3月のもう一言

利孟
犬ふぐり自転車置き場の空き探し
春寒や市場の床は水に濡れ
霾曇る中へブルートレイン消えて
側線の錆浮くレイル草青む
桜東風ベルトサインの点き通し
ミヨ
シーサーの阿吽のほがら桜東風
ほがらかな阿吽とは?
啓蟄や田の神通ふ畦手入れ
蜥蜴出て羅漢のゆるぶ足組かな
耕耘機の始動の畦の犬ふぐり
炬燵塞ぐ疊にべたと座りけり
炬燵敷きも片付けちゃったら座布団が無い??
良人
緩やかに釣糸弛む桜東風
かたまりて一蓮托生犬ふぐり
抜かれるのも一緒だよってか?
取り取りのランドセル押す桜東風
風止まる法にかたまる犬ふぐり
犬ふぐり這いて吹く風遣り過ごす
信子
犬ふぐり曽てレールの在りし道
日光へ旧道新道夕しぐれ
夕東風や煮炊きに点す厨の灯
まあ、暗けりゃ仕事にはなりません
博覧の鯨の化石春疾風
上野の国立博物館の屋外展示にあるわね
春を待つ爪に粧ふ花の色
ネイルアートね、待春、春色は重なるね
いつ戻る道草長し犬ふぐり
東風吹けど香り届かぬ蕾かな
梅の蕾のつもりかな?、東風吹けばの本歌取りだろうが外した
東風ふきて風やわらかく頬なでる
ワンワンと路傍に啼くや犬ふぐり
犬はワンワン啼くだろうが、犬の逸物は啼かないだろう
道端に寝転び遊ぶ犬ふぐり
いよいよだめです
比呂
湖尻より湖心揺放蕩ふ春の雲
本籍にもう無き地名犬ふぐり
職権修正なんてこともあるんですが
梅東風や少し躓くオルゴール
顔で聞く母の繰り言涅槃西
顔だけで聞いたふりはあろうが、顔で聞くのはないでしょう
昭雄
点鬼簿の墨の滲みや桜東風
点鬼簿ね、よく見つけてくるね
いぬふぐり昨夜の星座の置き土産
鳶舞ふや畦塗り叩く漢の背
里山へ畦を彩る犬ふぐり
野仏に夕東風届く陶のク
輝子
老木の曲がりの幹の梅蕾
くの腕と同じ句だね
東風吹きて野点振舞いの馨しや
いくら言いたいことがたくさんあっても十七音で納めるのが俳句です
古木とてくの腕に梅空に咲く
くの字にうねった梅の古木ってころらしいが??
山の東風湯煙り攫い雲とせん
山の東風は言わないでしょう
幼子のつま先じゃれしいぬふぐり
どっちがどうしたのか?
巴人
風にそよ陽にきらきらと犬ふぐり
風にそよぐならまだしもだが、オノマトペははまらなければ駄作になります
紅白の東風送り出す巫女の袖
巫女の袖からでは東風は無理でしょう
其処此処に叢がり咲くや犬ふぐり
そんなもんです
強東風にひらりしやらりや犬ふぐり
小唄なんぞ歌ってるわけじゃ無いんですから、俳句は
地震後野や篠なぎ倒し東風離る
地震の被害のあったあたりを地震後野というのはケッサクだが、ダメだね、
東風が離れるて、竜巻のように一カ所にとどまるものじゃ無いからこれも変
敬子
猫柳市長の話聞き洩らし
春節や鍔広帽の客も来し
どこへ来たんでしょ?
春受診ブルーの扉ノックせり
春受診て季語として機能するカネ?、ブルーの扉てのは何?
犬ふぐり地上の星のやうに咲き
中島みゆきか?
一服のリホーム現場東風ふけり
一服の現場、現場の一服、リホーム現場、建築現場どう違いどう同じ
春落葉庭一面を埋め尽くす
南天の葉の鮮やかに紅葉し
基本は句会の時期に合わせての句を出句するのです
売る人も買う人も振る種袋
どうして?
柔かき雨音を知る種袋
悪い取り合わせではないのだが、知るでは?
春の草犬の足腰濡らしたり
腹は?
木瓜
東風に背を押されて皆の待つ酒場
気が進まなかった?、よくわかんないけど東風では力が弱いでしょう
強東風や修行半ばの若さかな
強東風と中途半端な若者がどう響くのか?、なにも考えてないでしょ
犬ふぐり転がり散れる術を知り
犬ふぐりの散り方がそうだって?、理解できん
古棚に無言の笑顔チューリップ
古棚って?、しじまの笑顔?まったく理解できん
犬ふぐり寒風描くゴッホの絵
犬ふぐりって兼題で、寒風を入れて詠んだらアウトだね