第429回点盛り

利孟
湯巡りの朱印もらひて梅雨の月 雨虚○
しっとりしたイメージと温泉の湯上がりの濡れ感:雨/ボヤッとした月だと思っているので、貰えるものなら朱印でも:虚/
花穂伸ばしゆるりと化粧ひ半夏生 恵○
ゆるりと化粧ひ」に夏の気怠さが:恵
日本橋河岸へ早舟初鰹
江戸っ子と初鰹:虚/
風鈴や曖昧宿の暗き路地
曖昧宿って句材にはちとと思いパス:雨
短夜の月明け残り野天の湯
恵一
街灯に一羽のかもめ梅雨の月 利○雨義◎
石原裕次郎を思って:雨/横浜などの港町かな:義
短夜のみぢんこ泳ぐ甕の中 利◎雨◎
朝の釣りのときに微塵子を掬って、壺中の微塵子、宇宙の自分:
風鈴や昼下がりなる漁師町 利義
風鈴がどうしたのかな?/波の音、魚臭の町に風鈴が鳴る:義
ルノアールの薔薇色の裸婦夏木立
ルノアールに寄りかかっているだけ
初鰹大葉とぽん酢用意せる
用意といわずも並んでいるのは見えます
虚承
不揃いのグラスが並ぶバーベキュー 利雨○義○
不揃いが上手く使われている、色々な沢山の人が楽しんで:雨/BBQは季語?、楽しんでいる様子:義
風鈴や余韻の長き南部鉄 利恵
つながらないでしょ
酔鯨を置けぬ猪口にて初鰹(高知にて) 利雨
酔鯨美味いね、なぜ置けぬ猪口というのが?:雨/
短夜や時間は遅遅と看護室 利義
何が言いたいか、もっと狙いをはっきりさせて詠む/どういう状況?、出産待ち?:義/時間が進まないよねこういうときは:虚
梅雨の月摘みセットの立ち呑みで 利○
義春
解禁を控へ釣宿梅雨の月 利○虚◎
千曲川でも鮎の解禁で、雰囲気あって:虚/
杜若下る業平妻思ひ 利恵
湖畔宿南部風鈴鳴りにけり 利虚
蛇笏の域に達しましたね/風鈴と湖畔の宿が合うなあと、それも無骨なものが:虚
土佐の空跳ねて飛び交ふ初鰹
初鰹てのは漁の最中ではないでしょう
短夜や窓白白と潮の音
あやの
ぬれがきといふ友禅や梅雨の月 利○恵◎
濡れ描きという知識は買うが、それがどうなのが欲しいね/「ぬれがき」と梅雨が遠く響き合っています:恵
短夜や誰も帰らぬ三次会 利虚
状況は面白いけど、なにかある?/帰れぬでは?:虚/
寄り来たる任地へ発つ日初鰹
送別会かな、寄り来たるはいかがか
嬉しげに風鈴を振る異国人
嬉しげにはダメ
レコードの壁一面に黴のバー
酒蔵じゃあるまいし、黴だらけでは困るでしょう/黴を上手く使っている、バーの景色:義
雨竜
夏至の雨配達員のバイク音 利恵
いつでも使える、何の配達?、郵便屋だと最近は電動バイクでおとしないし
風鈴の短冊揺れる音色かな
梅雨の月手綱を緩め犬吠える
誰が緩める?
月末の仕事帰りの初鰹
月末払いの仕事場なんだね、
短夜や窓の向こうに母浮かぶ
残念ながらこの手は歓迎しませぬ