9月のもう一言

於した
もり上がる歩道の亀裂秋あかね
田舎道も歩道が整備されてきたりするけど維持管理が悪かったりするな
新米と聞いて惑いぬ今年米
新米と今年米と二度出て来るが、汚染米のような話なのか?
延るだけのびて水引招きをり
天灯に込める祈りや花芒
天灯が分からない、燈籠の熱気球ね、テレビで紹介されただけでは中々に通じないでしょう
落ち茱萸の音に誘はれ天仰ぐ
茱萸が落ちたら音は地面から上がる、なのに上を、しかもてんというから大木だが、茱萸ってそんなに大きくないぞ
比呂
田の神に供す新米の塩むすび
供すをどう読むかだが、クス、グスと二音に読んでも分からない
ポプラ樹に風の素通り九月尽
ポプラ樹って落ち着かないね
名月に触れて掬ひぬ神の水
かまはれぬ児の嘘泣きや赤とんぼ
お羽黒の沈思黙考石の上
お羽黒って、鉄奬とんぼのことだってのが分かりずらいでしょう
恵子
黄金の夕陽透かして赤蜻蛉
また明日振りし手を追ふ赤蜻蛉
新米を供へて合はす小さき手
仏壇のコマーシャルじゃないし、ずっと物語を作りやすいでしょう
新米を供えて拝む朝餉前
夕映えの里に集まり赤とんぼ
良人
新米を供ふ祠に雀来る
新米に海苔と一汁朝の膳
海苔が具体なのに一汁と抽象的でバランス悪い、黙っていても朝飯じゃなきゃ、ちょっと寂しい食事になってしまうから朝の膳は要らない
単線のレールに?おく赤とんぼ
水杙に満目止まる赤とんぼ
赤とんぼ後れ毛揺れる肩に付く
郁子
ユトリロの絵の白壁を赤蜻蛉
風鈴の音も引越してゆきにけり
昨日まで鳴っていた隣家の風鈴、家が空いてしまったら音も消えてしまった、寂寥感もあるな
新米を研ぐふんだんの山の水
野は九月地に鳴くものの声澄めり
季語が三つもあるって感じ、俳諧の世界だね
赤とんぼ行きて戻りつ鬼怒の橋
美代
ちちろ鳴く阿波の朱印の藍叺
牛減りて開拓村の星月夜
安愚楽牧場か、牧草汚染地かという風情もあり寂寞たる感じが良い
台風の連れ来群鳥ながれたり
台風で群ごとというのは分かりずらい、むしろばらばら担っているのでは
新米を横目に計る古米かな
昨今の古米指向か、まだ古い米があるからそれから食べるかなのだが、新米に焦点当てた方が嬉しい話になるでしょう
空つぽの地震の牧野の赤とんぼ
昭雄
新米の輝き握る塩結び
あかとんぼ屋号に谷戸の珈琲屋
空画く子の絵どれにも赤とんぼ
赤とんぼ落暉に燃ゆる瞳に遭へる
トンボの目玉か、瞳って人間かと思ったぞ
吾が方につと来て返す赤とんぼ
つと来てがくさいね
ともこ
枝離れ風遣り過ごす赤とんぼ
離れに一工夫あると、景と表現が一致するのですが
今年米松の実ちらす薬膳粥
新米で薬膳粥を炊くのはもったいないと思うけど
弓形に弾む草の葉秋の風
茶屋街の虫籠格子や実むらさき
お定まりの感じがあるな
巻き鮨のひかる切り口今年米
寿司、鮨、使い分けもできるでしょう
登美子
限りある命群れ居る赤蜻蛉
新米の磨ぎ水するり透けにけり
するりが?
炊き上がる新米を待つ卵かな
油揚げに新米詰めて仏前に
油揚げに新米詰めるというと生米を入れてるみたいだし、新米と油揚げをお稲荷さんにお供えする方が分かり易いでしょう
雨止んでやぶれた羽の蝉が鳴く
けなげだとは思うけど、たぶんそういう蝉は生きてられない
聖子
息荒き訓練犬や赤蜻蛉
故郷に帰る家あり赤蜻蛉
赤蜻蛉空中停止くり返す
そうなんだけど、インパクトある表現がない
キャンパスに胴上げの声あかとんぼ
キャンパスで運動会かな、文化祭かな?
新米の艶食べて発つ藁庇
音すれど姿は見えずにつくき蚊
にっくきはいけません
追われてもしつこく寄り来る赤蜻蛉
しつこくはどうも雰囲気が出ない
?には実れぬ定め哀れなり
ちょっと気が利いてるけど、哀れなりはいけないでしょう
新米や今年も豊作初出荷
同じような句はどちらか一句出句することです
天候に恵まれ出荷今年米
毎年こんなことが言われるな
信子
立ち尽くし給ふ観音今日の月
どこの観音様を思うか,この頃だと被災地仙台あたりも見えてくる
率ひるはどれぞ山路の群れ蜻蛉
さほど、統率がとれてないでしょ、ひきふ、ひきひ、とハ行には活用できないでしょ
十五夜の百戸百ある暮しかな
遠き日の残暑来て待つ児の授乳
意味不明
今年米遠く運ばれ売られけり
米流通システムの解説です
敬子
敬老日手をとり笑むや白寿の師
師弟共にめでたし
娘のメール新米よきと異国より
菊膾夕風招く旅一夜
夕風招くがどう繋いでいるのか
コスモスのそよぎそのまま青磁壺
そよぐ風情ということなのか、揺れてるとすると、青磁の壺を置いてる場所が分からない
里山を越えて古刹の赤とんぼ
事実かも知れないけど、そうかなあと思うだけなんだ
新米やどじを踏むのは新前か
新米と、新前同じ意味があるが新前を使うというのは珍しい、栃木訛では使い分けられるのでしたか知らん?
新米や進まぬ句境いつまでも
俳句を材料に詠っても無駄なだけ
赤蜻蛉至急メールでとんぼ返り
とんぼを掛けてる訳ね
赤とんぼどこへ行くやら指さびし
言い過ぎてるんですね
新米や家族団らん箸進む
利孟
ボタ山といふ山々や花桔梗
新蕎麦粉打粉といふは練らぬ粉
地図に無き径が抜け道酔芙蓉
お荷物といはれ賜はり今年米
次の風来る間を遊び赤とんぼ