11月のもう一言

利孟
神農祭銀の匙持ち七味売り
落ち葉焚き火を撫で寄せて竹箒
干し大根山積みJA直売所
夜廻りの夜光ベストの乱る列
抱き上げてなだめる園児冬めける
昭雄
赤頭布換へて冬めく百羅漢
やっぱり、羅漢さんにはあんまり頭巾を被せないよな
大太鼓据えて燈を待つ神農祭
まあ、お祭りだからこんな感じはあるでしょうね
みちのくへ向かふ冬めく夜の汽笛
冬めくや漢般若のループタイ
漢は無意味かも
冬めくや軒端に薪の高香る
まあ、高香るなんていかにも俳句的で臭いですね
巴人
薬務室神農虎睨みけり
音律がおかしいのに助詞を使わないって、昔なら、オカシナ中国人アルネなんてからかったんだが
初辰や鳥居影の冬めけり
句を舌頭にのせることをしなければ音律は整えられないのが初心者の常、当たり前の努力を
真青なる空に日の丸新嘗会
冬めくや金のなる木の蕾かな
那須を背に冬めく木立迫りくる
比呂
木枯しや首振れば鳴る骨の音
夫婦して増やす持薬や神農祭
日に風に乾く甘さやつるし柿
類句は数多ありそうないかにもの句です
冬めくや早々点きし山家の灯
時雨雲ふつくら赤き太鼓橋
ミヨ
猪いでて荒くれぶりの昨夜の畑
ルレットの回し切るピザ降誕祭
内房も外房も見ゆ鳥渡る
野島崎灯台ね、なるほど
救急棟煌煌として夜半の冬
畔の小屋鳶の見下ろす冬はじめ
見下ろす対象が冬はじめのようになる言葉遣いはうまくない
良人
梢吹く風に冬めく街路の樹
神農の虎の往き交う道修町
鉄橋往く列車の音に冬めきぬ
筑波嶺を富士かと見紛ふ冬めきぬ
そりゃないだろうがね
端の草途絶え冬めく石地蔵
草が途絶えるってどうよ、まともな日本語には無かろう
聖子
冬めくや古紙裏使ふ勤務表
冬めくや旗の誘ふ献血車
誘うとなると、観光客の車を勧誘する観光地の土産物屋みたいになっちゃうでしょう
冬めくや西日に長き己が影
冬めくやケーナのロビーコンサート
実際の話ね、だけど事実の記録でしかない
冬めくや携帯片手に吸ふ煙草
無作法の極みだね
木瓜
子供らと神農の虎先走り
冬めきて眉の穂先の重たさや
まあ、村山富市さんみたいに眉毛が長くなるとそんなこともあるかもしれないが、穂先とはいわない、槍の穂先、筆の穂先、、重たさやも苦し紛れだろうが、重たくて」位な処理が無難
軽し身に思ひは深し枯れすすき
軽し」は終止形、ということは身を修辞することはない、文法の正確さが表現を明確にする、一読句意明快にもつながる
冬めくや口に手を当て山乙女
山乙女が口に手をあてって、平家の落人部落の雛稀なる乙女がおほほとでも笑っている?
神農祭虎も駆け寄り薬のむ
神農祭に虎は付き物らしいから、ぬいぐるみが出るのもありかも知れず、かといって体調の悪いぬいぐるみってのはどうかな
信子
乾びたる日和下駄の音冬めける
秋刀魚喰ぶ焼き皿刺身皿並べ
秋刀魚のフルコースてわけですな、後は寿司と天ぷら、つみれ汁ですかね
雨しとど十一月のひもすがら
神前に立てる二拍手冬うらら
神農の虎持ち替へる道すがら
張り子ですから持ち替えるほど重くはないでしょうね
敬子
遠来の客も交へて神農祭
交えては祭の性格からして当たり前過ぎよう
生涯を和服の母や石蕗の花
さわさわと白根山麓すすき原
堅琴のしづかな音色冬ぬくし
冬めくや仄と紅さしリハビリに
まあ、灰になるまでとも申しますから
輝子
冬めくや暖炉の炎影写し
ダンロノホノオカゲウツシと読むより、ダンロノホカゲとつい読んでしまう、そういう表記の紛らわしさというのも考えてみましょう
冬めくや囲む肉鍋曇る窓
旗なびき浪花ひよつとこ神農祭
冬めくやニットで散歩顔半分
ニット、毛糸は冬の季語、勉強しなければ季語の知識はふえません、顔半分毛糸に埋めとかしっかり表現しないと無理があります
陽溜まり隅へ集まり落葉かな
日溜まりに吹き溜まるという感じでなにやら発想が被ってないかい?
病臥して回復祈る神農祭
元気な子神農祭は無縁なり
真っ当な話は、変哲も無いとなりがち
冬めくやはく息白くなりにけり
白息、息白しというのは冬の季語ですからね
冬めくや衣も変わる街の色
温かそうな服装が増えた、冬だなというのだろうが、どう変化したか、服が変わったじゃたりないのです
冬めくや白紙洗い貼り変える
障子貼るて季語もあるくらいで、冬めくそのものなのです、それにしても粗雑な言葉の羅列です