ひて選ぶ春隣 利○虚比
選ぶ目的語が春になってる:利/編み物など季節で色が違ってくる:虚/どんな色を使うか迷う:比
送電線闇にそそるや眠る山 利○
送電線は横に張られてるでしょう:利/
義春
福寿草株価流るゝラヂオ哉 利○あ◎雨比
ラジオの株価は基本夕方:利/おだやかな日ざしのあるところで株価を聞いているほのぼの:あ/ラジオはほんのりしているが、気持ちは厳しいし、福寿草との対比も:雨/縁側で庭を眺めながら、株価を追っている:比
還らざる男を抱き山眠る 利あ恵
遭難行方不明者?穏やかさの裏の厳しさ:利/ドキッとする視点:あ/山男を慈しんでいるかの山:恵
高層の凍る外窓拭く男
外窓?わざわざいう必要あるの:利/
月光の苑の水仙疎らなる
なんでかなあ:利/
臘梅の香りにレンズフォトグラファー
写真撮らずに俳句を作るのよ、つまらん:利/
虚承
蝋梅や追分道へ道標 利雨◎
二股に道標ってあって当たり前だから、どんながほしいね:利/臘梅と追分の取り合わせが良いなと、臘梅の名所をもあわせて示した:雨/
バター茶飲む解放軍は銃凍つて 利◎あ
:利/バター茶知らないのだが、温まるだろう:あ/
バス停はオンデマンドと枯野道
:利/バス停があるかな:比
福寿草介護施設の母の顔
福寿草のようだというのか?、母の顔ってなきゃ困るわな:利/見舞いの家族に嬉しそうな顔の母:恵/
窓際に仏壇移し山眠る
普通じゃ無いな、山との相対位置は?:利/
比呂志
蝋梅や乳の匂ひの嬰抱いて 利○あ○
面白い:利/臘梅の色と嬰児の柔肌の透明感に気品:あ/
新海苔を炙りて磯の香り立つ 利○
当たり前じゃんではなくて、逆にすることでちょっとひねりが:利/
垂れ込める雲に覆われ山眠る
抱かれなんかもありかな:利/
寄植えの足もと照らし福寿草
雑巾を振り回しては凍りけり
極寒のリポートだろうが無理だな:利/
雨竜
山眠る朝の月のほの白し 利義
有明の月ほの白く山眠る:利/朝の月が白いのが面白い:義/
御神渡り氷の音の道長し 利虚
:利/諏訪湖のことゆえ地元として:虚/
六歳の手のひら白し福寿草 義○
掌のようだっての?、白いか?:利/福寿草のイメージのめでたさと、子供の将来まで:義/
蝋梅やバリアフリーの玄関に 利義
玄関に置いてるだけだよね、なんかバリアフリーが欲しいね、玄関のスロープ手摺りとしたいんだが:利/高級な介護施設の玄関:義/
月凍る草履と下駄の音軽し
道行きかな?、軽いのは?:利/
恵一
蝋梅や漆喰剥がれ摩崖仏
化粧漆喰なのね:利/
きらきらと光の粒子福寿草
蝋梅や古墳に差せる朝日影
朝日影に目が行ってしまうね、やで上句を強調して名詞止めにすると下句が重くて両天秤になるんだ:利/
餌台に凍れる鼠禿鷹来
ハゲタカの餌付けね、イメージが難しいなあ:利/
処分場へ走るトラック山眠る
何の処分場か?、景がみえない:利/ゴミ処分場:恵/