7月のもう一言

ともこ
竹箸の青の濡れ色川床料理
読み止しの本あちこちに夏休み
天井の木目のお化け夏休み
乗り継ぎて列車「いなほ」に青田原
新潟にての前書き
床涼み風のつまづく膝頭
幸子
船下り飛沫に日傘弾ませて
景が見えますね
麦笛や手馴れの老を囃し合ふ
老人をいたぶってるみたい
川床料理せせらぎに和す皿の音
夏期講座歌を歌ひて始まりぬ
あやしげな宗教?
夏休み馳せし異国の山高し
良人
川床めぐる欄干通し瀬音来る
影の無き真昼の校庭夏休み
音数、リズムを舌頭で確認すること
川床の灯の消えてなほ増す瀬音かな
咲き初めるくちなしの花今朝二輪
今朝二輪て日記ではないのだから
朝寝からつづく転寝や夏休み
自堕落だね、転寝はウタタネ、ゴロネは「ごろ」寝
比呂
とうすみの風に息して漂へる
川床料理運ぶ仲居の片襷
茅の輪くぐり神話の神は象に乗り
妹に虫取り指南夏休み
涼しさや正木ゆう子の貝耳輪
俳句詠みは他の俳人など知らんで・・
納屋の奥に昭和の蚊帳を探しをり
今日もまた小魚釣りや夏休み
噴水の穂先をかすめ小鳥飛ぶ
小鳥で逃げましたか、苦しいね
夏休み宿題無視の野辺遊び
野遊びって春の季語だが、野辺遊びってのは、野辺送りと響くね
手作りの川床に招く句師句友
誰も呼ばれてないようだが
昭雄
まづ風を称へつ座る川床座敷
渓風も馳走のひとと川床れうり
涼しさや赤子の尻の蒙古斑
響かないね
男体山に傘雲かかる夏休み
兄弟に秘密基地あり夏休み
秘密基地が見えてこない
小川
魔女の如しキスゲ平を滑りけり
この如しはよろしいでしょう、和語としての植物名ですから
夏休みラジオに合はす腕回し
ラジオ体操だろうが、腕回しって、独楽回しではないんだから
真夏日や古杉の根方風探す
道々に百合の香流る太平山
大平さんてどこ?ってのが全国レベルの話
寺めぐりたどり着きたる氷店
どこへ逝きたかったのか?
一構
走り根の鞍馬路越へて貴船川床
そう、ハイキングコースですね
地鳴りして家具震はせる夜の秋
多分地震のことだろうが、わからんね
蓮浮葉ころがる玉を飽かず見る
そうしたら、なにか見つけられる、感ずるものはなかったかな?
渓谷の岸頭に立つ夏休み
別れにも明るき入日雲の峰
個人の心情を自分だけに分かって詠っても句にはなりません
信子
工作の出来誉められて夏休み
仰ぎ拝す土曜の庫裡の大黒天
出羽三山神社の景ですか
城巡る奉仕ガイドの夏帽子
明け暮れの世事忘れいし川床涼み
忘れゐしだが、
朝行の膝揃へたり出羽の夏
朝の勤行に参加するんでしょ、こんな風でよろしいのでは
敬子
ふり出しの僻村医師に山清水
夏休み論語学びに塾通い
塾に行くのが論語であろうが、そこに詩はない、通いは、カヨヒ
浴衣着の衿の黒子も母似かな
梅らつきよう漬けて人生楽しめり
結構結構
亡き人の面影偲ぶ川床料理
芳子
せせらぎの音も一品川床料理
朝顔の鉢植ゑ抱え下校の子
夏休み前はこんなね
親と子の違ふ体操夏休み
ラジオ体操も時代で少しずつ変わるようですね
墨痕の滲む反故紙やはたた神
豆絞りの手拭きりり祭髪
きりりという言葉にたよったら、そこで俳句は終わり
美代子
手砂して鉄棒握る夏はじめ
手唾のかわりが、手砂ね、分からなくはない
川床の灯や水音はさみて光り合ふ
象の鼻はみ出し描く夏休み
水銀柱のぼる愁や梅焼酎
梅焼酎ってのは最下層の飲物、そんなレベルに愁いなどは無縁
きすげ咲く晴れ間うれしき霧どころ
霧って秋だし
憲巳
夕立や傘差して飲む庭宴会
ガーデンパーティを直訳すると庭宴会ですか、園遊会ほどではなさそうだし
こどもらの声がめざまし夏休み
めざまし=めざましい?、なんでも平仮名ならよいってものではない
川床にあじわい添へし着物かな
着物ってくらいでは発見にならない
網膜に穴を開けるよこの暑さ
目の玉の飛び出るってのはあるが、目の手術でしたか?
夏休みこどものリズムで日が終わり
永子
川面吹く風に癒され床涼み
一湾の闇に水尾引く花火船
七夕の夜更けて下す吹流し
吹流しは鯉幟の並びですから、ちゅういしませう
島ひとつ子の声溢る夏休み
水練場の島なんてのもあるのだが、特殊か
しなやかにくねる尾鰭や鮎の川
塩田
夏休み緑深けり車窓かな
正確な日本語を使うことは俳句の基本、深かりはあっても、フカケリとは活用しないでしょう
夏休み燃料高く旅細る
どこに詩がありますか、柳会ではありません
節約や値上がり多し夏休み
串焼きを浴衣でつまむ川床や
浴衣と季重なり
川床や川面がきらりいと涼し
涼しも季語なんだ