第394回点盛り

利孟
はかりめといふが江戸前穴子飯 あ恵◎
異称がこれで、言葉のなだらかさ:恵/「はかりめ」の知識を得ました。老舗の御膳の香りが漂ってくる:あ
事務室の置き傘二本梅雨明ける 比虚○
引き取り手の無い2本:虚/何本もあったりして、事務室かロッカーか:比/
涼風を生み手水舎に落ちる水 比○
そこにひんやりした感じが生まれている:比/
夕顔や農道照らしバイク来て
夕顔の授粉作業なんかでやってくるんですね:利
濁声を競ひ朝顔市の客寄せて 比雨
ダミゴエという響き:雨/女売り子に対比して:比/
あやの
穴子ずし家苞にして寄席帰り 利比◎雨○恵○
なんだろながあった方が、寄席はねてなども/浅草に有名な店があって、
ちょっと後ろめたかったりして:恵/落語のネタでも穴子があるんで、事のついでって感じも面白い:雨/
今時寿司をぶら下げてって人はあんまり見ない気がするんだが、昔見た景かな:比
風涼し紐締め直すスニーカー 利○雨恵
屈んだ姿勢で風を感じる:恵/走って、一息、さらにという雰囲気:雨/
夕顔や父子の営む鉄工所 利比虚
工場の内情なんてのは分からん話よね/残業で、夕顔が咲いてたり、
傾きかけた店とか:虚/ちょっと郊外の工場で、親子で遅くまで頑張っている:比
卯の刻の人の多さよ朝顔市
努力賞かな、卯の刻はなんとも苦しい、明易のとかくるし池尾
梅雨明やしきりに回る天球儀
比呂志
夕顔やレトロガラスの窓灯り 利◎あ◎
控えめな夕顔との取合せで郷愁をひときわ誘います:あ
切れ端をつまみ食いして棒穴子 あ虚◎
棒穴子ってのは穴子じゃ無さそう/端は出さずに:虚/端の切り落としは香り豊かな穴子では一層味見の誘惑に逆らえない厨の一齣に共鳴します:あ
天空を突き抜ける青梅雨の明 利恵
今日みたいな空の実感:恵/
呼び込みの朝顔市の娘の笑顔 利虚
娘はコと読むだろうから、インパクト少ないね/売り子の笑顔で買っちゃう:虚/
涼風やタオルケットで昼寝の児
昼寝は季語ね、タオルケットでだと掛けて、畳にかな?
虚承
梅雨明けの空を女神湖受けきれず 利雨◎
ローカルな感じはするが、空一杯の青空が写りきれない:雨/
子の手には屋台のおもちゃ朝顔市 利あ○恵
朝顔市にはそんな屋台があって:恵/可愛らしさや微笑ましさが:あ
涼風や飛車抜きで指す子の将棋 利○雨
子のでは、子供同士飛車無しでという感じ、わざわざ子供だから
手抜きって感じは?/将棋が今の流行りで、子供が強くなっていたり:雨/
夕顔や光源氏の忍ぶ夜
ネタバレ
江戸前もSDGs穴子喰う
環境改善で穴子が戻ってきた:虚
恵一
鎌倉の大仏青む梅雨開けて 利◎
青むは余分だろうね、即物的に詠んでこの景は十分
朝顔市の朝顔守り髪飾る 利○
穴子釣り月の明るき防波堤
この月は季語性薄いね
涼風にステテコの父眠りをり
ステテコも季語性強いけど
夕顔にかかる蛇口の水しぶき
公園の水場ね:恵
雨竜
涼風や象の体の水洗い 利○
涼風はね?、梅雨明けくらいな方が良いかも
夕顔や座席予約の夜行バス 利虚
夜行では席も大切:虚/
梅雨明けや烏の羽根の風を切る
烏だとどうかね
穴子めし対馬海峡島廻り
対馬海峡は朝鮮との間では
朝顔市赤子を抱いて手ぶらかな
抱いたら手ぶらにはならない、抱っこひもは入りきらないし