7月のもう一言

利孟
嘴に雫スワンの花氷
氷の飾り物なのだが、今時の花氷ではないでしょうか
眦に朱入れ団扇の大首絵
御目見得の子の肩固く祭笛
匙舐めて宥める舌やかき氷
筒鳥や子無きは去るといふ昔
比呂
深梅雨の雌滝雄滝の混じり合ふ
降り込めて祭浴衣を持て余す
笛方の着きて始まる祭かな
まあ、ありですか
ねぶた笛撥ねる志功の厚眼鏡
筒鳥の語尾の崩るる雨太し
聖子
祭笛馴れぬ紅緒の下駄履いて
祭笛聞けば幼の駆けだして
祭笛残り手眠る耳の奥
祭笛揃はぬままの子の囃子
筒鳥や噂話を持ち帰る
笑い翡翠と間違えてない?
信子
櫓はや月下に踊り待つ日かな
季語が盛りだくさんな気がしますが、調子の良さに免じて
梅雨深し元然々と訃報欄
若手が担ふ今年の祭笛
今年のって、来年の、去年のって比べたくなります
筒鳥や深山分け入るけもの道
梅雨木立一本づつの濡るる青
良人
筒鳥や赤麻の沼の通り風
唇をなめて吹く子の祭笛
神輿舁く日焼けの脚に白き足袋
筒鳥や開ける原の古木道
風渡る聞こえてきたり祭笛
昭雄
筒鳥の声聞き惚れて鍬の杖
筒鳥といったら鳴き声です、鍬の杖って分るようなきもするが
出を待ちて湿す歌口祭笛
変換にご注意
捨てられぬ郷里に直吹く祭笛
筒鳥のひねもす叩く古戦場
叩くはくいなに使う
両脇に大志の花粉蜂帰る
確かに抱えてはいるがそれが大志とは思わぬ
ミヨ
祭笛腰の根付けの調子かな
切り株に座せば押さるる夏の霧
瓢剥く心もとなき天日かな
永らふやまぶしみながら着る縮
板倉や筒鳥来なく裏の山
芳子
長梅雨や警策響く黒き梁
いつしかに輪のふくらみて祭笛
盆踊りと祭がごっちゃ
筒鳥や道なほ細き峠茶屋
踏みしめて踏みしめて暮れ茅舎の忌
分らない
術前や何すべく蛇衣を脱ぐ
??
巴塵
ぶつつけや競ふ屋台の笛太鼓
ぶっつけ」で屋台同士のぶつけ合いと分る人、この手の言い様は地方色が強い
筒鳥やセピア色した母の声
直会火照り癒やすや祭笛
ナオリアイとルビ振ってまで読ませる意味はない
祭笛老いて中ゆく宮の宵
はて、・・
白樺や筒鳥ぽぽと託す卵
白樺でキフジンとルビは振れない、託すランですが、日本語じゃない
敬子
味噌蔵の喫茶コーナー新茶汲む
椎の花玩具と戯るる古老かな
玩具療法であるかどうかはともかく、古老てのは意識がはっきりしてるね
筒鳥や風揺れの吊橋渡る
巴波川の鯉も聞き惚る祭笛
梅雨の夜の夢のしらべのコンサート
一構
紫陽花を鉢に投げ入れ酒を酌む
襖絵は藍の紫陽花座禅組む
この紫陽花は季語性が薄い、宗匠お手つきです
これやこの紫陽花嬉々と色尽す
梅雨寒やもう一枚と掛ける夜具
因果関係は面白くない
禅寺の雨の山門四片かな
輝子
雨音の染み入る森の遠郭公
森って距離感近いでしょ、遠郭公と森の雨音で二段構えにしては
筒鳥の沢水越えて鳴きしきる
里山の頂香り姫小百合
里山に頂があるかという問題はあるが
筒鳥の響きし声の森深し
撥翳し太鼓高鳴る祭かな
木瓜
筒鳥のあてなき声やなに思ふ
あてが無いから、何思うのは当たり前でしょ、
筒鳥や謎の迷路へ誘ひけり
これは面白い
祭笛美音に振るふ男の肘
ややこしい言葉で分かれというのが分らない
どくだみや意図し悪友戯れ寄る
悪友が愛しいが分らない、アザレヨルなんてどうよ?
祭笛父の背中に夢枕
おんぶされて寝ちゃったってことね
ステージは車の荷台祭笛
着飾った乙女のリズム祭笛
乙女のリズムっておかしいですよね
筒鳥やポンポンポンと鼓うつ
まんま
面かぶり舞ふ人だれや祭笛
祭笛鎮守の森にこだまする
そのとおりです
ぶゆにくし腕に刺あといつまでも
川遊び吸血アブに脚刺され
ブユを使わない漢字にして、虻をアブにする、分らない
祭笛吹き手の男真剣に
真剣がどこに見えるかまで見なければ
孑孑を覗けば沈む一斉に
筒鳥やポポポポポポと鳴き叫ぶ
まあね